経済破局は来るのか?

経済破局がいつくるのかを、金貸し支配を読み解きながら、追及しています。

低金利とバブル・・見せかけの成長を繰り返すアメリカ

2017年01月30日 12時53分58秒 | 日記
トランプ氏は強いアメリカの復活を訴えているが、60年代から実質的な成長はなく、80年台以降その後アメリカは一貫して衰退し続けている。

人力でGO『低金利とバブル・・見せかけの成長を繰り返すアメリカ』リンク
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(前略)
戦前の金利水準を見ると米10年債の適正な金利は4%程度だと思うのですが、1970年代~1980年代に掛けて、米国債金利は異常な高水準にあったといえます。

この時期、アメリカの景気が良かったと言えばそうでは無く、日本やドイツの輸出攻勢を受けて米国内の産業は衰退し、双子の赤字、三つ子の赤字を抱えていました。

■ スタグフレーションが進行していたアメリカ ■

この時期、米国債金利が上昇していた理由はインフレです。石油ショックを発端としたインフレが発生していたのです。一方で米国内の景気はベトナム戦争の余波などで停滞していました。アメリカは(ヨーロッパも)はスタグフレーションに陥っていたのです。

1970年代半ばまで、アメリカは景気の後退を押しとどめるべく、ケインズ的政策で財政を拡大します。戦争も広義の意味ではインフレ対策の公共事業の一つでした。

しかし、その結果、財政赤字が膨らみ、財政支出が生み出す需要がインフレを加速させてしまいました。財政拡大がスタグフレーションを加速させてしまったのです。

■ レーガノミクスの失敗? ■

1980年に登場したレーガン大統領は、最初は「緊縮財政によるインフレ抑制」を政策として掲げます。財政を縮小すれば需要は減少してインフレ率は低下します。一方で、景気はその分低下しますから、「減税」によって景気浮揚を試みます。

これ、何をしているかと言えば、政府支出を減らして民間支出を増やそうという政策。政府は税金や国債発行(将来の税金)を原資に所得の再配分を行いますが、これを縮小して民間に任せた訳です。いわゆる「小さな政府」と呼ばれる政策です。

ではこれでアメリカの実体経済が回復したかと言えば答えはNOでしょう。アメリカの国内産業の衰退は止まりませんでした。

レーガン政権はインフレ対策の為に「強いドル」の復活も目標としていましたが、結果的にはプラザ合意でドルの切り下げを行っています。これは対外債務の実質的縮小を意味します。米国債を大量に保有している海外の投資家や国家は、為替差損によって米国債の債権の一部を強引に放棄させられたに等しいのです。

■ 低金利政策とバブル ■

一般的には「レーガノミクス=アメリカの復活」と捉えられていますが、米経済に活況をもたらしたのは「低金利」でしょう。

アメリカでは金利の低下を受けて住宅市場が、次いで商業不動産市場がバブルに突入します。トランプタワーでトランプが有名人になったのはこの時期ですが、商業不動産バブルは1980年代後半に崩壊し、トランプも破産したと記憶しています。

米株式市場が大暴落したブラックマンデーが起きたは1987年10月19日です。様は、レーガン政権発足以降の低金利によって発生した株バブルが弾けたのです。

これらのバブルの背景には高額所得差への減税の効果も見逃せません。軽減された税金が資産市場に流れバブルの足がかりを作ったのです。同時に金融革命と呼ばれる様々な規制排除によって、「博打経済」がバブルの成長を後押しします。
(中略)

■ 下がり続けた金利と住宅バブル ■

金利が下がる度にバブルが発生し、それが弾けると、前よりもさらに金利が下がる事をアメリカは1980年代以降繰り返して来ました。

サブプライムショックまでは、金利の低下から2~3年はバブルが膨らみましたが、リーマンショック以降は10年近くも米国内で顕著なバブルは発生していません。

これは実は日本の失われた10年に非常に似ています。金利がゼロに近づくと、実体経済への投資意欲を殺いでしまうのです。投資リスクに対する金利収益が低すぎる為です。

それでも住宅市場などでバブルが発生するのは、銀行の住宅債権をファニーメイやフレディーマックなどが即座に買い上げている為で、住宅ローンを貸し出した金融機関はリスクフリーに近いからです。もっとも、リスクはMBSという証券に加工されて世界中にばら撒かれました。

