曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

BS-TBS「Nのために」再放送第9話の感想

2023-12-05 08:15:00 | テレビ・映画
ついに事件当日の幕が開く第9話。

2014年

高野夏恵の手紙で料亭さざなみ放火事件の真相が判明。犯人は成瀬の父・周平だった。夏恵は周平の犯行を隠すために証拠を隠滅していた。それを言えないでいるうちに失声症になってしまった。

これで高野の成瀬への疑いが晴れ、杉下が成瀬を庇って嘘をついたことも確認。口の動きだけで分からなかった杉下の言葉は「成瀬君なら何だってできるよ」だった。

西崎が色々画策。安藤を呼び出して吊り橋理論を説き、成瀬に杉下の病気を知らせ(たという描写はないが、後の話から推測)、実家の父に会って謝罪。

成瀬が杉下を訪ねる。放火事件で庇ってくれてありがとう。犯人はもうこの世の人ではない。島に戻って新しいレストランをやる。一緒に来ないかと誘う。「ただ、一緒におらん?」




2004年

安藤は杉下が野口の参謀になっていると推測。だって杉下みたいな手で反撃してくるから。いや、そんなことないよと慌てて否定。

安藤が偶然を装って?杉下を同期入社の忘年会に誘う。杉下は「安藤の彼女さん」と呼ばれてしまう。

宅配用の真空パック制作中の成瀬に広田氏が言う。安藤が杉下に「当日プロポーズするらしいから、雰囲気考えてあげてね」 だが杉下が成瀬の同級生の彼女だと知ると、先にプロポーズしちゃえと煽る。「適当なこと言わないでくださいよ」と苦笑する成瀬。

シャルティエ広田で成瀬と杉下がN作戦2変更の打ち合わせ。5時、杉下が野口邸(スカイローズガーデンというタワマン)に到着。将棋で野口を書斎に引き留め。5時半、花屋のフリして西崎が野口邸に花を届け、奈央子を連れ出してDVハウスに匿う。6時、成瀬到着。パーティーどころではないはずだが、杉下と成瀬でなんとかする。

西崎さんが、もう一度成瀬君と打ち合わせしたいって言ってるんだけど。成瀬の脳裏に安藤プロポーズの件がよぎり、追加の打ち合わせを辞退。

事件当日(2004年12月24日)

予定通り5時に杉下到着。パーティーの準備は奈央子に任せて、書斎で野口と将棋の相談。野口不利で止めた状況から逆転する策を考えるのだ。しかし、盤面は杉下が初めて安藤に負けたときのと同じだった。「これは…厳しいですね…」 杉下はこの局面から勝つ手を成瀬から教わっているが、悩むふりをして時間稼ぎ。

野口の携帯に安藤から電話。早く着けそうです。いや、仕事が一本入ってるから上のラウンジで待っててくれ。

手を考えておいて、下で待ってる、という野口。今書斎から出したらまずい。やむを得ず、成瀬から教わった逆転の秘策をゆっくり教えていく。にんまりする野口。「これで安藤君の僻地行きは決まったな」

負けたら安藤が電気も水道もない国に赴任させられると知った杉下。こんなことで安藤の将来をダメにされるなんて。野口はそれも経験だと言うが、おそらく台頭してきた若いライバルを蹴落とす策だ。

5時半。西崎が来ない。花屋が混んでいてラッピングの待ちに行列ができている。焦る西崎。

成瀬は憂い顔で店の車を運転中。野口邸に向かっている。道路はやや渋滞気味。

杉下も焦っている。どうしたら安藤を守れる? 遅れている西崎が来るまで、野口さんを書斎に釘付けにしておくにはどうしたら? 杉下は西崎が言っていた「野口を止めるには警察沙汰にするのが手っ取り早い」を思い出した。

次回予告的なフラッシュ。杉下が泣きそうな声で呼ぶ。「助けて成瀬君…!」

・・・・・

2014年の成瀬が言う瀬戸内弁?の「ただ、一緒におらん?」が、当時婦女子の感涙を誘った。窪田正孝のイントネーションが微妙で、質問なのかなんなのか分かりにくいのだが、表情と目の動きで、ただただ優しいのだと伝わる。不思議な俳優だ。

既成事実を積み上げてなんとかしようとする安藤が切ない。指輪まで用意している。でも安藤も好かれてはいるんだよな。杉下は捨て身の策で安藤を守ろうとしてるんだから。友人としては大切に思われている。

成瀬も交えて仕上げの作戦会議をしていれば。花屋が混んでるかもしれないとか、意見が出たかもしれない。深読みしすぎだが。

シャルティエ広田氏が余計な情報を成瀬に吹き込まなければ会議辞退はなかったかもしれない。たらればを多数見つけることができる作品である。


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