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森羅万象 ~ 歩く印象派

1日1万5千歩は歩こう 都教委が小中高生対象に目標

2010年07月22日 18時01分28秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
2010年7月22日15時0分朝日COM


 子どもは毎日、1万5千歩以上歩こう――。東京都教育委員会は22日、都内の小、中、高校生の体力向上策として、こんな目標を決めた。子どもはどんどん体を動かさないようになっており、例えば小学生の1日の歩数は1979年の全国調査で平均約2万7千歩だったのが、2007年には約1万3千歩に半減。都教委は「現実的に達成可能な水準」として、「1日1万5千歩以上」を掲げることにした。距離は7.5キロ相当だといい、今後、モデル校に歩数計を配って達成具合を測るという。

 子どもの歩数が減っているのは、テレビゲームの普及などで外遊びの機会が減ったことや、交通機関の発達が原因とみられている。

 都教委は同日、10~12年度に公立小中学校・高校で取り組む体力向上策をまとめた推進計画をつくり、歩数の目標も盛り込んだ。今秋までに、まず小学校数校をモデル校とし、児童用の歩数計を配布。各校は独自に歩数を増やす取り組みを考え、「1万5千歩」の達成をめざす。来年度以降は対象校を増やすという。

 文部科学省が昨年度、50メートル走やボール投げ、握力といった種目で小5と中2に実施した全国体力調査では、東京の小5は47都道府県で30位台、中2は40位台だった。都教委には危機感が強く、担当者は「歩くことは体作りの基本。達成状況を見て将来的には目標の歩数を増やすことも検討したい」。12年度までに、体力の数値を「平均並みにしたい」という。(岡雄一郎)

<メタボ>腹囲とやはり無関係? 男性も裏づけ…新潟の病院

2010年07月20日 05時43分26秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
7月20日2時32分配信 毎日新聞
 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の診断基準となる血圧などの検査値の多くは、日本人男性の場合、腹囲(腹部肥満の有無)に関係なく体重が増えれば悪化する傾向が強いことが、立川メディカルセンター(新潟県長岡市)の調査で分かった。3月には厚生労働省研究班の大規模調査で、女性の腹囲と循環器疾患発症の関連性が低いとの傾向も明らかになり、腹囲を必須とする現在の特定健診のあり方も問われそうだ。今月号の米糖尿病学会誌「ダイアベティス・ケア」に発表した。

 調査は、同センターの人間ドックを08~09年に受診し、風邪などをひいていない男性1271人(平均年齢51.6歳)を対象にした。メタボ診断基準の血圧、血糖値、中性脂肪、HDL(善玉)コレステロールと、体重変化との関係を、国内でメタボの主因と位置づける腹部肥満がある群とない群でそれぞれ分析した。

 その結果、血圧と血糖値は、腹部肥満の有無に関係なく、体重が増加すれば悪化した。また、HDLコレステロールは、腹部肥満がない群だけが体重増加によって悪化し、いずれも腹部肥満との関係は見いだせなかった。一方、中性脂肪は、腹部肥満がある群で体重増加との関係があった。

 世界では、メタボ診断基準作りの中心になってきた国際糖尿病連合などが昨年、腹囲を必須とせず、他の血液検査値などと同列に扱う統一基準を発表した。一方、日本の診断基準は、腹囲が必須条件になっている。

 分析にあたった小田栄司・同センターたちかわ総合健診センター長は「腹部肥満がなくても、体重が増えれば検査値が悪化することが分かった。腹部肥満を必須条件に生活指導を実施する現在の特定健診は合理的とは言えず、早急に見直すべきだ」と話す。【永山悦子】

 ◇解説 特定健診の再検討必要

 日本のメタボ診断基準が腹囲を必須とするのは、腹部に蓄積する内臓脂肪が心筋梗塞(こうそく)などの循環器疾患を引き起こす主因との考え方に基づいてきたからだ。ところが、日本人の循環器疾患発症の傾向を調べた解析によると、内臓脂肪の蓄積だけではなく、血糖値など一部の血液検査値の悪化や食生活によっても危険性が高まる。このため、腹囲を必須とする現在の特定健診は、やせていて循環器疾患の危険性のある人を見落とす恐れがあると指摘されてきた。

