中国の旅（大連、瀋陽、撫順訪問）その5 開発区市内を歩く（１）

　KING父母に付き従い、ホテルを出る。
視界はあまりよくない。本場の黄砂はなかなかのもんだ。
目に細かい砂が入る。
これでは喉や鼻の粘膜もやられやすいだろうな。
路上で痰を吐き出す習慣というのもうなづける気がした。

　まずは目の前の道路の横断だ。中国では自動車は右側を走る。
日本だとまず右側を見てから道路を横断するが、中国ではまず
左だ。道の真ん中まで到達したら今度は右からの車に注意を払
わねばならない。信号も横断歩道もあることはあるが、交差点
では右折車は常に曲がることができるため油断できない。
　しかもだ。歩行者の優先順位はべラボーに低い！完全に車が
主人公なのだ。だから、車は進路上に邪魔な車や人がいれば情
け容赦なく（見境なくか？）クラクションを鳴らしまくる。と
いうわけで、路上は常に騒々しく危険に満ち満ちている。渡航
前にKING父母からかなり聞かされてはいたが、いやはや恐れ入
った。まさに仁義なき車社会である。

　自転車に乗った中国人なんてはるか昔の話である。

　なんとか初回の横断を無事に済ませ「快速電車」の高架橋を
くぐると、小さな雑貨店があった。新聞やタバコ、飲料水など
を販売している。KING父に促されてここで初買い物となる。
「多少銭」（いくらですか？）
中国での必需品「水」（スイと呼ぶ）のペットボトル2本購入。
2本で３元（45円）だった。（超市に行くともっと安いとＫ父）

「雪糕」はアイスクリームらしい。
ショーケースには日本では考えられないパッケージの商品も
並んでいた。

少し歩くと広場に出た。かなり広い。遠くの正面にオーロラ
ビジョン（超大型の液晶画面）が見える。

不思議な広場だ。円形だが、運動場だけではなく、ミニ遊園地
もあれば、普通の公園風のオブジェもある。直径３０メートル
くらいの丸いローラースケート場もあって、青年たちが楽しそ
うに滑っている。でもなんか変だ。別の青少年たちは「羽根蹴
り」をしていた。「蹴鞠」の鞠を巨大な羽子板の羽根に置き換
えたようなものだ。見てるとあまり上手ではない。
（ビデオに撮りました。）
とにかく日本では見られないタイプの広場だ。多目的広場と言
ってしまえばそれまでだが、なんか腑に落ちない。しかし、こ
の手の広場に何度も出くわすことになる。

広場を横断し、メインストリートに通じる小路に入る。路面は日
本の歩行者用の歩道仕様だが、歩行者優先なんてないこの国で
は「歩行者そこのけ車が通る。」といった具合でいきなり角か
ら車がすごい勢いで飛び出してくる。スリルはたっぷり味わえ
る。とすれば、あの無謀とも思える道路の横断だって「車がそ
の気ならワシらだって負けとらんよ。」という歩行者の対抗手
段（？）いや心意気なのかもしれない。

それはさておき、このテーマパークもどきのおどろおどろしい
「旅館」は一体なんなんだ？ジャバ・ザ・ハットの家か？
チープなテーマパークっぽい雰囲気がこの大連の特徴なのか。