縄文人(見習い)の糸魚川発!

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モノ作りは基礎の精度向上が永遠のテーマ

2016年09月09日 23時08分54秒 | ぬなかわヒスイ工房

ぬなかわヒスイ工房で使っているヒスイ加工の機械や工具類は、プロ仕様のものからホームセンターで買ったDIY用まで色んな種類が揃っているが、どれも自分なりに改良を加えてある。

機械や工具を使いやすく改良したからといって、それで終わる訳ではない。

同業者からこれで充分だといわれても感じる微妙な違和感・・・これを問題にするかどうかで最終的な出来上がりが随分と違うと思う。

より良い作品作りを目指して改善につぐ改善、その積み重ねが作品の品格になるのではないだろうか。

8月は精度向上月間!手始めとして、火打石セットの火打ち金を作るための治具を作った。木のハンドルに正確な直線かつ垂直な溝を鋸で入れて、火打ち金を差込めるようにするための治具だが、以前より短時間で正確な溝を作る事に成功した。つまり火打ち金がしっかり固定されて着火しやすくなったのだ。

 

この所、石笛加工に必要な孔開け加工の精度向上が飛躍的にアップしている。

研磨機も同様で、毎日使っている本人にしか解らないレベルの微振動が随分と改善されてきた。

この夏にはちょっと背伸びの感はあるが、思い切って超音波で孔開けをする高価な機械を導入した。

青い機械は超音波孔開け機の本体で、左の針状の部分を超音波で微振動させつつ、水と金剛砂を垂らしてヒスイに孔をあけるのだ。使いながら各部品の位置を変えたり、使い易く改良を加えている所。

先端パーツなども整理!使いたいパーツが即座に取り出せるように整理整頓されていないと気が散るので、工具の収納方法と場所はよく変わる。

 

超音波で孔開け機は勾玉の紐孔の下孔を正確な垂直に開けたりできるので、量産する場合には非常に便利な機械だけども、私は量産するタイプではないので不必要と考えていたのだ。

今まではルーターという手持ちの回転工具で孔開けしていたのだけど、私は1㎝にも満たない非常に小さな勾玉も作っており、ここまで小さいと手持ちの回転工具だと正確な垂直孔を開ける時の誤差修正が大変なのだ。

超音波孔開け機の最初の仕事は、超小型勾玉のカンザシの孔開け。これだけ小さいと手持ち工具だけで孔を開けると修正が大変なのだ。

ピアスの孔も、これまでよりかなり小さい孔になってバランスがよくなった。

 

先行投資・・・これで最近問合せの多くなってきた数珠玉も作れる準備ができた。

 



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