 男性は40~50歳代の比較的若い世代で腹部肥満が増えており、現在の健診に意味があるとみられていた。だが、今回の研究成果では、50歳前後の男性も腹部肥満の有無と検査値悪化の明確な関係を見いだせなかった。

 これらの調査結果は、内臓脂肪の蓄積が循環器疾患の原因の一つにすぎないことを示しており、それ以外の要因についても等しくチェックする健診体制の検討が求められることになりそうだ。【永山悦子】

スカイアクセス開業 ゼロから作り上げた「在来線最速車両」

2010年07月19日 19時05分00秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
7月19日12時42分配信 産経新聞

 17日に開業した成田スカイアクセス。目玉は何といっても、東京・日暮里駅から空港第2ビル駅までを36分で結ぶ車両「新型スカイライナー」だ。日本の在来線では最速となる時速160キロのスピードを誇る新型車両の開発エピソードを、設計に携わった京成電鉄担当者らに聞いた。



 ――36分という時間を、どう受け止めた

 鉄道本部車両部計画課課長補佐・田中良治氏「現実には上野から高砂までの区間は(カーブなどが多く、速度を抑えて走行するため)15分ほどかかる。そこは詰めようがないので残り時間を考えると、かなり頑張らなくちゃいけない。160キロ運転の区間が長いほど到達時間は短くなるが、その区間が(印旛日本医大から空港第2ビル駅までの約19キロと)短いので楽な数字ではなかった」

 ――実現への道のりは

 田中氏「たくさん電流を流して加速性能を上げれば、早く160キロに到達して時間を稼げるが、設備投資やランニングコストも莫大(ばくだい)になる。実現可能な範囲で、最大限の性能を出せるような設備に調整することが苦労した」

 ――旧スカイライナー(最高時速110キロ)との違いは

 同課・真壁芸樹氏「鉄道車両としては別物だ。ゼロから作りはじめ、完成まで丸3年かかった。鉄道は『安全に止まれる』というのが大前提なので、時速130キロを境に、ブレーキのシステムが全く違ってくるからだ」

 ――ブレーキの仕組みにどんな工夫があるのか

 田中氏「新型は、モーターを持つ車軸にもブレーキを装備している。これは新幹線と同等のシステムで、一般車両よりも構造がかなり複雑になる。京成電鉄ではこういう車軸を使っていなかったので、今回、整備工場にも専用の設備を投入した」

 ――車両開発で最大の難関は

 田中氏「直線でスピードを出すための性能と、曲線が多い在来線のカーブをすんなりと走るための性能を持ち合わせた足回り(台車)を作ることだ。この相反する技術を両立させるのが、一番の勝負どころだった」

 ――具体的には

 真壁氏「あらかじめ試験用の台車を作り、既存の車両に履き替えて、夜間に試走を繰り返した」

 田中氏「台車がフラフラしないように、バネの硬さやヨーダンパー(緩衝装置)を調整した後、高速回転試験台で時速300キロ相当まで回転させ、安定して走れる設定を見つけ出した」

 真壁氏「2年以上かけて調整したので、技術的には一番苦労したところではないか」

 ――開業に向けて一言

 真壁氏「従来のスカイライナーとは見た目も性能も全く違うものができあがった。山本寛斎氏による、無駄を省いたシンプルなデザインをじっくり見てほしい」

 田中氏「設備も車両もとても良いものができた。大勢のみなさんに乗っていただきたい」

アインシュタイン予言の「重力波」とらえろ 宇宙の「暗黒時代」に迫る

2010年07月19日 19時04分41秒 | 読んだ本・おすすめ本・映画・TV評
7月19日7時55分配信 産経新聞

 アインシュタインが存在を予言した謎の波動「重力波」をとらえる大規模計画が日本で動き出す。空間のわずかなゆがみを地底の望遠鏡でキャッチし、原始宇宙の神秘に迫る。物理学の歴史に残る大発見を目指して激しい国際競争が始まる。(長内洋介)

