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森羅万象 ~ 歩く印象派

撫順へ(その1)中国の旅(大連、瀋陽、撫順訪問)その26 

2006年07月16日 23時55分18秒 | 中国の旅(大連、瀋陽、撫順)
           (撫順駅)
今回の旅でぜひ訪ねてみたかった撫順へ向かうことになった。(King父に大感謝!)
撫順は石炭の街である。
満鉄の発展もこの炭坑無しには語ることはできない。
東洋最大の石炭露天掘りの姿をこの目で見てみたいものだ。
瀋陽から撫順まではバスで約1時間。
まずは瀋陽(南)駅のバス乗り場へ。

バス停の場所がわかるまで右往左往したが頻繁に出ている「本渓
行き」と同じ場所だということで、ほどなく辿り着いた。

バスはなかなか立派なバスで、トイレこそないものの昨日乗った
大連ー瀋陽間の高速バス並みの乗り心地であった。運賃は7元(105円)。
下の写真の左の人物がこのバスの運転手さん。右の女性は車掌で
(たぶん)奥さん。
今、二人でさかんに「呼び込み」を行っているところだ。

この呼び込みは、瀋陽駅を出発した後も続いた。市内の交差点で
人混みを見つけると停車し、その都度車掌が降りて行き、道行く
人に向かって「撫順行きのバスだよ。」と大声で叫ぶ。
すると、何人かが乗り込んでくるから驚きだ。この呼び込みは
高速道路の入り口に着くまで行われた。
さらに驚いたのが下の写真だ。
これは、高速に入る前に、客ではなく「荷物」を積み込む相談
をしているところだ。二人の男性は「商談」が成立すると金を
支払い車掌に荷物を預けるとすぐに立去った。

ほぼ満席になっても客を呼び込むので、座れない客も出るので
はないかな?と思っていたら、バスの荷室から日本の銭湯で座
る椅子のような物を持ちこみ立っている客に配っていた。
とにかくこのバスの運転手と車掌の夫婦は常に営業と交渉を行
いながら、撫順に向けてバスを走らせていた。うーむ。この
バイタリティが今の中国のしたたかさを現しているように思える。
そうこうするうちに撫順市内に入ったのがわかった。
これは誰でもわかる。かなり濃い石炭のにおいが車内にいても
鼻につく。

火力発電所のすぐ近くで旧い住宅を壊して住宅を新築している

市内に入り撫順の駅近くの通り。

                     (その2へ続く)