医院開業コンサルタント Nステージのコラム

クリニック開業を考えている先生方に参考にして頂ければ幸いです。

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「新築の物件に入居する際の注意事項⑦」

2020-03-31 01:51:36 | クリニック設計のポイント
④工事申請
 内装工事業者とB工事業者間での協議や調整が終わりますといよいよ工事開始に向けての段取りとなります。事前に提出している基本設計図をもとに設計内容の承認は受けていますが、次は工事自体の申請が必要となります。実際に工事を行う施工業者が申請を行います。建物の工事指針に基づいて工程表や作業員名簿、その他必要な書類を纏める事になります。規模によっては作成に時間がかかる場合もありますので、全体スケジュールにあわせて事前に準備をしておきましょう。工事業者と設計業者が同じ場合はスムーズなのですが、異なる場合には業者の選定(工事金額も含めて)が出来ていないと時間のロスに繋がります。基本設計やB工事業者との協議の段階で工事業者を選定しておきましょう。
 基本設計の際に工事内容は承認されているはずですので、工事申請の承認自体は比較的時間はかからないかと思います。建物の規模や内装監理にもよるところですが、基本的には建築の全体スケジュールに則り、いつまでに申請を行うと決められているところがほとんどです。繰り返しになりますが、事前に確認して早めに準備をしておきましょう。


 さて、先月はオリンピック開催時の工事手配の懸念事項を述べさせて頂きました。このひと月の間にだいぶ状況も変わりました。様々な業界や生活に影響が出ておりますが、医療従事者や関係者の方々であれば尚更影響も大きいと思います。体調を崩さないように無理をせずにご自愛下さいますようお願い申し上げます。
クリニックの設計士屋さん
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「新築の物件に入居する際の注意事項⑥」

2020-02-29 01:50:45 | クリニック設計のポイント
前回に引き続き本体指定業者(B工事業者)との協議についてです。

 内装の図面や工事区分をもとに協議を重ねてBC工事の行う作業内容のすみ分けを確認します。その次に具体的な工事金額、見積を確認しなければいけません。一般的にはこのタイミングそれぞれの業者から工事見積書が提示されると思います。金額と工事内容を精査しましょう。ここで発生しがちな問題点としてB工事金額が予想を上回る点が挙げられます。B工事区分としてスプリンクラー等の消防設備が含まれる事が多く、内装設計に基づいて配置計画が成されており、工事金額の圧縮には内装の設計から変更を伴い必要があります。着工まで時間が無かったり、建築申請上で設計図の確定期限まで時間が無かったりするタイミングでは調整が難しくなります。可能であれば事前におおよその概算金額を提示してもらうか、早い段階でBC業者の協議を進めて金額を提示してもらいましょう。また、見積書は工事内容だけではなく、それぞれの器具や作業費が適正価格であるかもしっかりと精査しましょう。

 3月の時点ですが新型コロナウィルス感染防止の影響が建築業界にも及んでいます。現実的に医療関係者や建築作業の方々はテレワークで対応などできるわけでもなく通常と同じように勤務しているのですが、入手困難な部材や機器が発生しています。エアコンや建具部品、ウォシュレットの部品、照明機器の一部など中国からの輸入部品を含む製品で納期の見通しが立たないものがあります。いつまで、いつになったら、と回答できない状況となっております。機器については代替品での提案となりますな、場合によっては工事期間の延期も視野に入れなければいけません。現在近々の工事を予定している方は早めに業者との確認をお願いします。
クリニックの設計士屋さん
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「新築の物件に入居する際の注意事項⑤」

2020-01-31 01:48:43 | クリニック設計のポイント
③本体指定業者(B工事業者)との協議
 前回の項目で基本設計図をいつまでにどこまでに提出しなければいけないかを確認しました。実際には内装指針や工事区分に基づいてクリニックの内装業者(C工事業者)と本体指定業者(B工事業者)の間で調整が必要となります。一般的には建物全体で把握や管理が必要な工事範囲がB工事となる事が多いかと思います。館内放送を含む非常放送設備や自動火災報知設備、スプリクラー設備などの消防設備工事がB工事区分となるでしょうか。もちろん建物によって条件は異なりますので事前に確認しましょう。
 消防設備工事がB工事の場合、その他の工事を行うC工事業者との調整として、器具の配置や電源の準備、管轄の消防署への事前確認、届出の方法などの確認が必要となります。消防設備機器には設置基準がある為、C工事側で照明や空調機を自由に配置してしまうと、B工事機器に干渉してしまう可能性があります。また、逆に消防設備機器の基準を優先にしてしまうと内装の意匠的にそぐわない場所に機器が設置されてしまう事もあります。事前に基本設計図の段階で確認をして調整しましょう。