 ■神岡の地下に専用望遠鏡建設へ

 アインシュタインの一般相対性理論によると、重力は「時空のひずみ」を生む。トランポリンに重いボールを乗せると、重さで布が曲がるように、星の周りでは重力で空間がゆがみ、時間の進み方も遅くなる。

 星が回転運動をすると、空間のゆがみは「さざ波」のように周囲へ広がる。これが重力波だ。1916年の一般相対性理論で存在が予言されたが、直接の証拠はまだ見つかっていない。

 重力波は、重い中性子星やブラックホールが激しく動いたときに強く出る。約137億年前の宇宙誕生時にも、巨大なエネルギーに伴う重力波が放出されており、その名残をとらえれば、現在の天文学では不可能な原始宇宙の姿を探ることができるのだ。

 重力波の検出は近代物理学の土台となった相対論の検証に加え、新たな天文学を切り開く大きな意味を持っている。

 文部科学省は6月、東大宇宙線研究所が提唱した重力波望遠鏡「LCGT」の建設にゴーサインを出した。ニュートリノ観測で知られる岐阜県・旧神岡鉱山の地下にレーザー干渉計を設置し、2014年に初期観測が始まる。

 真空パイプを一辺が3キロのL字形に置き、2方向にレーザー光を同時発射し、鏡で反射して戻るまでの時間を継続的に測る。重力波が届くと空間がゆがみ、片方の距離が長くなるので、戻る時間にずれが生じる。これを光の干渉現象で検出する仕組みだ。

 検出するゆがみの量は、わずか100億分の1メートルの1億分の1。地球と太陽の距離が原子1個分だけ伸びたことが分かるほどの驚異的な性能だ。振動や温度変化が少ない地下に設置し、世界最高感度を実現する。

 ターゲットは地球から6億光年の範囲で、2つの中性子星が互いに高速回転するときに出る重力波。同研究所の黒田和明教授は「本格的な性能で観測すれば、1年に数回は確実に検出できる。疑いの余地はない」と発見に自信をみせる。

 重力波は、その存在を間接的に証明した米国研究者が1993年にノーベル物理学賞を受賞。直接検出に成功すれば受賞は確実視されており、関係者の間ではすでに候補者の名前が挙がっているほどだ。

 本格観測を見込む2016年は、相対論の発表から百年の節目。ライバルの米国と欧州も、このころ既存施設の感度を日本と同水準に引き上げる計画で、三つどもえの競争が始まる。黒田教授は「少なくとも他国と同時、あわよくば一番乗りを目指す」と意気込む。

 現在の天文学は、宇宙誕生から約30万年間の様子を見ることはできない。原始宇宙は素粒子だらけで、当時の光は粒子に邪魔されて真っすぐ進めず、地球まで届かないからだ。しかし、重力波はあらゆる物質を素通りしてくるので、「暗黒時代」の宇宙も映し出す。

 国立天文台の藤本真克教授によると、原始宇宙から来る重力波の強さを調べることで、宇宙が火の玉状態(ビッグバン)の直前に急膨張したとする「インフレーション理論」を検証できる可能性がある。急膨張が終了してビッグバンが起きた時期が正確に分かれば、宇宙論の大きな前進だ。

 一方、重力波が相対論の予言よりも弱かった場合は「革命」が起きる。空間は3次元ではなく、実は人間には見えないミクロの「余剰次元」が存在する初の証拠になるからだ。重力波の一部が余剰次元の空間にしみ出たと解釈でき、宇宙は最大11次元だとする「ブレーン(膜)宇宙理論」が現実味を帯びてくる。