アメリカの内需における住宅市場の寄与度は高く、他産業への好影響の波及も大きい。ですから、1980年代以降、アメリカは自動車などの輸出産業が衰退しても、住宅や不動産バブルによって偽りの好景気を何度も演出して来た事になります。

■ 一部の不動産は既にバブル化している ■

では、リーマンショック以降アメリカの住宅市場がどうなったかと言えば、一時の壊滅的状況からは立ち直っています。金利も低いので、ある程度の住宅需要は発生していますが、サブプライムローンショック前の様な勢いは見られません。(これが普通)

そもそも、中間層が崩壊して住宅を購入出来る人たちが減っています。ですから、戸建住宅よりは賃貸用の集合住宅の建設が盛んになっています。(日本も似ています)

一方で、低金利政策は富裕層を焼け太りさせていますから、高級な別荘や、高級住宅の価格は既にバブル状態です。

■ トランプの財政拡大は金利上昇というジレンマを抱えている ■

「強いアメリカを復活する」と主張して登場したトランプにレーガンの姿を重ねている人も多いかと思います。

しかし、レーガン政権発足時と最も異なるのは、金利です。レーガン政権は金利を下げる余地を十分に持っていたが、トランプは金利を下げる余地をほとんど持っていません。むしろ、金融緩和が終了して金利は底を打っている。

これからトランプは大型公共事業などの飴の政策を打ち出しますが、それらは米国債にてファイナンスされます。財政拡大は名目GDPを確実に上昇させるので金利は先行して上昇に転じていますが、今度は増刷される米国債の需給によって米国債金利に上昇圧力が掛かります。

米国債金利と市中金利は連動しますから、アメリカの金利は緩やかに上昇し続けるでしょう。
(後略)

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加賀正一
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中国とアメリカの通貨・貿易戦争

2017年01月28日 22時03分27秒 | 日記
日本や世界や宇宙の動向リンクより転載します。
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トランプ新大統領が就任すると、中国経済は益々危機的状況に陥るとみられています。
中国の仮装経済がいよいよはぎ取れれることになるのでしょうか。
何しろ中国政府が発表しているデータは全てねつ造でしょうから、GDPも怪しいものです。本当に世界第二位の経済大国なのでしょうか。
来年、中国経済はじりじりと崩壊へと向かっていくのでしょうか。。。その前に尖閣諸島を狙うかもしれませんし。。。来年の中国の動きは要注意です。また、益々多くの野蛮な中国人が密航してくるでしょうね。

リンク
(概要)
12月23日付け

フォーブスの寄稿者のゴードン・チャング氏は、世界第二の経済大国の中国が経済崩壊寸前であるとみています。彼によると、中国は以前よりも崩壊の危険性が増しています。中国経済は非常に厳しい状態です。
中国のリーダーらは経済危機を先へ引き延ばす能力があります。しかし先へ引き伸ばせば伸ばすほど、中国経済の不均衡が悪化します。そして、為替操作による調整が必要となります。
アメリカが中国経済に大きな影響を与えていることを考えると中国経済が以前よりも深刻化していることは明らかです。今ではトランプ氏とジャネット・イエレン氏からの影響の方がアメリカの言いなりの中国人 テクノクラートからの影響よりも大きいのです。
中国経済が崩壊すると、ゴールドの価値が上がります。人々は危機を察すると安全な米ドルやゴールドを買うことになります。

リンク
(一部抜粋)
12月23日付け


中国が金融恐慌に向かっている中で、米中間の緊張が高まりつつあります。今後、中国の人民元と通貨戦争はどのように展開するのでしょうか。


既に、中国の通貨の大胆?切り下げ(Maxi devaluation)が起きているようです。もちろん、1994年に行ったような、一度に35%も切り下げるようなことはしないでしょう。しかし中国は徐々に人民元を切り下げていきます。


