☆・。.・☆写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 愛犬のハートリーと共に瀬戸内の岩国から…… 茅野 友

サクランボの実

2018年05月01日 | 季節・自然・植物

 我が家のバラ園に、初めて1輪のバラが咲き出し、いよいよ今年もバラの季節がやってきた。そういえば、奥さんの趣味で植えている木や草花に、3月の半ばから花が咲き始めていた。

 最初に花を咲かせたのは、桜の開花より10日ばかり早く咲いたサクランボ。4月に入って咲き出した紅と白のハナミズキは、長い間楽しませてくれたが今はもう散り始めている。それと時を同じくして、花とは言えないほどの小さな花を無数に咲かせたのが、ブルーベリーとジューンベリーであった。

 それぞれの植物が春の装いをこらし始めているが、やっぱり嬉しいのは、実を付ける植物である。ブルーベリーは花が落ち、やっと実のような形をした青いものが目に留まるくらいの大きさになっている段階である。

 今、これ見よがしなのは、赤く熟れているサクランボである。数日前のことであった。スズメが2羽、このサクランボをつついているのを見つけ、奥さんと2人がかりでネットで覆っておいた。

 今朝のことである。まだ少し黄色がかったところがあるがほとんどが赤くなっているものを1粒とって口に入れてみた。日に当たってつやつや、いかにも甘そうに見えたがまだ酸っぱさがある。もう4、5日後当たりが収穫の時期のようである。

 試食してみたサクランボの種を口の中で転がしながら、こんなことを思ってみた。草木には、ハナミズキやバラのように華やかな花を咲かせるが、実というほどの実を付けないもの、ブルーベリーのように目にも入らない花とは言えないほどの花しか付けないが、おいしい実をつけるもの、サクランボのように花もきれいだが食べられるような実もつけるもの。愛でるような花も実もつけないものもある。

 さて我が身はどうであったろうか。大した花を咲かすこともなく、かといって立派な実もつけることもなかったか。いやいや、そんなことはない。歌の文句にもあるように確かに「世界に一つだけの花」を咲かせたと思わなければ、生きてなんかいられない。

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