 「そうなればノーベル賞がいくつあっても足りない大事件。予想もしない物理学や天文学が生まれるだろう」と藤本教授。人類の宇宙観は、重力波の発見で一変するかもしれない

F2戦闘機、追加調達へ FX難航 中国軍拡、次善の策

2010年07月19日 09時05分56秒 | 歩く印象派
7月19日7時55分配信 産経新聞

 次期主力戦闘機(FX)の機種選定の遅れを受け、防衛省がF2戦闘機の追加調達を検討していることが18日、分かった。中国が航空戦力を近代化させていることを踏まえ、防空体制に空白が生じるのを防ぐ狙いがある。平成23年度に終了予定だったF2の生産が途絶えれば、戦闘機の生産・技術基盤が失われるとの防衛産業の懸念もくむ措置でもある。

 FXは老朽化した航空自衛隊のF4の後継機で、約50機を導入する。防衛省がF2の追加調達の検討に入ったのは、FXの選定の遅れに加えF4の退役も数年後に迫っているなかで、「次善の策」といえる。調達数は20機程度を想定。決定すれば23年度予算案の概算要求に盛り込む。

 FXの機種選定は平成18年に本格化し、防衛省は当初、米空軍の戦闘機F22ラプターを本命視した。F22は第5世代機と呼ばれる最新鋭で、レーダーに捕捉されにくいステルス性の高さが特長だ。だが米国はF22の輸出を認めず、昨年4月には調達中止も発表し機種選定は振り出しに戻った。

 現在の候補は米英などが共同開発中のF35ライトニング2、米国のFA18E/F、欧州共同開発のユーロファイターの3機種。防衛省はF35を有力視するが、開発・運用試験の段階で、量産は早くても28年ごろからと見積もられている。

 追加調達の検討を迫られているのは、中国の航空戦力の増強も影響している。中国はSu27やJ10などの導入・生産を進め、F2と同じ第4世代機の保有数は約350機。約140機ある在日米空軍機でカバーするものの、F2にF15を加えた空自の第4世代機は約290機しかなく、水をあけられている。中国は第5世代機も31年ごろに運用を始めるとの分析がある。

 現行計画では、F2は23年度に最終機の生産が終わる。戦後、戦闘機の国内生産を再開して以降、初めて途絶えることになる。F35のライセンス生産の見通しも立たず、防衛産業側には「F2の生産を継続しなければ、生産ラインの維持と技術者の確保は困難だ」(大手メーカー幹部)との危機感が強い。

 ただ、F2は本来、地上や海上の目標を攻撃する支援戦闘機。レーダーなどの性能の差から、敵の航空機を迎え撃つ迎撃戦闘機のF15に比べて防空能力は劣るとされるが、「データ通信システムで対処力を向上できる」(防衛省幹部)との指摘もある。

【用語解説】航空自衛隊の戦闘機

 防衛白書によると迎撃戦闘機はF15を202機、F4を73機、支援戦闘機はF2を84機保有。戦闘機は大きな技術進歩ごとに新世代に分類され、F4は第3世代機。F2は導入時、次期支援戦闘機(FSX)として注目された。日米間で政治問題化した結果、米軍のF16戦闘機をベースに日米共同開発で決着。生産は元年からで、日本側は三菱重工などが6割を担当。機体価格は約120億円。

交渉1年超、映画『ノルウェイの森』主題歌にビートルズ「ノルウェーの森」

2010年07月14日 05時42分59秒 | 歩く印象派
7月14日5時0分配信 オリコン

 作家・村上春樹の大ベストセラー小説『ノルウェイの森』を、20年以上を経て初めて映像化した同名映画の主題歌に、ザ・ビートルズの「ノルウェーの森」の原盤を使用することが決まった。ビートルズのカバー曲が使用されることは多々あるが、邦画の主題歌に原盤の使用許可が下りることはほぼないと言われいた。しかし、1年以上にわたる交渉が実を結んだ小川真司プロデューサーは、「原作では冒頭でビートルズの曲が流れ、主人公のワタナベはそれまでの出来事のすべてを振り返り、時の流れを思い起こします。映画で生のビートルズのメロディを聴くと、原作の大人になったワタナベのかき乱されるような感情を実感できると思います」と確かな手応えを得ている。

