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<防衛省>火災の「しらね」除籍 修理なら2年200億円

2008年01月04日 10時00分22秒 | 時事スクラップブック(論評は短め)
(毎日新聞 - 01月04日 02:32)
 防衛省は、昨年12月に火災を起こしたヘリ搭載護衛艦「しらね」(5200トン)の修理を断念し、一線を退かせる「除籍」とする方向で調整を始めた。しらねの耐用年数が残り約5年しかないのに、修理に2年程度、200億円以上かかるとの暫定的な見積もりが出たためだ。ほかに除籍予定のヘリ搭載護衛艦が2隻あり、配備計画(2隻)を上回る除籍で、防衛整備計画の見直しを迫られる事態にも発展しそうだ。

 しらねは昨年12月14日深夜、横須賀基地(神奈川県)に停泊中に出火。艦船の中枢部分である戦闘指揮所(CIC)が火元とみられており、事実上コンピューターを含む指揮通信系統をすべて交換する必要が生じた。修理費は300億円程度に膨らむ可能性もあるという。

 全国に四つある護衛隊群の旗艦には、4隻のヘリ搭載護衛艦があてられている。このうち、しらねは第1護衛隊群(横須賀)の旗艦で80年の就役。第3護衛隊群(舞鶴)の「はるな」(73年就役)と第4護衛隊群(呉)の「ひえい」(74年就役)は老朽化が激しく、「しらね」より先に除籍する予定だった。

 現行の防衛計画では、新型のヘリ搭載護衛艦「ひゅうが」が09年3月に就役。その2年後に同型護衛艦がもう1隻就役する予定だった。これら2隻は、はるな、ひえいと交代することになっていたが、しらねが先に除籍すれば、後継艦が足りなくなる。はるな、ひえいの耐用年数を引き延ばすには改修が必要で、運用に支障が出るのは避けられない見通しだ。【古本陽荘】


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