All Things Must Pass

森羅万象 ~ 歩く印象派

F本氏来襲! なんと来週沖縄へ。

2006年01月07日 20時53分48秒 | 旅行(山行以外)

 今度は沖縄に行くことになった。
それも来週の土曜日に出発である。
昨日、仕掛人のF本氏が来襲した。
チケットその他資料を携えての訪問だ。
実にありがたい。たいへんありがたい。

 F本氏とは昔(といっても20年前だから
二昔前か。)北海道へいっしょに行ったこと
がある。大洗港からのフェリーに乗って。し
かも特等室だった。まだF本氏は独身、私も
結婚していたがまだ子供もいなかった気楽な
身分でお財布にも余裕があった。5泊6日の
初日の晩はその特等室でF本氏持参のシャブ
リで祝杯を挙げた。

 が、実はその日はあの日航機が御巣高山に
墜落した日でもあった。TVに映る今は亡き
後藤田官房長官の顔が引き攣っていたのが印
象深い。墜落機に坂本九ちゃんが乗っていた
ことも報じられていた。

 大事件をよそに海はあくまで穏やかだった。
三陸沖を岸沿いに北上し、津軽海峡では浮遊
するゴミの多さに驚いた。

 翌夕、夕日を浴びて赤く照らされた地球岬
を眺めながら室蘭港に到着。列車に乗換えて
宿泊地の苫小牧に向かった。夕飯はサッポロ
ビール園に出向き2人でジンギスカンを6~
7人分平らげた。ホテルに戻り最上階のバー
の止まり木でF本氏が頼んだドライマティー
ニをいただいて上陸第一夜が終った。

 翌日から、襟裳岬、十勝、釧路、根室、中
標津、ユトロ、羅臼、斜里、網走と道内東部
を巡る旅に出た。

 あれれ?
いつのまにか沖縄の話が北海道になってしま
った。要はF本氏は乗車券やホテルの手配や
ら細かい旅行の手続きなどを任せたら面倒が
らずにきちんとこなしてくれるたいへんあり
がたい存在なのである。沖縄にも何度も足を
運んでいて地理にも明るく頼もしい存在だ。

 どんな道中になるのか今から楽しみである。

「沖縄を旅するならこの1冊」と銘打った本
がNI氏の勤務する高文研から出版されている。
(下の写真)来週中に読破だ!?

↓以下は本の紹介。(高文研HPより)
沖縄を知れば、「日本」が見えてくる!
沖縄はこれまで何を体験し、何を見てきたのか!?
今も残る沖縄戦の跡をたどり、広大な軍事基地を
あるき、自立を求めて揺れ動く「今日の沖縄」の
素顔を伝える!

年越し 大晦日

2006年01月06日 18時48分20秒 | 館林ロストと愉快な仲間たち
 大晦日の晩はオ・寒氏宅の「シラケタ独身会」
改め「ダラダラ飲む会」にR氏と共に参加した。
酒を飲まないR氏には往復の運転手をしていた
だいてしまい、面倒をおかけした。恐縮至極で
ある。

 まずは名物となった角煮をいただいた。山之
内一豊の妻(配偶者殿のこと)ではないが、オ
氏の細君の作る角煮は仕込みの段階から時間を
かけて丁寧にじっくりと煮込まれて絶品である。
(下の写真)

自然、競争率は高いので早く着いたもん勝ちである。
当然、私は(男性陣では)一番乗りを果たした。
酒に関してはすべて主(あるじ)にお任せ。
立山の大吟醸やら浦霞やらなんやかやと出てくる旨い
酒をここぞとばかりに押し頂いた。途中からあかんべ
山実行委員長のS藤氏も加わり、次第に訳のわからな
い状態になっていく。



カニ肉のフライ、サラダ、アップルパイと出されたも
のは片っ端から平らげた。
そして、「こんなものしかないけど、皆様のお口にあ
いますかどうか・・・。」とオ・寒氏が恐る恐る用意
してくれたのが、砂肝の炭火焼である。(下の写真)

スライスされた薄い塩味加減の砂肝を炭火の上でじん
わりと焙り焦げがつくかつかないかの頃合を見計らっ
て口にほおばる。噛むと薄い皮越しにあっさりとした
塩の風味が広がり、一杯いきたくなる。一口大吟醸を
流し込み、箸先は早や次の砂肝を目指す。後はこれの
繰り返しとなる。R氏が「これは炭火だから旨いので
しょうかね?」とオ氏に問いかける。オ氏のしてやっ
たりの笑顔が正解のしるしだ。
 これは私も帰ったらぜひ真似ようと密かに思った。

