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B&Wの壁・天井系スピーカーレビュー

2015-05-02 20:45:51 | オーディオ
新築用の天井埋め込み型スピーカーCCM816を購入した。
家はまだしばらく建たないからまだ気が早いかもしれないが、
急激な円安の影響でいつ価格改定が行われるかわからないし
現物でいろいろ実験もしてみたいので早めに入手をした。

現行のCCM8シリーズの中では最廉価モデルになるが、
天井用スピーカーはDolby atmosやDTS:X用途であり
(シアターのコンセプトとして高品質は求めるがハイエンドは求めない。)
他のスピーカーのミッドレンジ口径(フロント直径15cm、サラウンド16.5cm)と合わせた方が良いと思ったので
20cm口径のCCM818ではなく16.5cm口径のCCM816にした。
一番の本音は1本あたりの価格差は大したことはなくても4本買うとなると総額に結構響いてくるのでやはり安い方が良いというのが一番の決め手ではあった。

かつてフロントハイトやフロントプレゼンスが今後サラウンドで活躍の場が増えると思って、
現行品では欠番となっている壁掛け用スピーカーのリユースを物色していた。
なので実はB&Wの壁掛けスピーカーも複数持っている。
2世代前のNautilus SCM1と1世代前のSCMSというモデルだ。

Nautilus SCM1、SCMS、CCM816という所有者の少ないマイナースピーカーを比較試聴してみた。



Nautilus SCM1は頻度は高くないものの、たまに中古市場に出回ることがある。壁掛け金具はフックに引っかけるだけなので壁に空く穴は少ないメリットはあるが取り回しがやや制限されている。以前にもレビューしたが、805より立体感のない音作りだが、明瞭に鳴る良好なレスポンスを持ったスピーカーという印象だ。個人的にはセンタースピーカーにも良いと思っている。

SCMSは非常に出物が少なく、国内で中古で出回ったのを見たのは自分の知る限り1回しかない。自分のSCMSは海外のオークションから仕入れたものだ。デザイン的にはSCM1より垢抜けた感じで、壁掛け金具も壁に強固に固定し、角度調節も可能なため非常に扱いやすい。構造上ネジ止めをしっかりすれば天井付けも出来るのではないかと思っており(保証されない使用法だが)、是非とも再販してほしいモデルではある。音質としてはバスレフの位置が下方を向いていることやツィーターがセパレートされていないことから、SCM1に比べてややピントがゆるい音作りになっている。サラウンド用途だからあえてそういうバランスにしたのかもしれないが、少なくともステレオとして使うならSCM1の方が優れていると思われる。

CCM816は比較的新しい現行タイプの天井スピーカーだ。傾斜が入っているのが特徴となっている。ケブラーコーンは目立たない青色、ツィーターも黒色だ。
ミッドレンジの形や構造は805SやCM5に似ている。8シリーズだが中国製の表記がある。イギリス製では無いのは少し残念だ。
ツィーターはプラスチック製の独立キャビネットが付いている。
音はSCMSに近い音で、8シリーズを冠するだけあって品格のある音だが、エンクロージャーが無い(天井に設置していない)状態の視聴なので音がスカスカ気味だ。この音を聴いて見ると、他のモデルがいかにエンクロージャーの影響を受けているのかが分かり、残響音に木で反射した残響が乗っていることを実感する。エンクロージャーの付帯音の多さはSCM1もSCMSも多く、両者の比較ではSCMSの方が多い。やはり、薄型スピーカーは本来十分に確保すべき奥行きを規制しているのでエンクロージャーの鳴りが少し目立ってしまうようだ。

こうして比べるとNautilus SCM1は発売から相応の年月が経過したモデルながらも、比較的入手し易く、さらに新しいモデルよりも音質的にもメリットが十分にあるように感じた。

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