☆・。.・☆写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 愛犬のハートリーと共に瀬戸内の岩国から…… 茅野 友

子 葉(しよう)

2018年05月21日 | 季節・自然・植物

 岩国地域農業入門塾が開講され、第1回目で「農業の基礎知識」という講座を受講した。その中で農作物の分類に始まり、田畑の広さの表し方や畝の作り方、発芽した後の各部の名称など、ごく初歩的なことを1時間座学で学んだ。午後には圃場に出かけ、トウモロコシと枝豆の植え付けの実習を行ない、農業のイロハを学んだ。

 大抵の人は知っていることだと思うが、私は恥ずかしながら初めて知ったことがあった。それは「子葉」という言葉である。植物の種子の中には次世代の植物の葉・茎・根がすでに出来上がっている。この葉のことを「子葉」といい、子葉の間にある茎の先端には本葉が2、3枚は種子の中で出来始めている。

 種子を植えると、まずは子葉が出てくるが、アサガオやキャベツ、ハクサイ、エンドウ、ダイズなどのように2枚出る双子葉植物のほか、イネ、トウモロコシ、ネギ、ユリ、サトイモなどのように1枚しか出ない単子葉植物や、数枚も出るものもある。

 双子葉植物の種子のほとんどは、栄養物質をこの子葉に貯めている。発芽するとき、エンドウ、ソラマメの子葉は地中に残るため外からは見えないが、地上に出る茎や葉に栄養を供給し続ける。ダイズ、インゲンなどでは子葉は短い茎の上に乗って地上に2枚出てくるので、これを俗に「双葉」と呼んでいる。

 子葉は本葉のように展開したり緑色になったりすることはなく、新しく出てくる茎葉部などに栄養を供給し続け、栄養分が尽きれば萎れて落ちてしまう。すなわち子葉とは、次世代の植物本体が自身で光合成を行って自立成長できるまでの栄養分を確保するという役割を負っていることになる。

 今まで、双葉は順調に本葉になるものだと勝手に思っていた。しかし、本葉を育て茎が大きくなると枯れて落ちるということを知った。あたかも子供を生んで育てる人間の親のように思え、先日植えた朝顔の双葉が急に愛しく見えるようになった。

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