 22時過ぎに辞去し,R氏の運転で趣茶へ向かった。
趣茶も顔見知りでにぎわっていた。年越しの客である。
私らもカウンターに座り、年越しそばなどを振舞って
もらう。外では0時とともに花火が打ちあがった。
Y田氏、I村氏、T田氏、S百合ちゃんなどが花火を
見に行く。R氏と私も続く。キーンとした寒さの土手
に立ち左右から打ち上がる花火を眺めた。

 とまあ、こんな具合に2005年が締めくくり、2006年
が明けた次第である。
 オ氏、R氏、趣茶の皆さんに感謝。

映画 男たちの大和 疑問な有効性

2006年01月05日 21時19分17秒 | 読んだ本・おすすめ本・映画・TV評
 正月映画の話題作ということで期待充分で
出かけたのが間違いだった。

 今回もコロナで鑑賞した。
映画自体のできは予想していたより悪くなかった。
映画のスタイルも「タイタニック」をかなり意識し
たというかほとんどパクった感は否めないが、豪
華な配役も悪くなかったし、テンポも落ち着いて
いてよかった。実物大のセットを使った撮影も戦
闘シーンを迫力あるものにした。特撮も効果的だ
った。

 ただ、少し細かく言うと冒頭の海中に眠る大和
の映像、また機関室、厨房など艦内各部署の詳細
な紹介、さらには沈没海域での鎮魂などはどうし
てもタイタニックとダブってしまう。

 まあ、「ローレライ」や「イージス」に比べれ
ば「防衛庁臭さ」は少ない映画といえる。(冒頭
の海自護衛艦「ましゅう」の帰港シーンが防衛庁
へのゴマすりだったようだが。)単純に戦争を賛
美する映画には仕上がっていない。

 とはいえ、この映画の有効性は甚だ疑わしいと
言わざるを得ない。アジアのとりわけ韓国や中国
の人たちがこの映画を観た場合、どんな印象を持
たれるであろうか?

 日本でこの種の戦争映画を作らせると、どうし
ても戦争推進者の視点がほとんどになってしまう
のが気になる。これでいくと国民のみならず、大
和の乗員全てが「被害者」に収斂されてしまう。

 御国のために死んだ=英霊=「哀悼の誠を捧げ
る」対象(小泉首相)となってしまう。
この三段論法的なロジックが恐ろしい。

 映画の中でも一応は、航空機の援護なしの「無
謀」な片道特攻作戦に対して反駁する者がいたシ
ーン(艦内の会議?)が挿入されているが、渡哲
也扮する伊藤整一は無謀論議を深める立場を取ら
ず潔く特攻することで会議を打ち切ってしまう。

 この種の映画は、けっして「戦争責任」を問お
うとはしない。憲法判断を避ける裁判所のスタイ
ルを取るのが普通だ。映画制作者たちの限界と考
える。もっと悪く言おう。想像力が貧困なのだ。

 なぜ、このような馬鹿げた作戦が実施されねば
ならなかったのか?当時の沖縄の状況にしてもも、
連合軍の上陸シーンなど単なる映像を流すだけで
あった。これも沖縄にとって大和は来る必要があ
ったのか?という問いかけが、いや、そもそも沖
縄の人たちは大和が来ることを知っていたのか?
(たぶん一部の軍人を除いて知らないはずだろう
が。)そういうシーンはまったくない。一方的に
米軍機の猛攻を受け続け、乗員ほとんどが戦死と
なる大和の姿には悲惨さが満ちあふれている。
「こういう戦争はもうごめんだ。」という感情を
誘うには十分過ぎる映像がクライマックスを飾る。

 しかし、悲惨さを訴えるだけの視点は最終的に
は次のような考え方に行き着きかねない。
 それは「被害者にならない戦争ならいい。」と
いう強者の視点だ。今の小泉政治が生んだ「勝ち
組」「負け組」は明らかにこの方向にある。次期
首相の声があがる安倍晋三氏もこの点は変わらな
い。

 思うに、東京大空襲とそのお手本となった日本
軍の重慶爆撃を関連付けた物語とか、あるいは広
島・長崎の原爆投下と南京虐殺や朝鮮半島におい
て凄まじい暴虐の限りを尽くした植民地支配とを
同時に考えるようなストーリーの映画がどうして
出てこないのか。私たちは戦争末期に被害者とな
ったイメージはすぐに理解できても、そうなる前
の長い期間、加害者であったことを思い浮かべる
ことは少ない。ほとんどない。

 戦争末期に日本が受けた大空襲や物資の困窮に
よる悲惨な生活については、熟知している私たち
だが、そうなる前に日本の軍隊が中国や韓国(朝
鮮)東南アジアの人々にどんなことを強いてきた
のか、その観点なしに戦争映画をいくら作っても
その有効性は甚だ疑わしい。

