惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

「SFの国」

2014-07-26 20:33:56 | SF

 今日もカンカン照りで、暑い、暑い。最高気温 34.2℃(隣町アメダス)。

 とはいえ、午後の大半は冷房の効いたところに入り浸っていたので、負担は少なかったかな。
 世田谷文学館で開かれている「日本SF展・SFの国」を見てきました。

Setagaya1407  展示は、日本にSFを根付かせたマンガ家の手塚治虫、「SF第一世代作家」の星新一・小松左京・筒井康隆さんら、さらにそれ以前の海野十三といった人々とSF映画やテレビドラマの紹介が中心。浦沢直樹さんの『20世紀少年』への、手塚さんのマンガの影響を見せるコーナーもありました。

 目玉のひとつとなっている、小松左京さん宛ての半村良さんの手紙。じっくり全文を読んでみました。
 『日本沈没』を読んで、「私はもう筆を擱くべきかもしれない」といった内容の絶賛文ですが、思い出したのは小松さんに伺った次のようなエピソード。
 半村さんが『石の血脈』をお出しになった時(『日本沈没』の2年前)、小松さんが半村さんを前に、その素晴らしさをあれこれ褒めあげたところ、半村さんは嬉しいような、照れたような口ぶりで、「もっと言って」とねだったというのです。なんとも可愛く、気のおけない間柄であることよと感じ入ったことでした。
 半村さんは、その時とは逆の立場にあって、小松さんを称賛したんですね。素晴らしい交遊。

 今日は展示の閲覧だけでなく、小中学生を対象にした江坂遊さんのショートショート創作講座にも、オブザーバーというか、補助役として参加。子どもたちがどんどんアイデアを出し、その場で物語にしてゆくのを、驚きながら拝見しました。皆さん、才能とやる気にあふれてる!

 写真は展示室の「カメラOK」コーナーのモデルたちです。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ご無沙汰しております。 (大澤徹訓)
2014-07-27 00:26:50
ご無沙汰しております。
昨日私も世田谷文学館まで行って、この手紙を読みました。
創作者魂というか、プロとしての自覚と覚悟を読み取れました。
その他にもいろいろ、拝見していて思わず目頭が熱くなりました。
分量的には少しばかり物足りなかったですが、それでも非常に充実した展示だったと思います。
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>大澤徹訓さま (森下一仁)
2014-07-27 10:08:09
>大澤徹訓さま

同じ日だったんですね!

私ももう少し内容が豊富かと思っていたのですが。でも、そのぶん一つ一つをじっくり見られて良かったのかも。

やはり直筆の文字というのは力がありますねえ。ワープロ、パソコンの時代になって、こういう展示はどう変わるのでしょう?
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