医院開業コンサルタント Nステージのコラム

クリニック開業を考えている先生方に参考にして頂ければ幸いです。

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「故障かな?のその前に」

2017-09-30 20:50:25 | クリニック設計のポイント
今回のコラムはクリニックでよくある設備トラブルについてです。

 ■自動ドアに関するトラブル

〈ケース① 動かない〉
タッチ式の自動ドアの場合、タッチしても反応が弱い、反応しないトラブルがあります。原因としてよくあることは「電池切れ」です。タッチする部分はテレビのリモコンと同じように内部に電池が入って、自動ドアのエンジンの受信部に信号を送っています。電池が消耗して信号が弱くなり、エンジンが反応しにくくなっている状態です。取扱説明書に記述はあるのですが、既存の自動ドアの場合は説明書が無い事が多い為、施工業者やメーカーを手配してきてもらったのに電池の交換だけだったと言う話をよく聞きます。また、反応が弱い為、タッチする部分をガチャガチャと強くタッチして故障させてしまう事もあります。反応が弱い時は一度電池を交換して確認してみましょう。それでも動かない場合は施工業者やメーカーに問い合わせをしましょう。

〈ケース② 閉まらないで開いてしまう〉
自動ドアが一度開いて閉まる途中で再度開いてしまう事があります。このケースはほぼ機械自体の不具合が考えられますので、施工業者やメーカーに対応してもらう事になりますが、たまに事故防止の為にセンサーが反応して開いてしまっている事があります。センサー部にカーテンやロールスクリーンがかかっていたり、観葉食物が揺れて反応してしまっていたりする事があります。センサー感知範囲内で動くものが無いかを確認してみましょう。また、メーカーでセンサーの感知範囲を調整する事もできますので、一度問い合わせしてみましょう。

〈ケース③ 閉まらない〉
自動ドアが完全に閉まらなくなるトラブルもあります。ケース②と似ていますが、閉まる途中で何かにぶつかったような音がして開いてしまう時や電源を切った後に手動でも閉まらなくなってしまう時があります。下のレール部分に異物が入ってしまっている事が考えられますのでこちらも施工業者やメーカーに対応してもらいましょう。ただ、まれに開いた状態でサムターン(内側に付いている手で摘んでまわすカギです。)がまわってしまい、扉が閉まらなくなっている場合があります。自動ドアはドア下にカギが付いている事が多いのですが、開いた状態でサムターンがまわってしまうと、閉まらなくなってしまいます。問い合わせの前に一度確認してみましょう。

基本的にはクリニックの設備トラブルは施工業者やメーカーに対応してもらえると思いますが、業者を呼ぶ程ではなかった…という事もあります。また、業者に問い合わせする際には「どのような状態がいつから」を伝えて、考えられる原因も問い合わせしましょう。救急車を呼ぶ容態なのか、到着するまでにできる応急処置があるのか、呼ばなくてもいい容態なのか?生命に関わる事なので例えに語弊がありますが、まずは確認や問い合わせをしましょう。

クリニックの設計士屋さん
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「デザインと安全性について」

2017-08-31 21:24:25 | クリニック設計のポイント
今年も早いものでもう9月になりました。原稿を書いている時点ではまだまだ残暑の厳しい日々ですが、暦の上では夏から秋、季節の移り変わりは早いものだと思う今日このごろです。今回のコラムは短めの内容です。コラムらしく。
最近好まれるデザインとして、あまり色合いを増やさずにシンプルな空間の構成が多くなっております。例えば白やアイボリーを基調にしてメインとなる一色をカウンターに配色するような空間の構成となります。ひとつの空間の中を限られた色で構成しますので、複雑にならず、シンプルで洗練された印象になり、その中のソファー等の置き家具、観葉植物等の色合いを空間にメリハリをつけるアイテムとして構成できます。カウンターの形状も基本の箱型のカウンターに手荷物置を設置する形状等、あまり作り込みすぎない、シンプルなものが増えています。手荷物置きの棚もエッジを効かせてシャープな印象を与える形状を希望される事が多くあります。
さて、本題となります。形状をシンプルなものの組合せにした場合、立面や断面的に「角」が出る事があります。「角」ですと、手や頭をぶつけてしまうと怪我をする危険性があります。もちろん「角」でなくても危険性はありますが、鋭角な程危険性は高くなります。どの施設でも同じですが、お年寄りや子供、体調の優れない方が来られるクリニックならなおさら危険性は少なくするべきだと思います。コーナークッション等もホームセンターで販売されていますが、あとから貼り付けするのであればデザインも台無しとなってしまいます。あくまでも空間の構成の満足度の中には安全性も含めましょう。

