縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

生きんがために生きる人々・・・ドキュメンタリー映画「くじらびと」

2021年10月10日 19時39分30秒 | 記録しておきたいヒト・モノ・本・映画

高田世界館で「くじらびと」上映開始。10月21日まで。

人はなぜ生きるのか?生きる意味は?
 
生きるために生きるラマレラの人々の日常に、存在の原型、生存の原型を見るようで絶句した。
石川監督の舞台挨拶では愛犬の十兵衛も登壇。
 
石川監督から「いかがでしたか?」と感想を求められたが、まだ身のうちの落ち着き先が定まらず、出てくる言葉はデイティールの質問くらいで、この映画を語るに相応しい言葉が出てくるのは熟成を待たなくてはいけないだろう。
上映後に有志で監督と愛犬の十兵衛を囲んだささやかな食事会。左端中段が石川監督。
 
アフガン・ネパール地震・東日本大震災・伊勢神宮、そしてインドネシアの生存捕鯨など、石川監督のこれまでの仕事に通底するテーマは「祈り」ではないか?
 
これが一番聞きたかったのだが、やはり正解だった。
 
アフガンの取材では、地雷原を現地の戦士が先に歩いて地雷除けになってくれたそうだ。
 
この現状を世界に知ってもらうためには、自己犠牲も厭わない人々。
 
ラマレラの鯨突きも、村の人のために命がけの漁に出る。
 
人の原点、存在の原型、祈りの原型。こんな時だからこそ、求められる映画。
 
十代の頃の石川監督はプロ棋士を目指していたと聞いていたが、カメラマン、映画監督になっていく経緯も詳しく教えて頂いた。
 
監督と十兵衛は長旅でお疲れのようなので先にお送りしたが、興奮冷めやらない我々は遅い時間まで話し続けた。
 
「くじらびと」はまだ終わらない。
 
 
 

 


木造セイリングカヌーのオーナーになった日

2021年10月07日 14時23分40秒 | 田舎暮らし

江塚オーナー自作の木造セイリングカヌーが能生のB&G海洋クラブの艇庫で保管できることになり、ついに弁天浜に浮かべることができた。

設計仕様書の自重は25キロ前後だから、1人でカートップしたり海に出すギリギリのサイズ。流石に横山晃の設計はよく考えてある。

帆走用のリグは未完成だから今年は漕ぐだけになるが、冬の間に自作して来春からセイリングすることになるだろう。

それまでに艇名を付けようではないか。「老人と海」のサンチャゴ老人が海を女性名詞で呼ぶ時の「ラ・マール号」はどうだ?
 
かっこういいけど私の柄ではなく、ちと気恥ずかしい。
 
色んなパドルで漕いでみたが、江塚オーナー自作の古風なパドルがベストだった。パドルにしては面取り無しで厚めなのでもう少し薄く削る必要がありそうだ。
 
木造セイリングカヌーの右隣りのシーカヤックが、青森までの「海のヒスイロード検証実験航海」で使った「縄文人見習い号」
 
ヌナカワ姫にちなんで「nunakawa号」?母港の弁天浜にちなんで「弁天丸」?漁船みたいだネ。
 
慌てることはない。待てば海路の日和ありで、リグを作りながら考えようと思う。
 
 
 

 


天然の良港、能生小泊漁港でブラカトリ・・・地形が育んだヒトの歴史

2021年10月05日 07時58分53秒 | 糸魚川自慢

新潟県一の漁獲量を誇る能生の小泊漁港でブラカトリ。

風波で海に出られないので、香取学芸員を能生の小泊漁港周辺の地形探訪にご案内。帯状斜面集落という形態だそうだが、ウネウネと曲がった路地に密集する横張の下見板の家屋が地形好きの心をくすぐる( ´艸`)
 
深い湾や沖に大きな島のない糸魚川地域にあって、大正時代の記録に嵐の時には親不知や浦本の漁船が避難してきた天然の良港とある。
 
急峻な山が海に落ち込み、その間に国道と民家が密集、斜面の中間に寺院と墓地、せまい畑が散在する典型的な日本の漁師町。
 
急峻な地形は土砂崩れが多発して、昭和38年には死者4名、全壊戸数25軒の土石流災害「小泊崩れ」も起こした。
そのわずかな代償として、この地域は地下水が豊富で今でも山から水を引いた簡易水道が残っていて、これを香取さんに見せたかったのだ。
「能生町史」を読むと、農地を持たないから漁民のアンチャ(長男)は地引網や定置網漁を生業として、オッチャ(次男以下)はカワサキ船に乗って危険な冬の海にでてタラ漁をしたし、それがオッチャたちが新天地を求めて北海道に移民した理由の一つとある。
 
ご先祖に能登・若狭・伊勢に由来を持つ人々も多く、その海洋民性が白山信仰に繋がり、能登との関係を伺わせる民話も多い。
港と民家が近いこの地域の風景が子供の頃から好きだったのだが、かって能生にはヨットクラブがあり、高校生の時にヨットを教えてもらったこともある。
 
その時の先生が今もお世話になっているKさんと知ったのは最近のことだ。能生は海が身近な地域。
 
 
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ヌナカワ姫伝説で「ブラカトリ」・・・ブラタモリ糸魚川版のガイド

2021年10月03日 08時02分29秒 | ぬなかわ姫

ヌナカワ姫伝説で「ブラカトリ」

夏のカヌーイベントでパドル扱いが上手な青年が参加して、なにものですか?と聞いたら、学生時代は探検部に属したラフティング競技の日本代表選手、南極観測隊にいたこともあるツワモノの香取拓馬さんで、なんとフォッサマグナミュージアムの学芸員!
 
すごい人物が行政にいたもんだが、こんな人は地域の宝。
 
地質学からみた歴史や民俗学にも興味があるとのことなので、「ヒトと地形の物語」の探求をやりましょう!と、ヌナカワ姫伝説の稚児ケ池にご案内。
口碑だけでなく、稚児ケ池は教育委員会の遺跡地図でも「奴奈川神社史跡」と「三十三塚遺跡」と載っている史跡なのだ。
稚児ケ池のすぐ南の丘の上には「奴奈川と眷属の寓居あり」との口碑があり、実際に山城の曲輪のように平になっている・・・果たして人為的な平地なのかが疑問だった。
香取さんの観察は、何十万年も前に姫川の氾濫がつくった「高地段丘」ではないかというもの。
 
糸魚川市街地は姫川と海川の扇状地で、その後背地に標高70~90mの京ヶ峰の丘が東西に連なり、その丘上に稚児ケ池と長者ヶ原遺跡は位置する。
 
氾濫が多発した暴れ川の姫川は、重いヒスイを上流から海へと押し流した糸魚川のヒトの歴史の母ともいえる。文字通り糸魚川はフォッサマグナが作った街。「ブラカトリ」面白い。
海からみた糸魚川の「ブラカトリ」、町並みの「ブラカトリ」、延喜古道の「ブラカトリ」も面白いネと興味は尽きない。
 
ヨットマンとして有名なタモリさんの人気番組「ブラタモリ」がロケに来たら、快活な海の男香取さんは案内役に最適。
 
その前に香取さんをエズキズム号に乗ってもらわんと。
 
江塚オーナーは新潟大学医学部時代にボート部に属していたから香取さんは大学の後輩でもあるし、南極の話も面白がって聞くだろう。
 
それとなく江塚オーナーに香取さんの情報を伝えたら、ぜひともエズキズム号に!と誘ってくれた。
 
 
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