☆・。.・☆写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 愛犬のハートリーと共に瀬戸内の岩国から…… 茅野 友

コツ

2018年04月06日 | 木工・細工・DIY

 今まで何度も額や紙芝居の台をDIYで作ってきた。その都度、4隅はきちんと卓上電動ノコで45度に切った板を組み合わせているが、出来上がったものを見ると、なぜか市販の物のように4隅がぴったりと合わさっておらず、微妙に隙間ができていた。

 専門の業者が作るのは、何か特別精度のいい道具を使って作っているからだろうと、それ以上のことは考えていないまま今日に至っていた。先日のことである、知人から賞状を入れるための額を作ってほしいという依頼があった。安請け合いはしたものの、何とかきちんとした額を作りたいと策を考えているとき「あっ、こうすればいいんだ!」ということに気がついた。

 この方法を文章で表現することは難しいが、敢えて書いてみるとこういうことである。「まずは板の上に『ハ』の字型で正確に90度となるような治具を作っておく。額には上下と左右の2組の板があるが、まず上下の板2本の両端を、治具の右側の『ハ』の字に当てて切っておく。次に左右の板2本の両端は、治具の左側の『ハ』の字に当てて切ると、4隅がぴったりと90度を保った額が出来上がる」ということである。

 今まで4隅がピッタリ90度にならなかった理由は、卓上ノコの目盛りの45度が、正確には45度ではなかったことによるものであった。こんな単純な「コツ」に気がつくまで10年かかった。

 「コツ」と書きながら「コツってどんな漢字を書くのだろうか?」という疑問がわいてきた。調べてみると「骨」と書くことが分かった。「骨(コツ)」の意味としては、まずは1.火葬にした死者のほね。 2. 物事をうまく処理する要領。呼吸。勘所。 3.芸道などの急所。奥義。また、それを習得する能力、とある。

 骨は体の中心にあって体を支える役目を果たしていることから、人間の本質や素質などを意味する。そこから骨(コツ)は勘所や要領なども意味するようになり、物事の本質を見抜いて自分のものにすることを「コツをつかむ」と言うようになったという。

 日常の会話の中で、漢字も由来も知らずにいろいろな言葉を使っていることに気がついた。「コツ」が、まさか「骨」であったとは、また、卓上ノコの45度が正確には45度でなかったとは、まさに知らぬ仏のお富さんであった。

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