クリニックの設計士屋さん
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「ゲリラ豪雨」

2017-07-31 21:23:35 | クリニック設計のポイント
7月某日都内では雹まじりの雷雨があり、道路の冠水や交通機関の遅れが発生しました。近年のゲリラ豪雨は降水量が多い為、短時間でもあっという間に水浸しになってしまいます。外出している場合はなるべく雨宿りをして様子を見た方が良いでしょう。
…ですが、クリニック(建物)の場合は様子を見ている訳にはいきません。立地の条件にもよりますが、クリニック内まで水が入ると診察どころではなくなってしまいます。以前は土足から上履きに履き替える為にクリニック入口に段差があり浸水対策にもなっておりましたが、近年はバリアフリーの観点から外部から内部までフラットになっているクリニックがほとんどだと思います。大きく分けた条件別に対策を見てみましょう。

●ビル診 1階
入口が外部に面している場合、周りの状況によっては浸水する可能性があります。普段から地域の水はけの状況を把握して、冠水しやすい地域でしたら、土嚢や水止用の板を準備しておきましょう。また、浸水が懸念される地域での開院を検討する場合は事前に室内の床高さを上げておく等の対策も有効です。床上げが難しい場合は、電子カルテ用のパソコン等の電子機器は台に乗せて設置する等も有効です。

●ビル診 2階
入口が外部とは違うフロアですと、直接的な浸水被害は無いかと思います。ですが、外部に面したサッシやバルコニーからも浸水する場合があります。バルコニーは空調室外機等が置かれていて、普段はあまり出入りする事が無いかと思います。バルコニーには雨水を流す配管があり、落ち葉等が入らないようにカバーが付いているかと思います。そのカバーが詰まってしまうと雨水を処理できなくなり、室内に水が入り込んでしまう事もあります。本来は一年を通じてですが、この時期はとくに注意してバルコニーの掃除を心掛けましょう。また、吹き付ける雨の場合、バルコニーの無いサッシや換気扇のフードからも水が入る事があります。建物設備の場合はオーナー様、クリニックの設備であれば工事業者にメンテナンスを依頼しましょう。

●平屋・最上階
クリニックが1階建であったり、ビル診でも最上階の場合は屋根や屋上に面しています。床の浸水ではなく、雨漏りを注意しなければなりません。屋根の状態や雨どいの流れ方、屋上の水はけなどは常に注意して気になるところは工事会社やオーナー様に相談しましょう。

最近の豪雨を甘く考えてはいけません。もちろん何事も無い事が一番ですが、おきてしまった場合、クリニックだけではなく患者さんにもご迷惑をかけてしまう事になります。色々な対策は「やっておけば良かった」より「やっていて良かった」が基本になります。事前にできる事を検討しましょう。
もしも浸水や漏水がおきてしまった場合には修繕費用もかかります。建物側の責任なのか、クリニック側なのか、加入している保険で対応できるかも確認しておきましょう。

クリニックの設計士屋さん
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「サインについて」

2017-06-30 21:22:15 | クリニック設計のポイント
今回はサイン(看板)についてになります。
サインとはある意味クリニックの顏であり、地域の皆さんに告知する重要なアイテムになります。効果的に配置や内容を検討する必要があります。サインには大きく分けて2通りの種類があります。1つめは外部に対してのサイン、2つめはクリニック内部に対してのサインです。意味合いも異なりますので、それぞれについてご説明致します。

①外部に対してのサイン
クリニックの存在や診療内容を外部の方に告知するサインです。一般的には建物壁面やガラス面、置き型のサインが多いでしょうか?クリニックに来られる方の目標(めじるし)となり、地域の方の認知度を高める意味があります。クリニック名や診療科目、診療時間などを掲示します。ただし、あまり案内したい内容を詰め込み過ぎますと、かえってわかりづらくなってしまいます。近くで見るサインなのか、遠くから見るサインなのか、案内したい内容も含めて精査してデザインを検討しましょう。