 映画制作者の歴史認識とりわけ近現代史につい
て、きちんと学んだ人々が皆無な状況が手に取る
ようにわかる映画であった。

※追記:日韓合作で「力道山」が映画化された。
今後、日韓、日中合作でアジア認識を共有できる
ような戦争映画が生まれることを切に望む。
※追記2:本原稿は2回ほど更新してある。

ALWAYS 三丁目の夕日 VFXの真価発揮

2006年01月05日 00時57分29秒 | 読んだ本・おすすめ本・映画・TV評
コロナで観た。
一日一回の上映ではあったが満席でびっくり。

途中、何度も泣けるシーン続出。(ストーリーではない。)
少し前のクレヨンしんちゃんでも万博の時代を扱っていたが、
今回は昭和32~33年という設定でしかも実写版。
薬師丸ひろ子は「鉄人28号」でも好演だったが、ますます
昭和30年代おばさんが似合うようになってしまった。

SF物とか宇宙物でしかVFXとか特撮とかいうものを評価して
いなかったが、あの時代をこんなにリアルに再現してみせて
くれたことに敬意を表したい。当時の空気や生活感、雰囲気
がよく出ていた。

館林にオープンセットがつくられていたことも嬉しい限り。
映画としての評価以前にとても懐かしいものに出会えた気が
した。

同時代に生きた人たちにぜひ観て欲しい。
きっと何かが蘇るはずだ。

※追記:これから観る方へ。
コロナ をクリックしてください。
HPはこちらです。
ALWAYS三丁目の夕日

韓国ソウルの旅(その16)3日目、帰国。

2006年01月03日 13時13分13秒 | 韓国 ソウルの旅
 さて、駆け足で巡ったソウルの旅も昨夜のワンシムニの
夕食でほぽ修了。今朝は、朝の暗いうちから迎えのバスに
揺られ、インチョン近くの土産物屋に連れて行かれ、少々
間の抜けた時間をつぶした後、やっと解放され空港にたど
り着いた。

 ちょっとしたハプニングがあった。
搭乗手続きが始まって、我々の番になったときに窓口の女
性から「1時間早い便に変更できるがどうしますか?」と
いう提示があった。

偶然4席分空いていてビジネスシートだという。
一便早くなって、ビジネスシート!これは福音に違いない。
という訳で、急遽搭乗となり、お土産購入の時間はなくな
ってしまったが、10分後には機上の人となった。

(写真上:ビジネスシートでご満悦のNI氏)

(写真上:食事もリッチ。)
成田には11時19分到着。

無事の帰国を祝って一同、祝杯をあげたのはいうまでもない。

韓国の軍隊

2006年01月02日 23時45分16秒 | 読んだ本・おすすめ本・映画・TV評
 著者尹 載善(ユン・ジェンソン)氏は本書のあとがきで
「統一韓国と日本と中国が手を結び、軍隊のないアジア平
和時代をつくるというのは夢にすぎないだろうか。」と私
たちに投げかける。

 氏は1954年生まれ。軍を退役して今は日本の大学で教鞭
をとっている。そしてこれからの日本と韓国の関係はどうあ
るべきかを自問自答している。その出発点は日韓両国の青年
達とりわけ日本の青年のほとんどが韓国青年たちの兵役経験
およびその影響についての無理解にある。

 本書のテーマはズバリ韓国の兵役だ。とりわけ今なお続く
徴兵制の実情が詳らかに語られている。入営から除隊までの
プロセスにしても随所に具体的な体験談が紹介されていて非
常に理解しやすい。ここでもやはり韓国戦争(朝鮮戦争)の
影響が色濃い。北朝鮮との「休戦」状態は50年以上も続き
今なお緊張関係にある。

 著者は言う。「日本人が韓国人を本当に理解するためには
韓国の軍隊とそれが生んだ文化、いわば軍事文化をどうして
も知る必要がある」と。そして「その痛みを日本のみなさん
に知っていただきたい。」のだと。


 戦前の日本でも徴兵制が敷かれていたが、そのことを本書
のように丁寧にまとめあげたものを私は知らない。


2006年1月1日 

2006年01月01日 23時49分01秒 | 歩く印象派
 新年あけましておめでとうございます。

 おかげさまで本ブログもなんとかかんとか続いております。
ブログを始めてまもなくオ・寒氏やresando氏らと出会えた
ことが継続の励みとなっております。また、古くからの友人、
マサルさんをはじめとする山の友人たち、八木節の仲間の皆
さん、趣茶の皆さん方、あかんべ山の実委メンバーのみなさん
たまたま、間違って本ブログに迷い来んでしまったみなさん、
すべてに感謝申し上げます。

 本年もよろしくお願いいたします。

※表題は「酒のほそ道」
友人のO沢氏とF本氏のお薦め本です。
なんか正月にふさわしいでしょ?
「美味しんぼ」や「クッキングパパ」とはひと味違うほのぼの
とした雰囲気が漂って来ます。