入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’16年「春」 (42)

2016年04月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

                                                 2016年4月16日撮影

   山野草の中で人気の高いイカリソウが咲いた。三株あるうち二株はピンク、ひと株は白だが、白い花の咲くのが一番遅い。以前目にした、雨飾山の山麓で野生していた花も白かったが、地域と関係があるのかも知れない。



  山に熱が入るようになると、重いザックを背負い、混雑した列車に乗って遠くの山へ出かけることが、次第に億劫になってきた。それで地の利のよい、生まれ故郷の信州へ帰ることにした。25歳のときのことだった。
 ところが、山から離れたわけではなかったにもかかわらず、たった1年でまた東京へ逆戻りした。都会を離れる理由となったあの混雑列車、それも夜行に乗って山に行き、そしてまた都会の雑踏の中へ帰ってくることが、懐かしい大事な山の一部なのだと、田舎暮らしが教えてくれたからだ。
 列車が新宿駅に近づくに従い、あるいは上野駅でも同じだが、うんざりとしてくる気持ちを抑え、否が応でも現実生活の重い扉を開け、自らを押し込むようにして入っていかねばならない。その時に感ずるやるせない思い、憂いが実は、山行を続ける上で隠し味のような働きをしていたと知ったのだ。
 それから何年も過ぎて、また田舎に暮らしている。ちょうど10年前、入笠牧場の管理人になって晩年を生きると決め、かつての隠し味だった都会の雑踏も、紅灯の巷も、煩瑣な人間関係ともお別れをして来た。そんなせいでか、仕事を離れて山へ行くことは殆どなくなった。

 巣鴨さん、長広舌にうなされていないでしょうね。最後まで、予期せぬことが続きましたが、懲りずにまたお出でになると確信してます。
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましては、カテゴリー別の「H28年度の営業案内」をご覧ください。
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