②内部に対してのサイン
クリニックの中の案内の為のサインです。診察室、処置室、トイレなどの部屋がわかるようにするサインや、インテリアとしてのサインになります。診察室や処置室に誘導する際にどのようにご案内するかですが、入口のドアや壁面に1や2の数字と部屋名を掲示して、「1番の診察室にお入り下さい0」や「2番の処置室の前でお待ち下さい0」等でご案内するクリニックが多くなってきたと思います。以前は部屋名を大きく掲示するクリニックが多かったのですが、ぱっと見のわかり易さや内装のインテリアに合わせて数字を使うクリニックが増えている点があげられます。診察室が2部屋ある場合や診察室と処置室を兼用している場合でも数字ですとご案内が行い易いというメリットもあります。トイレに関しても部屋名ではなくマークのみを掲示したり、インテリアを重視しながらご案内するピクトサインとして考えると良いでしょう。ただしインテリア重視で診察室や診察室を英語で掲示したりしますと、かえってご案内しづらくなってしまいますので、機能面をベースに考えながらインテリアとしてのサインを検討しましょう。

サインは皆さまに案内する重要なアイテムです。患者さん、将来患者さんになる方、一般の方など様々な方に見てもらうものになります。クリニックのイメージを伝えつつ必要な情報も伝える窓口となります。色々な内容を詰め込んで下品になってもいけませんし、シンプルで上品過ぎてもいけません。施工業者にしっかりと掲示したい内容やイメージを伝えてデザインを検討しましょう。
クリニックの設計士屋さん
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「改装工事のコト(追記)」

2017-05-31 21:16:15 | クリニック設計のポイント
現在クリニックで診察をされていて、夏の長期休みの期間に改装工事を検討されている方はいらっしゃいますでしょうか?今月は改装工事の注意点についてです。以前も改装工事のコンセプトや注意点について述べさせて頂きましたが、今回はどちらかというと設計というよりはクリニックにスタッフ・施工業者としての観点からとなります。
■ スタッフ
前日まで診察を行い、休診期間中に改装工事を完了させて、完了後にはまた診察を始めなければいけません。改装の内容にもよりますが、以前の配置や使い勝手と異なる場合、スタッフ全員で変更部分をしっかりと把握して診察開始時に戸惑う事の無いようにしましょう。できれば工事完了日から診察開始日の間に予備日を設けて、配置や動きの確認やシュミレーション、医療機器の動作確認を行う事が望ましいと思います。もし、トラブルが発生しても診察開始前に対応できるように設計者、施工業者、医療機器メーカーとも連携をとれるようにしておきましょう。
■ 施工業者
新規の内装工事と比べて、既存のクリニックの改装工事は注意する点が多々あります。
①設計図からの変更
改装工事の場合、解体してみないとわからない部分が少なからずあります。短期間の改装工事ですので、予定の設計図からの変更が必要な場合は早急に設計者やクリニックに確認して対策を検討しましょう。変更内容についての承認、発生する場合は費用の確認も行いましょう。
可能であれば、改装工事前に事前調査を行う方が良いでしょう。
②養生について
今まで診察されていたクリニックですから、医療機器はもちろん、パソコンやコピーなどの機器、収納棚や備品などもたくさんクリニックの中にはあります。改装工事は造作物の変更や仕上材の変更だけが工事ではなく、完了後にスタッフがストレス無く使用できる状態にするまでが施工となります。変更部分はきれいにできていても、備品の場所がわからない、パソコンがホコリまみれとなってしまっては診察に支障が出てしまいます。備品の移動には細心の注意をはらい、養生(カバー)についても過度なくらい行いましょう。施工後にクリーニングを入れるから…という考えではなく、クリニックを自分の家のように意識して作業を行いましょう。
短期間の改装工事は施工業者はもちろんですが、スタッフや設計者も常に状況を把握しておく事が大切です。工事前、工事中、工事後もしっかりと連携をとり、皆さんが行って良かったと感じられる改装工事にしましょう。
クリニックの設計士屋さん
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