松山ケンイチらキャストの写真

 同作は、主人公ワタナベ(松山ケンイチ)の喪失と再生を描いた究極の恋愛物語。ヒロイン直子を女優・菊地凛子、緑を新人の水原希子が演じる。原作小説は 1987年に刊行され、画期的な赤と緑の装丁も話題となり、当時はその本を持つこと自体がひとつのステータスとされたほど。その輝きは20年以上経っても色褪せることなく、国内発行総累計部数1000万部を突破(2010年5月時点)、世界36言語で翻訳もされている。

 一方、ビートルズの「ノルウェーの森」は、1965年12月3日に英国で発売されたアルバム『ラバー・ソウル』に収録された1曲。タイトルは「Norwegian Wood(This Bird Has Flown)」で、歌詞上では「ノルウェーの木製家具」という意味だが、村上氏の小説のタイトルとしても有名になり、そのまま邦題として定着した。

 原作を知る者なら、「原盤を起用するのは必然的なことでした」というトラン・アン・ユン監督の言葉にも納得するに違いない。しかし、現実は「村上さんから映画の許諾をいただくのと同じぐらい、ビートルズの原盤を使うのは難しい」ことだったと小川プロデューサー。

 ビートルズの日本の窓口を務めるEMIミュージック・ジャパンの藤村美智子シニアプロデューサーも「さまざまなビートルズ楽曲使用に関するオファーをいただきましたが、実現したことも、実現に近づいたことさえもなかったので、今回の主題歌使用に許諾が出たことは、正直大変驚きました」とコメントしたほど。英EMIの担当者が原作を読んでいたという話もあり、村上氏の存在感がさまざまな形で映画を後押ししているのかもしれない。

 トラン監督によると、「観客が、たった今体験したドラマの余韻に浸るための空間作りが出来るように、特定の場所にこの曲を使用しました」とのこと。同作は世界配給の予定もあり、ビートルズの演奏によるオリジナル楽曲を主題歌に使用した日本映画は国際的にも話題を呼びそうだ。映画『ノルウェイの森』は12 月11日(土)より全国公開される。


「龍馬伝」から「鉄の骨」まで上質NHKから置いていかれた民放ドラマ

2010年07月13日 19時47分36秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
2010年7月13日 10時00分ゲンダイネット

 7月に始まったドラマで面白いのは、NHK土曜ドラマ「鉄の骨」と、火曜10時台「天使のわけまえ」の2つだ。ドラマをあまり見ないオレが他に見ているのは「龍馬伝」だから、全部NHK! 「ゲゲゲの女房」も含め、気づいたらドラマはNHKしか見てないという人は多いんじゃないか? なぜ民放ドラマ離れが進み、NHKしか見応えのあるものがないのか。
 民放の場合、人気アイドルなどを主役に据えてから、そのアイドルに見合った脚本を作る場合が目立つ。だから内容が薄っぺらな恋愛ものになったりする。
 さらに民放には露骨なバーターもある。主役の俳優が所属する事務所が売り出したい俳優をゴリ押し的にブッキングするのだ。そいつらは言い換えれば“売れてない俳優”だから演技的には劣るので、クオリティーは下がる。
 その点、NHKは、ちゃんと役に合った俳優をキャスティングしているのが見て取れる。「鉄の骨」では会社の談合という骨太なテーマがまずあって、陣内孝則、中村敦夫、さらにカンニング竹山といった豊富な配役が効いてるし、「天使の――」もイッセー尾形ら脇の役者がいい。
 他に、差別するわけじゃないが、出演者も「NHKのドラマだぞ」と意気込んで臨む場合がある。民放は、主役のアイドルのスケジュールが週に3日しかなかったり、予算の都合で収録が週に3日程度の時もある。芝居を練れずに大抵は現場でぶっつけ本番で進むから、質のいいものを作るのは困難だとわかっている。「龍馬伝」のように金と時間をかけたドラマでは、役者はバラエティーの片手間ではやらないはずだ。
 NHKと民放の差は視聴率でも質でも広がるだろう。このまま“ドラマ格差”が進めば、民放ドラマは割り切って大手事務所が売り出したい若造タレントの宣伝媒体と化すかもね。
(元芸人、作家・松野大介)

