写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

お酒の効用

2018年09月25日 | 生活・ニュース

 昨晩、現役時代一緒に仕事をしていた後輩が、千葉から奥さんの里である岩国に来たのを機に、駅前のレストランで会食をした。お互いが初めて夫婦同伴で和やかに、楽しいひと時を過ごした。

 まずはお互いに元気で会えたことに対してビールで乾杯をした。少量ながらほぼ毎日飲んでいたビールかワインを、最近は飲まないようになっている。体調が悪いわけではないが、何かの拍子に「晩酌」をしないようになった。

 そんなこともあってだろうか、飲む習慣がなくなると、乾杯のビールも2、3回、口を付けるくらいで、グラス1杯をぐいと飲み干すまでには至らない。

 とは言っても、ほんの少しお酒が入っただけで、私は何杯も飲んだ人と同じように、陽気な気分になって、何時間でも雑談ができるという特技を持っている。会食や宴会の時に、お酒が用意される訳を改めて調べてみた。

 あるビールメーカーのHPによると、適量の酒の持つ効用として次のように書いてある。1.胃の動きを刺激し食欲が増進する。2.血管を拡張させて血行が良くなり疲労回復に効果がある。3.お酒を飲めば沈んだ気持ちも晴れてストレスが緩和される。4.人間の行動・思考において重要な役割を持っている大脳皮質の抑制が解放されて緊張がほぐれ、陽気で快活な性格になり、会話が弾むようになるのでコミュニケーションが円滑になり、人間関係をスムーズにする。

 中でも4項目に書いてある効用が、酒の席で最も期待されることであることには違いない。「無礼講」などと銘打って、素面(しらふ)では面と向かって言えないことを、酒の力を借りて言うことはよく知られていることである。

 私の場合、酒が入っているときと素面の時の、大脳皮質の抑制力の度合いに差がないのであろうか、陽気で快活な度合いに有意差がないようである。ということは、素面の時でも、陽気で快活と言えば聞こえは良いが、言ってみれば相手にあまり気をつかうことなく「1人ではしゃいでいる」状態ではないかと、少しの反省を込めて自己分析している。

 今さら、これを欠点だといわれても仕方がないところであるが、酒代も払うことなく、大脳皮質の抑制を解放できる技術を持っているという点は長所だと自慢してはいけませんかねえ。