ヒメマス大漁、地元は枯渇を懸念 北海道・屈斜路湖
2007年08月08日16時49分朝日COM
北海道東部の観光地、屈斜路湖(くっしゃろこ)でこの夏、高級魚ヒメマスが釣れに釣れている。約70年前の湖底噴火で湖水が酸性化し、一時期ほとんどの魚が姿を消していた。魚影の濃さが回復したことに釣り人は大喜び。だが、漁業権などの規制もないことから「せっかく戻った魚がまた姿を消しかねない」と地元の人は気をもんでいる。
写真:ボートを浮かべ、ヒメマス釣りを楽しむ釣り人たち=北海道弟子屈町の屈斜路湖で
写真:ボートから釣り上げられたヒメマス。3時間ほどで十数匹に=北海道弟子屈町の屈斜路湖で
屈斜路湖は弟子屈(てしかが)町にある周囲57キロの日本最大のカルデラ湖で、阿寒国立公園にある。1938年の湖底噴火で酸性化し、魚類がほぼ全滅。54年に漁協が解散し、漁業権も消滅した。
酸性度の低下に合わせて、68年から町がウグイやニジマス、ヤマメなどを放流してきたところ、自然繁殖で魚影が回復するようになった。ヒメマスは94年度以降に町と水産庁が放流し、昨夏ごろから個体数が一気に増えたらしい。
漁業権も遊漁期間もなく、持ち帰りも自由のため、週末の屈斜路湖には何隻もの釣り用ボートが浮かび、半日でヒメマスを30匹釣る人もいる。釣られた後は鮮魚店にも持ち込まれ、「屈斜路湖産」として1匹450円で売られるなどしている。
屈斜路湖はそれまでも一部の釣り人の間でニジマスやアメマスなどの「大物」の釣り場として知られていた。資源枯渇を心配した弟子屈町は昨年、町自らが漁業権を取得できるようにするための構造改革特区制定を国に申請したが、認められなかった。
町は「どうにかして資源管理をしないと、今度は人間の手で魚を枯渇させてしまう」と心配している。
2007年08月08日16時49分朝日COM
北海道東部の観光地、屈斜路湖(くっしゃろこ)でこの夏、高級魚ヒメマスが釣れに釣れている。約70年前の湖底噴火で湖水が酸性化し、一時期ほとんどの魚が姿を消していた。魚影の濃さが回復したことに釣り人は大喜び。だが、漁業権などの規制もないことから「せっかく戻った魚がまた姿を消しかねない」と地元の人は気をもんでいる。
写真:ボートを浮かべ、ヒメマス釣りを楽しむ釣り人たち=北海道弟子屈町の屈斜路湖で
写真:ボートから釣り上げられたヒメマス。3時間ほどで十数匹に=北海道弟子屈町の屈斜路湖で
屈斜路湖は弟子屈(てしかが)町にある周囲57キロの日本最大のカルデラ湖で、阿寒国立公園にある。1938年の湖底噴火で酸性化し、魚類がほぼ全滅。54年に漁協が解散し、漁業権も消滅した。
酸性度の低下に合わせて、68年から町がウグイやニジマス、ヤマメなどを放流してきたところ、自然繁殖で魚影が回復するようになった。ヒメマスは94年度以降に町と水産庁が放流し、昨夏ごろから個体数が一気に増えたらしい。
漁業権も遊漁期間もなく、持ち帰りも自由のため、週末の屈斜路湖には何隻もの釣り用ボートが浮かび、半日でヒメマスを30匹釣る人もいる。釣られた後は鮮魚店にも持ち込まれ、「屈斜路湖産」として1匹450円で売られるなどしている。
屈斜路湖はそれまでも一部の釣り人の間でニジマスやアメマスなどの「大物」の釣り場として知られていた。資源枯渇を心配した弟子屈町は昨年、町自らが漁業権を取得できるようにするための構造改革特区制定を国に申請したが、認められなかった。
町は「どうにかして資源管理をしないと、今度は人間の手で魚を枯渇させてしまう」と心配している。