2011年6月14日 08時56分 東京新聞
13日、ローマで、記者会見するベルルスコーニ首相(AP=共同) |
【ローマ共同】イタリアのベルルスコーニ首相は13日、原発再開の是非を問う国民投票で反原発派の票が9割以上を占めたことを受け「政府と議会は 国民投票の判断を完全に受け入れる義務がある」との声明を発表し、国民の意思を尊重して原発再開を断念する意向をあらためて示した。
内務省の14日未明までの集計(開票率100%、在外投票分除く)によると、反原発票は約95%に上った。同時に実施された水道事業の民営化と、首相らに裁判出廷義務を免除する特権を与えた法律の是非を問う国民投票もそれぞれ95%以上の反対票を集めた。
憲法裁判所に国民投票実施を申請した野党「価値あるイタリア」のディピエトロ党首は「桁外れの結果であり、この国が国民の声に耳を傾ける力があることを示した」と歓迎した。
声明でベルルスコーニ首相は「国民投票は複雑な問題に取り組むには適切な手法ではないと考える人たちもいる」と述べ、原発再開などの政策がことごとく否定されたことへの不満もにじませた。
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