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森羅万象 ~ 歩く印象派

花粉症と私 2

2008年04月08日 06時22分25秒 | 歩く印象派
「時代の最先端の病気」ということで意気込んで(?)訪ねた医者はお世辞にも最先端の風情とは縁遠い、建物も木造でかなりのどかな昔ながらの耳鼻咽喉医院であった。

A耳鼻咽喉科はいつも閑散としていてすぐに看てもらえることで定評があった。(私は医者で何時間も待たされるのは嫌なのだ。)訪ねて来る患者は開院時に2~3人。しかし、看護士さんを2人も侍らせている。(しかも2人とも美人だ!)たぶん、これは患者のためというより“じいさん先生”にもしものことがあってはと心配した息子(別の場所でもっと大きい規模で開業している。)のさしがねではないかと推察している。

さてじいさん先生は、診察台に座った私に「上を向いて口を大きく広げて」と言い、あんぐりとあけた私の口腔を上から覗き込むなり「ふふぁーっ。かなり腫れ上がってるねえ。これは花粉アレルギーじゃな。」と言った後、脱脂綿に含ませた消毒薬を喉の奥の方までつっこんでグルグルとかき回した。薬が滲みて痛かったが、それよりじいさんの手首が小刻みに震えていたのが気になった。もしや?と不安がよぎる。

鼻と口から何かガスを吸う吸入(ネブラオザーと呼んでいた)治療を済ませた直後、じいさんの「フハフハ、注射をしておきましょう。」という囁きが聞こえて来た。おいおいまさかあのブルブル震える手で注射するんかい!
そばで美人看護士がクスクス笑っている。