最もイライラするテレビ番組の演出ランキング

2010年07月13日 06時19分13秒 | 歩く印象派
20代女性は、番組中の意味のない時間や作り手のエゴに敏感


社会人となり仕事を持つようになってからは、学生時代の頃のよりもテレビを見ている時間が少なくなったという人が多いのではないでしょうか。見る時間が少なくなったからこそ、質にはこだわりたいものですが、期待はずれの番組に遭遇してしまうこともありますよね。また、テレビ番組のヘタな演出で不快にさせられることもあるのでは? そこで、20代女性469名に、最もイライラするテレビ番組の演出について尋ねてみました。>>男性編も見る


Q.テレビ番組のどの演出にイライラしたことがありますか? (複数回答)
1位 CMまたぎ 71.0%
2位 さんざん引っ張った挙句、「次週(近日)放送」で締める 58.4%
3位 CM明けにCM直前の部分を再度放送する 44.8%
4位 誰のことにつて言及しているか分からないイニシャルトーク 35.8%
5位 放送禁止用語を言ってスタジオだけ大爆笑 33.3%


■「CMまたぎ」でイライラする……
・「クライマックスのときにCMが入ると、一気にテンションが下がり、もう見る気を失う」(26歳/小売/販売)
・「いいところでCMが入ると、気分がさめてしまってチャンネルを変えることも……」(29歳/食品/研究開発)
・「CMまたぎは毎回イラっとくる。どうせなら最後まで見せてという感じ」(23歳/精密機器/研究開発)


■「さんざん引っ張った挙句、『次週(近日)放送』で締める」でイライラする……
・「最近のテレビ番組は、どれだけ引っ張るの? というくらい引っ張る。不快」(24歳/商社/財務)
・「作る方としては引っ張ることが必要なのかもしれませんが、見ている方は疲れます」(25歳/医療/受付)
・「次の放送時に期待して見たら、結局、大して面白くなかったりするし、やめて欲しい」(24歳/食品/営業)


■「CM明けにCM直前の部分を再度放送する」でイライラする……
・「CM明けのあのダブりはどうにかしてほしい。せっかくワクワクして見てるのに、その気持ちが薄れる」(27歳/教育関連/営業)
・「CM後に、CMに入る直前の映像を流されると『さっきも見たから、早く次に進め』とイラっとする」(25歳/金融/金融系専門職)
・「何度も同じ場面を流してなかなか先に進まないと、損した気分になる」(27歳/商社/財務)


■「誰のことにつて言及しているか分からないイニシャルトーク」でイライラする……
・「本音が知りたいのに、イニシャルのみ放送されても分からない。意味がないのでは?」(25歳/教育関連/営業)
・「(視聴者が分からないのに)出演者だけが盛り上がっているのを見ると、そこで見る気をなくす」(25歳/倉庫/人事)
・「イニシャルトークは、思わずスタジオに行きたくなってしまうくらい気になるので、やめて欲しい」(24歳 /広告/営業)


■「放送禁止用語を言ってスタジオだけ大爆笑」でイライラする……
・「内容が分からないと、まったく面白くない」(27歳/建築/総務)
・「『ピー』が連発されると、意味も分からないしイライラする」(26歳/建築/総務)
・「放送禁止用語などで『ピー』を入れて放送するくらいなら、その部分は放送しないでほしい」(24歳/自動車関連/秘書・アシスタント)


総評


ランキングトップの「CMまたぎ」は7割を超え、2位「さんざん引っ張った挙句、『次週(近日)放送』で締める」も5割を超える結果となりました。こうしたことからも、20代女性のかなり多くがテレビ番組の演出にイライラしていることがうかがえます。仕事を持つ女性たちは、貴重な空き時間に癒しや楽しみを求めてテレビをつけるもの。そうした期待を裏切るような、時間を無駄にさせられたと感じられる演出や作り手のエゴが感じられる演出には、いら立ちを覚えやすい傾向にあるようです。4月からは続々と新番組がスタートしていますが、イライラさせられずに心から楽しめる良質な番組が増えることを期待したいものですね。(文・高木亮介)