 さて、もう2月になりますが、2020年が始まりました。今年はオリンピック・パラリンピックもあり開催期間中の交通や流通が滞る可能性があります。夏季休診中に改装工事を検討するクリニックから依頼もありますが、上記の見通しが立たないとなかなか工事の予定が組みにくい現状です。改装を検討しているクリニックの皆様にはどうしても今年のこの時期に行わないといけない工事以外は、状況をみて延期も視野に入れてお考えいただけると幸いです。
クリニックの設計士屋さん
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2019年を振り返って

2019-12-31 01:47:44 | その他
5年以上も連載を続けてもらっている「クリニックの設計士さん」のコラムはまだまだ続けてもらえそうなのですが、年末という事もありますので、この場を借りてお挨拶させて頂きたいと思います。
今年も多くの開業を志す先生方と出会いがあり、ご縁のあった先生方の開業をお手伝いさせて頂きました。
ある先生は、大きな病院に長年勤務し凄い肩書もある方だったのですが、長年頑張ってきたので今後は自分のペースで、そして地域医療に貢献したいというコンセプトでの開業でした。とても良い場所に新築のビル計画があるなどのタイミングもあり開業に至ったのですが、早くも多くの患者さんが来て下さっているそうです。
また今年は初めて不妊治療専門のクリニックの開業をお手伝いさせて頂きました。先生はご自身、ご家族の色々な経験を経て不妊治療を志されたそうで、患者さん目線に立ったクリニックになったと思います。将来を見据えた場所探しや、一般のクリニックとは違う部分に配慮した内装や診療時間、またすごく高額で専門的な医療機器等とても勉強になりました。
ある先生とは新居に近い場所に医療ビルの計画があるなどの良いご縁があり開業を果たす事ができました。まだお子さんも小さいので奥様との協力体制をとっていくには通勤時間は意外と大きなポイントになったと思います。その医療ビルでは開業の準備から内覧会まで一緒に開業してもらう調剤薬局さんがとても貢献してくださり良いスタートを切る事ができました。
他にも多くの先生方のお手伝いをする事になったのですが、スパンの長い建築からのクリニックやビル計画で決まるケースが多く、開院は来年になるクリニックが多そうです。
2020年が皆様にとって素晴らしい一年のなる事をお祈り申し上げますとともに、私どももより良いお手伝いができるように集中(チュー)して頑張っていきたいと思っています。

コンサルタント 碇
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「新築の物件に入居する際の注意事項④」

2019-11-30 01:46:59 | クリニック設計のポイント
②基本設計図の提出
 クリニックの設計図として平面計画やそれに基づくコンセントや照明、空調や換気、水廻りの給排水衛生機器を併せて計画して図面化しなければいけません。新築物件の場合、テナント物件と異なり実際の工事の時期のだいぶ前に内装監理室に提出しなければいけません。今後一切の変更ができないわけではないのですが、概ね変更の無い設計図を基本設計図として提出する事になります。この基本設計図を内装監理室が設計指針に沿っているかを確認します。建物の規模にもよりますが、クリニックモールや大型商業施設などですと確認に時間がかかる為、提出の期限が早めに設定されていたり、基本設計図の確認(承認)まで2~4週間程度の期間が設定されている場合があります。また、建物の完成後に工事を行うか、完成前に工事に入るかでも大きく異なり、完成前の場合は建物全体の建築申請の図面の変更の届出も行わなければいけません。クリニックの設計図を作成するにあたり何をいつ迄に、どこまで決めなければいけないかを設計会社と内装監理室間で確認をさせておきましょう。


さて、今年もいつの間にか12月になっておりました。一年を振り返っても例年通りの反省点ばかりが目につきます。でもそんな一年の中でも良かったと思える点も確かにあり、これもまたある意味例年通りなのかなと思います。…よくわからないですね。
年越しまではまだ少しあります。寒い日々が続きますが体調を崩さないようにお気をつけてお過ごし下さい。
今年も拙いコラムにお付き合い頂きましてありがとうございました。
クリニックの設計士屋さん
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