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 バイクが教えてくれたことなどを勝手に気ままにつづるブログです。
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その5 バイク解禁とRZ350 (初めての全損-1/2)

2012年09月02日 16時01分39秒 | 5.思い出のバイク

RG250Γと転勤で別れてから、およそ1年と3カ月位過ぎた頃、本来禁止のバイクを同僚はこっそり隠れて所有してます。こいつらは入寮して6カ月ぐらいでもう、掟破りで250~400ccのバイクを買って、そのままバイク店に預けておくという方法で、自転車でバイク屋に週末出かけて行き、走りまわってからまた預け、知らん顔で帰って来るのです。

 

しかしながら私にはそこまでの蛮行をする勇気もなく(見つかれば即刻退去ですからね)。それに勉強について行くのが精いっぱいでそんな余裕も無かったのです。

 

そして、卒業が見えて来た頃、懇意になったバイク屋の兄ちゃんが、極上のRZ350を持っていたのですね。それがほしくて頼み込んでいたのですが、なかなか「うん」とは言ってくれません。それがようやく折り合って売ってくれることになったのです。本当に手入れの良い状態でピカピカ。そもそもRZは少し凶悪なイメージながら、このゴロワースカラーの青白は本当に奇麗で優雅な感じで、今でも好きなバイクの筆頭です。

 

Rz350_1980_3

(残念ながら当時の写真が出て来ず、これは拾いものです)

 

さて、基本はRZ250と同じなんですが、乗り味は思いのほか違います。その一番の原因はフロントのダブルディスク。RZはたった33φのしなるフロントフォークで、フロントは曲がるための力を発揮しないタイプ、つまり徹底的なリアステアバイクです。従ってフロントのセルフステアが絶妙にちょっと粘る安定感有る設定にしてあります。それがたったディスク1枚増えただけで、意外なほど「遅れ」が大きいのです。

 

最初からこちらに乗っていれば余り気にならないのかもですが、RZ250で飛ばしまくっていた身には、ハンドリングは「少々かったるい」感じです。一方で、エンジンはパワフルで、随分ずぼらな運転が出来ます。250が2段落とし必須だったのが、1段で足りる感じです。2段落とすと、前が浮きます。なので、半分から1段高めで引っ張った方が峠も早く走れます。燃費も回さない分、そう変わらなかったと記憶しています。

 

そういうわけで、このRZ350は楽が出来る分、非力さを技量でカバーする醍醐味は薄れ、代わりに十分すぎる出力(シャーシが負ける)刺激は有りました。

 

このバイクでも、相変わらず私の好きなフィールドの林道的な屈曲路、ピークでも120km/h止まりの大体2速、3速を楽しめるスキー場へ通じる裏道(車ですれ違いするにはどちらかが路肩に寄る必要がある道路)を探し当て、いつものごとく休日に勉強さぼって遊んでおりました。

 

ガードレールも無い狭い道ですが、めったに車も通らずブラインドが少ない(木々の隙間で見える区間が多い)区間で、それなりに飛ばしておりました。上り一本終えて、下りで直線とヘアピンの連続区間(日光みたいな)部分が有って、急減速の後立ち上がりから直線に向けて全開で加速すると、ここは急な下りで速度が乗るんですね。

 

で3ケタ越えて真ん中ぐらいでフルブレーキ掛けないと間に合わないんですが、上りの時に雪上車が1台止めてあるところが有って、そこが車1台しか通れないシケインになっていたんですが、上り車線では無かったことも有り、行きは特段気にならなかったんですね。そうなんです・・・。

 

下り立ち上がって全開、速度が乗ったところでフルブレーキング掛けるポイントの少し前、雪上車をよけるために右車線に振ったとたん、なんと雪上車の後ろにヘアピンを立ち上がって来る車が見えたんですね。で、一瞬の判断の間が有ってフルブレーキング、、でもね、このブレーキ握った瞬間にわかったんですね、間に合わないと。

 

と言うのは下り勾配のきつい区間で、ブレーキングで簡単にリアが浮いてしまい、減速度が全く足りない。雪上車は止まっているが、対向車は速度を持っている・・・でぶつかると思われるポイントは丁度雪上車と並ぶか、過ぎたあたりか、、というタイミング。

 

どちらを選んでも多分10m位も足りない。次の判断は生き残ること。ぶつかることは避けられないのでより被害の少ないと思われる判断をとっさにしたわけですが、それはぎりぎりまでフルブレーキを維持して速度を落とし、最後は横に向けて対向車のバンパー下にバイクを潜り込ませ、自分は車を飛び越える、、というイメージです。

 

さて、その結果は・・・次回に。


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