音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■第9回ゴルトベルク変奏曲アナリーゼ講座第25、26、27変奏のお知らせ■

2017-05-16 01:45:09 | ■私のアナリーゼ講座■

■第9回ゴルトベルク変奏曲アナリーゼ講座第25、26、27変奏のお知らせ■

             2017.5.16  中村洋子

 

 

★夏祭りの季節です。

先週5月12日~14日は「神田祭」でした。

≪神田川 祭りの中を ながれけり≫ 久保田万太郎


★私の幼い頃の「神田祭」は、縁日に集う子供たち、

お神輿を見る家族連れ、道は人、人、人。

立錐の余地もありませんでした。

万太郎の句は、高見から俯瞰したような、

絵画的な表現でお祭りをとらえています。


★5月13日に第8回「Goldberg-Variationen ゴルトベルク変奏曲」

アナリーゼ講座を開催いたしました。

次回第9回講座は、7月8日(土)文京シビックホールです。


★最終回の第10回講座は、会場が変更となります。

JR神田駅近くの「エッサム本社ビル 4階こだまホール」で、

時間も「午後1時半~午後6時(休憩あり)」です。


 

 


★5月12日(金)の夜、エッサム本社ビルの下見も兼ねて、

神田を散策しました。

神田祭の宵祭り、宵宮の日です。

町はどことなく浮き浮き湧き立つ印象です。

「そろそろ、帰りましょう」と、JR神田駅に着きますと、

なんと、構内の改札口前で、お神輿がひとしきり掛け声とともに、

上に下にと、ゆっさゆっさ揺れていました。

粋な計らいですね。

 

★初夏も過ぎ、夏祭りの頃は、

いつも少し蒸し暑く、

湿度が上がって来るように感じます。

田園地帯の秋祭りは、収穫の喜びと、

それを感謝することに起源があるのに対し、

町の夏祭りは、医療が進んでいなかった時代、

疫病が最も発生しやすい夏に健康でいられるように、

との願いから、この季節になったと、読んだ記憶があります。

 

 


★第8回「Goldberg-Variationen」アナリーゼ講座は、

篠突く雨でしたが、たくさんの方が熱心に

ご参加くださいました。


第22変奏で、新たに出現した四角形が、第17、18、19変奏での

「大四角形」と、どのような関係にあるのか、

次回7月8日(土)の第9回講座で、その姿を更にはっきりと、

現していくことでしょう。


★第9回は、七夕の翌日です。

「Goldberg-Variationen」の天空に輝きわたる星々を、

どのように発見するか、それを演奏や鑑賞の手引きとする方法を、

どう編み出すか、ご一緒に勉強いたしましょう。


Bachの音楽は、干からびたような、些末な“データ”で

頭を一杯にした研究者や学者のものでは、ありません。

燦然と輝くその音楽そのものに心を奪われ、一歩でも二歩でも

音楽の真実に近づき、触れてみたいと希求する皆さまのための

音楽なのです。

 

 

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■第9回(第2期第4回)「ゴルトベルク変奏曲」アナリーゼ講座
     第25、26、27変奏

 ・ゴルトベルク変奏曲の「頂点」であり、イエスの受難を悼む第25変奏

 ・サラバンドに小鳥のさえずりのようなパッセージが絡みつく第26変奏

 ・二声カノンの究極の簡潔さを示している第27変奏


第25変奏は、ゴルトベルク変奏曲の白眉と言える曲です。
第15、21変奏に続くト短調です。
全30変奏で、ト短調は3曲のみです。ゆっくりとした半音階のバスは、
重い十字架を担いで歩むイエスを象徴するかのようです、
その上に覆いかぶさるように、受難を悼む悲しみのアリアが歌われます。


第26変奏は、ゆったりと満ち足りたサラバンドが二声部で奏され、
それに絡まるように、16分音符の速いパッセージが、
軽やかに小鳥のさえずりを聴かせます。


第27変奏は、ゴルトベルク変奏曲の中で最後のカノンです。
全30変奏の中でカノンは9曲ありますが、唯一の二声カノンです。
超新星の爆発のように光り輝く第28、29変奏の前の、
簡潔な心安らぐインテルメッツォと言えましょう。

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■講師: 作曲家  中村 洋子
 東京芸術大学作曲科卒。

・2008~15年、「インヴェンション・アナリーゼ講座」全15回を、東京で開催。
  「平均律クラヴィーア曲集1、2巻アナリーゼ講座」全48回を、東京で開催。
     自作品「Suite Nr.1~6 für Violoncello無伴奏チェロ組曲第1~6番」、
     「10 Duette fur 2Violoncelli チェロ二重奏のための10の曲集」の楽譜を、
                ベルリン、リース&エアラー社 (Ries & Erler Berlin) より出版。

      「Regenbogen-Cellotrios 虹のチェロ三重奏曲集」、
     「Zehn Phantasien fϋr Celloquartett(Band1,Nr.1-5)
       チェロ四重奏のための10のファンタジー(第1巻、1~5番)」をドイツ・
       ドルトムントのハウケハック社  Musikverlag Hauke Hack  Dortmund
       から出版。

・2014年、自作品「Suite Nr. 1~6 für Violoncello
       無伴奏チェロ組曲第1~6番」のSACDを、Wolfgang Boettcher
       ヴォルフガング・ベッチャー演奏で発表
                disk UNION : GDRL 1001/1002)

・2016年、ブログ「音楽の大福帳」を書籍化した
  ≪クラシックの真実は大作曲家の自筆譜 にあり!≫
   ~バッハ、ショパンの自筆譜をアナリーゼすれば、曲の構造、
          演奏法までも 分かる~ (DU BOOKS社)を出版。

・2016年、ベーレンライター出版社(Bärenreiter-Verlag)が刊行した
  バッハ「ゴルトベルク変奏曲」Urtext原典版の「序文」の日本語訳と
  「訳者による注釈」を担当。

    CD『 Mars 夏日星』(ギター二重奏&ギター独奏)を発表。
     (アカデミアミュージック、銀座・山野楽器2Fで販売中)

★SACD「無伴奏チェロ組曲 第1~6番」Wolfgang Boettcher
    ヴォルフガング・ベッチャー演奏は、disk Union や
  全国のCDショップ、ネットショップで、購入できます。

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■日時:7月8日(土)13:30~16:30

■会場:文京シビックホール 多目的室(地下1階)

■お申込み:アカデミア・ミュージック企画部 ☎03-3813-6757、   
             ✉fuse@academia-music.com

 

 


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             All Rights Reserved
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