山の遭難、最悪１６３１件 平成２０年、死者・不明の９割中高年

2009.7.3 12:16産經新聞

　平成２０年に全国の山で起きた遭難事故は１６３１件、死者・行方不明者は２８１人と、ともに統計を始めた昭和３６年以降最悪だったことが３日、警察庁の集計で分かった。死者・不明者の９１％が４０歳以上の中高年だった。

　遭難者数も１９３３人と前年より１２５人増え過去最悪。発生件数は前年より１４７件、死者・不明者数は２２人増えた。増加傾向が続いており、平成１１年以降の１０年間に発生は４３６件増えている。遭難事故の４５％は携帯電話で救助要請があった。

　発生場所は日本アルプスがある長野県が１８２件と最も多く、富山県の１３３件、北海道の１２８件が続いた。

　一方、漁船遭難を除く２０年の水難事故は前年より５７件減り１４３５件。死者・不明者も４７人減の８２９人だった。うち中学生以下の子供の死者・不明者は２８人減の５４人で、１０年間で半減した。