今日のエンドロール

10点満点の採点つきで年間約120本。観る前も観たあともクスッと笑えるレビューをお届けします。

サウダーヂ 7

2012-02-23 23:05:49 | ノーヒットノーラン
どうなる?ニッポン。
甲府を舞台に衰退した地方都市の現状を描いた作品。正直、自分は体験したことがない世界の話(というかスケッチ)だったが、あれが多数派で「ニッポンのリアル」だからこそ東京で大ヒットしたんだろう。
たくましく、薄給でも働く外国人に仕事だけでなく、コミュニティーとしての街すら奪われていってるのに、そこから抜け出そうという意欲も能力もない人たちが暮らす「地元」。だからこそ、その小さな世界での人間関係が何よりも重要な「地元」。
外国人労働者が地球の裏側にあるふるさとを思うサウダーヂ(郷愁)だけではなく、地元の閉塞感が堪らなくて都会に脱出した観客たちが感じる同じ気持ち。そこをついた物語なのかもしれない。
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ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 5

2012-02-23 00:04:55 | ノーヒットノーラン
10年かかったわけやね。
911の悲劇からおよそ10年。ハリウッドがやっと取り組んだ人々の立ち直りの物語。父親を亡くし、トラウマを抱えた少年の鍵穴探しの旅が軸になっているんだけど、心に傷と秘密を抱えているとはいえ彼の言動にイマイチ共感できずに終わってしまった。確かにむごい形でたくさんの人が亡くなった悲劇だけど、それを別の理由で沈滞しているアメリカの行き詰まりと重ね合わせる風潮はどうかと思う。また少年の行動に希望をもらった人たちの描き方も中途半端だし、その原動力となった父と息子の絆もすごく理解しづらい、気持ち悪い感じだった。アメリカ人が癒やし気分を得るための作品だから、アカデミーをとる可能性はあっても日本人にははまらんかなと思う。
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