調査時期:2010年3月23日~3月29日
調査対象:COBS ONLINE会員
調査数:女性469名
調査方法:インターネットログイン式アンケート


「CMまたぎ」に不快感を持つ人は、20代男性の約7割


最近、若者の間で進んでいるといわれる“テレビ離れ”。番組自体の質の低下もあるかもしれませんが、過剰な演出もその原因の一つかもしれません。では実際に、若者がテレビを見ていてイライラしてしまう瞬間とはどんなときなのでしょうか。20代男性175名にもっともイライラするテレビ番組の演出を聞いてみました。>>女性編も見る


Q.テレビ番組のどの演出にイライラしたことがありますか? (複数回答)
1位 CMまたぎ 68.0%
2位 さんざん引っ張った挙句、「次週(近日)放送」で締める 45.7%
3位 CM明けにCM直前の部分を再度放送する 33.1%
4位 放送禁止用語を言ってスタジオだけ大爆笑 21.1%
5位 アイドルたちがわざとボケ解答をする 20.0%


■「CMまたぎ」にイライラする……
・「良いところでCMに行く番組が多すぎる。盛りあがっているテンションが台無し!」(23歳/自動車関連/財務)
・「頻繁にCMを入れられるとイライラする。テレビ局は、CMが苦痛にならないような工夫が必要」(24歳/不動産/エンジニア)
・「CM明けに少し番組があってすぐにCMに入ることがある。どれだけCMを見ればいいのかと思う」(24歳/ソフトウェア/プログラマー)
・「どう考えても視聴者のことを考えていないCMまたぎには、悪意さえ感じる」(25歳/マスコミ/営業)
・「たびたびCMが入るので、番組内容に集中できない。もう少しなんとかならないものか」(25歳/情報/調査)


■「さんざん引っ張った挙句、『次週(近日)放送』で締める」にイライラする……
・「番組の面白さで引っ張るのではなく、完結させないで引っ張っているだけ。つまらないのでやめてほしい」(24歳/IT/SE)
・「テレビ欄に『○○の特集』と記載されていたので期待して視聴。しかし、その番組の最後でその部分が少ししか放送されず、『詳しくは、また後日放送』で終わってしまった……」(25歳/精密機器/設計)


■「CM明けにCM直前の部分を再度放送する」にイライラする……
・「ドラマのCM明けにCM直前の部分を再度放送する手法には、うんざりしている」(23歳/広告/営業)
・「CM明けにCM直前の部分を再度放送する意味はあるのだろうか? 直前の内容くらいは覚えている」(24歳/官公庁/その他)


■「放送禁止用語を言ってスタジオだけ大爆笑」にイライラする……
・「イニシャルトークや放送禁止の『ピー音』は、視聴者がわからないので放送する意味がないと思う」(20歳/学生/その他)
・「放送禁止用語に『ピー』を入れるなら、その部分は放送しなければいいのに」(23歳/建築/人事)
・「スタジオだけ大爆笑するパターンが多い。見ている方は全く面白くない」(23歳/証券/金融系専門職)


■「アイドルたちがわざとボケ解答をする」にイライラする……
・「女性タレントが、わざとらしいキャラ作りをしているのは気になる。もっと自然体でいいのに……」(23歳/精密機器/設計)
・「クイズ番組であり得ない解答が続出。わざとらしく感じ、イライラする」(27歳/精密機器/営業)


総評


ランキングトップは女性編と同じく、「CMまたぎ」。全体的には、女性よりもイライラした人の割合は低い傾向にありましたが、「CMまたぎ」については7 割に迫り、女性とほぼ変りませんでした。「CMまたぎ」の演出については、男女問わず、かなり多くの人がうんざりしているようです。テレビ局にとってはチャンネルを変えさせない戦略なのかもしれませんが、そんな視聴者無視の演出がますます“テレビ離れ”を加速させているのかもしれませんね。(文・高木亮介)


調査時期:2010年3月23日~3月29日
調査対象:COBS ONLINE会員
調査数:男性175名
調査方法:インターネットログイン式アンケート