真空管のメーカによって音が違うということをききますが、たしかにそうだと思います。
メイン・アンプのパワー管は当初、イギリスのGEC社のKT88を入手して組みましたが、その後アメリカのGE社の6550という規格が同じ球に切り替えました。
右がGE社6550、左がGECKT88です。KT88の方がガラス部は大きいですが、内部の電極部はほぼ同じ大きさだと思います。残念ながらこの規格の球は日本では製造されなかったようです。
音の違いを言葉で表現するのは難しいのですが、KT88より6550は音がしまっていて輪郭もハッキリする感じがします。
もっとも最初は、KT88が故障して手に入りにくくなり、安価な6550に切り替えたところ6550が好みに合っていたわけです。
KT88や6550という規格の違いでなくメーカーの製造方法や材質などによる違いが出ているかもしれません。
現在は、中国やロシアで何種類かのKT88や6550が製造されていますがまだ比較したことはありません。
プリアンプに多用している12AX7という球については、ドイツ製のテレフォンケンが定評がありますが、私の体験では、音の違いよりも、マイクロ・フォニックノイズが発生しやすいため、東芝製にしました。