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森羅万象 ~ 歩く印象派

凍死の7人は軽装、生存者は防寒上着 大雪山系遭難

2009年07月23日 06時14分04秒 | 山関係のニュース(報道されたもの)
2009年7月23日3時4分朝日COM

 北海道大雪山系トムラウシ山(2141メートル)の遭難事故をめぐり、凍死したツアー客7人全員が、防寒、防水機能が低いウインドブレーカーなどの軽装だったことが道警への取材でわかった。他方、助かった10人は全員が、強い雨に長時間打たれても雨を通しにくく、防寒機能もある上着を着ていたという。

 事故は23日で1週間を迎えるが、道警は装備の差が生死を分けたとみて、死亡者の着衣を詳しく鑑定する方針だ。旅行社側が必要な防寒着の準備を客に求めていたか、ガイドらが客の服装に注意を払っていたかも調べる。

 ツアーは2泊3日で四十数キロを縦走するコースで、遭難時は55~69歳の15人に男性ガイド3人という構成だった。このうちツアー客7人、ガイド1人の8人が亡くなった。

 道警幹部によると、一行は登山中、ひんぱんに風雨に打たれ、遭難した最終日の16日も強い風雨にさらされた。北海道の2千メートル級の山は、夏でも風雨に見舞われれば体感温度は零下になるとされる。

 18人はみなフリース素材の服の上からカッパやウインドブレーカーなどの上着を着ていたが、死亡した客7人の上着は夏用とみられる生地で、発見時、雨がしみ込み、中がぬれていたという。

 体温低下を防ぐにはニット帽やフードなどで頭部から首筋を冷やさないようにする必要もあるが、死亡した7人は機能性が低いフードしかかぶっておらず、雨が首筋などを冷やし、短時間で低体温症に陥った可能性があるという。

 ただし、死亡したガイド1人は防寒機能がある上着だったという。

 ツアーを主催したアミューズトラベル(東京)の松下政市社長は19日の記者会見で、服装について「(客に配布した)装備リストに必要なものを書いている。基本的には参加者ご本人が責任を持って、それを持参していただくのが通常」と話している。

 道警は22日、これとは別に、6人が遭難、1人が死亡した大雪山系美瑛岳(2052メートル)での事故についても、主催したオフィスコンパス(茨城県つくば市)の事務所兼社長宅などを業務上過失致死容疑で家宅捜索した。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
服装 (さいのめ)
2009-07-24 02:16:19
いまはほんとうにいい生地があって、機能的なウェアがありますよね。かなり高かったりするけれども、こうしたものを取材に出向くときは着ることが多いです。なにが起こるかわからないから。
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いざというとき (>さいのめ様     ZERO)
2009-07-26 02:27:33
生死を分けますね。
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