6月の初め、庭で草花を育てている人から、小さなカップに入った風船カズラの苗を1つもらっている。庭の真ん中の空いた場所に植えて、毎朝水を忘れずにやっていると、どんどん成長した。つる性なので、格子状に支柱を作っておいた。
7月に入ったころ、白い5mmくらいの花を咲かせ始めた。その後、丁寧に見てやることもなく過ごしていたが、庭に出た時、奥さんが「風船カズラに実がたくさんついているわよ。もう茶色になって枯れ始めたものもあるわ」という。
その茶色になったものを1つもぎ取って手のひらに載せてみる。小ぶりのホオズキのような形をした軽いものである。手の上で揺らしてみると、中で何かが転がっているような感触が伝わってくる。
そっと、実の表皮を両手の指で挟んで左右に引っ張ってみると、まん丸い種が1個転がって出てくる。実の中は3部屋に分かれていて、最大3個の種が入っているが、1個や2個しか入っていないものもある。
種は直径が5mmくらいであるが、その模様がユニークといおうか愛らしい。地の色は真っ黒であるが、その上に白いハートマークがくっきりとついている。これには驚くとともに、誰かに教えてあげたくなる。
風船カズラの属名は「ハートの種子」という意味があるというが、まさに風船の中からハートが飛び出してくるという意表を突く楽しい草花であり、花を観賞するためよりむしろ、風船状の果実とパンダのような種を観て楽しむために栽培されるというのもうなづける。小さな世界の中にも意表を突くロマンがある。
ハートのままの方がロマンがありそうですが・・・
朝夕は涼しさを感じられる頃となりました。
フウセンカズラの種を初めて見ましたが、小さいのに何とも愛らしい模様に感動いたしました。
お孫さんも、お友達に見せたくなったことがよく理解できます。お猿さんの顔とはまた面白い発想ですね。