モッチリ遅いコメの距離感

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窓ガラスは音が悪いことについて考えてみる。

2021-07-24 13:35:03 | オーディオ
各所で言われていることではあるがガラス窓は音響的には良くないと言われる。
そこから思考停止していたが、少し深掘りして考えてみようと思う。

基本的には防音的にも優れていないものが多いのは事実だろう。
薄いので遮音能力が低くなりがちであり、一枚の板なのでコインシデンス効果で透過する周波数が出てくる。開け閉めをする機構の影響で音漏れしやすかったりする。
遮音に関してはそれらの対応を行っている製品が多く存在するので満足できるレベルかどうかは別として遮音性の高いガラスを採用するか二重ガラスにすればそれでいい。

では窓ガラスの響きが悪いということに関してだが、それも明らかに悪い要素は存在する。
先のコインシデンス効果で透過する周波数と反射する周波数が存在するので反射音の周波数特性がガタガタになる。
開け閉めする装置なので可動性と軽さが必要なので、薄さもあいまって共振しやすい。反射の際に共振すると周波数特性が悪化する。
ガラスの向こうが見えるような窓は当然のように高いレベルの平滑さが確保されている。それにより反射音がきつい感じになりやすい。

この辺りの時点で音響として望ましくないのは間違いないが、ガラスの材質的にどうかというと材質的に全否定するような情報は自分が調べた限りでは見当たらない。
鉱物の加工品なのでガラスそのものが音が悪いものともあまり思えない(特別良いとも思えないが)。
結局のところ窓用の薄い板ガラスをサッシに納めた構造自体が音が悪いのではないかと思える。

向こうが見えるような視覚的透過性を期待する窓ではFix窓にして共振を防ぎつつ、二重サッシや厚みの異なる合わせガラスを用いてコインシデンス効果を緩和するなどを行うことで若干の音の悪さの解消を図ることができるが、反射がシンプルすぎて音がきつい感じはどうしようもなさそうだ。平滑でないと窓の向こうは見えないが平滑な鉱物素材だと反射はどうしてもきついものになってしまう。

では採光のみを期待する窓だとどうなるだろう。光が入ってくれさえすればいいので平滑である必然性はなく、ある程度やりようはあるかもしれない。
ただ曇りガラスの微少な凹凸では可聴帯域にほとんど緩和効果を期待できない。共振のしやすさの解消という意味ではガラスブロックを使ってもいいのかもしれない。
内部が若干の真空になっていたり厚みが大きかったり、薄い板ではないのでコインシデンス効果や共振などはあまり起こらないのではないだろうか。
ただガラスブロックは目地の劣化で気密悪化の原因になったり目地自体の断熱性などの問題もあるので凝った割に恩恵が少ないのかもしれない。
ガラスブロックと窓ガラスの二重ガラスにして内窓にガラスブロックを配置し、ブロックは凹凸を付けて積み上げることで音の反射を拡散させるようなことをするとガラスでも音の良い窓にできるのではないだろうか。
ただそういった施行を想定されている製品ではないのでコストと手間と安全性を考えると得策とはいえず、そこまでするなら窓を排除した方がいいし、大して面積を必要としない採光用の窓にそこまでする必要があるかというとあまりないだろう。
結局沢山面積を取ることでメリットがあるのは窓の向こうの景色が見える透明なタイプの窓であり、そういうものでないと部屋の開放感は確保できないからだ。

音響のことをしっかり気を遣うなら窓を最小限にするという選択があるだけに、
音響が良い感じに配慮されたガラスで窓をデザインするというのは難しいというのが自分の中での感想になってしまう。うまい方法があればいいのにと思えるが難しそうだ。
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