映画なんて大嫌い!

 ~映画に憑依された狂人による、只々、空虚な拙文です…。 ストーリーなんて糞っ喰らえ!

DVDレンタル (2013霜月)

2013年11月25日 | レンタル目録
   ■『太陽の墓場』 (1960/松竹) 大島渚監督
   ■『モラン神父』 (1961/仏=伊)ジャン=ピエール・メルヴィル監督
   ■『影の軍隊』 (1969/仏)ジャン=ピエール・メルヴィル監督
   ■『存在の耐えられない軽さ』 (1988/米) フィリップ・カウフマン監督
   ■『コーヒー&シガレッツ』 (2003/米) ジム・ジャームッシュ監督
   ■『ゴーストライダー』 (2007/米) マーク・スティーブン・ジョンソン監督
   ■『ウルフマン』 (2010/米) ジョー・ジョンストン監督
   ■『ストロベリーナイト』 (2013/フジテレビジョン=S・D・P=東宝=共同テレビジョン=FNS27社=光文社) 佐藤祐市監督


 ウォルター・マーチの著書『映画の瞬き―映画編集という仕事』(フィルムアート社)と、マイケル・オンダーチェとのインタビュー『映画もまた編集である―ウォルター・マーチとの対話』(みすず書房)の2冊を読む前に、先ずは作品自体を見ておかなければ、と思い立ってから彼此この2年間、彼が手掛けた作品を少しずつレンタルしていたのですが、昨日、約10ヶ月ぶりに大手レンタル店(ゲオ)へ顔を出した際、「何やら陳列棚の品揃えが薄くなっているような…」と、妙な悪寒を感じたのです。どうやら経営の方針を転換させたようです。レンタル率の低いDVDは、どんどん中古品として売却し、陳列棚のスペースを確保している様子が窺えました。今や、映画は“ネットでレンタル”が主流になりつつあるようです。実際、陳列棚はアニメーションかTVドラマシリーズに占拠され、ルキノ・ヴィスコンティやイングマール・ベルイマンなどの劇映画は、その痕跡さえ皆無でした。市場原理と呼ぶにはあまりにも非情です。これでは、引き落とし口座を持たない子供達が、親の目を盗んでこっそり好きな作品を見て楽しむ事も儘なりません。嘗ての名画座やこれまでのレンタル店には、お祭りの出店や駄菓子屋のように、子供でも手の届く興奮があったものです。子供達に対して門戸が閉ざされた文化からは、未来が感じられません。行く末は、衰退するばかりなりです。その世界を担う才能が、生まれる筈も無いからです…。

 この方針の転換で危惧している点が、もう一つ、映画制作費の確保に関する事です。出版界にとって大口の顧客が全国の図書館であるように、映画界にとって大口の顧客は大手レンタル店でした。全国の店舗にDVD化された作品を一枚ずつ置いて貰える確約だけでも、あらかじめ大変な収益が見込めます。ところが、“ネットでレンタル”が主流になってしまうと、大手レンタル店はわざわざ店舗の数だけDVDを用意する必要が無くなります。映画界にとっては、二次収益として期待していたDVD販売の収益が今までのようには見込めなくなり、制作費の回収も儘ならなくなります。そうなると、そもそもの出資金を募る事さえ困難になって来るように思え、いよいよ映画は、ジョナス・メカスが開拓した世界へと突入して行く模様です。それはそれで喜ばしい兆しではありますが…。


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