ただ、中国は2015年8月10日に人民元を3%切り下げましたが、その結果、アメリカの株価が3週間で11%も下落してしまいました。


今、もし中国が10%の切り下げを行うなら、アメリカの株価が数日間で30%暴落することになります。そうなると中国との貿易戦争が勃発する危険性が高まります。



中国は数週間のうちに次の人民元切り下げを行うでしょう。

最近、人民元安が続いていますが、これは中国政府が操作しているからではありません。キャピタルフライトが起きているからです。近い将来、人民元の切り下げが行われることを恐れた中国の富裕層が慌てて国外に資金を移しているのです。


中国は、キャピタルフライトによるドル需要を満たすために、過去2年間で1兆ドルの外貨準備を使い果たしました。中国が保有している米国債は、2015年11月時点で126,500,000ドルだったのが2016年10月には111,500,000ドルまで減少しました。中国の外貨準備高(総額)は、2014年には4兆ドルありましたが現在は3兆ドルまで減少しています。
そのうちの1兆ドルが非流動性であり、1兆ドルは中国の金融恐慌に備えて中国の銀行を救済するためにとっておかなければなりません。

ですから、人民元を守るための予備的な外貨準備はたった1兆ドルしかありません。そして毎月約1000兆ドルのキャピタルフライトが続いています。この調子でいけば1年後に中国は破たんします。

MundellのImpossible Trinityによると、中国が破たんを避ける方法として3つの選択肢があります。それらは、人民元を守るための利上げ、資本規制、人民元の切り下げです。

ただし、利上げは中国経済を崩壊させ金融恐慌を加速させます。資本規制は外国からの直接投資を締め出し、闇ルートを介したキャピタルフライトが起こります。ですから、最も簡単な解決策は人民元の切り下げです。


中国がまだ人民元の大胆な切り下げを行っていない理由は、アメリカから為替操作国と名指しされたくないからです。そうなると、アメリカからの報復として関税が引き上げられることになります。そのため、中国は徐々に少しずつ人民元を切り下げるしか方法はありません。
それでもトランプ氏は中国を為替操作国と非難しています。トランプ氏が大統領に就任後、最初にやろうとしていることは中国に対する大統領令です。
アメリカは中国が徐々に人民切り下げを行うことも許さないのですから、中国は大胆な人民元切り下げを延期する理由がなくなるわけです。


結果として、通貨・貿易戦争が始まり、2015年の株価が暴落(11%)が大したことではなかったと思えるようになります。影響を受けるのは米中(中国の方がアメリカよりも深刻な影響を受ける)だけではありません。それにより世界中が影響を受けます。
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以上です。



新聞会
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不良資産8兆ドル・迫る米メガバンクの決算発表

2017年01月26日 20時28分11秒 | 日記

JPモルガンは、昨年4月のベアスターンズ救済の際、見返りに損失計上の1年先送りの特権を与えられていたらしい。その1年後の最終四半期決算発表が1月15日にある(14日→21日→15日と変更)。CITIは16日。15日には公的資金7千億ドルの残り半分の拠出反対決議案が上院で採決されるリンク。そして20日はオバマ就任。この1週間が今年初の山(谷?)か?

Walk in the Spirit:米国債バブル終焉の引き金JPMリンクより抜粋
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最近のCharlie Gasparino記者によれば、ウォール街の広報渉外的な役割を果たすJPMのダイモンCEO、その彼が最近、一切インタビューに応じなくなった、彼は最悪に備えているのではないのかと、

すでに、業界アナリストの間では、
もし、JPMが損失を発表するとなると、GSやMSの損失の比ではないと、

そう、来週1/14、AM7:00に08/4Qの決算発表がある、
*さ来週1/21に先ほど変更された、(BOA発表の翌日)

今まではさまざまな特権で損失を先送りできた

例のベアスターンズ救済でも、FRBは見返りでJPMの損失先送りを08年内まで認めている、(これは報道されていない、)

しかし、もはやタイムアウト、時は迫っている、

(中略)

米国債のイールドチャートは、リンク

国債価格の変化率の推移は、リンク

明らかに買われすぎでバブル状態、
株式を離れ、国債へのFlight to qualityが発生している、

そしてこれに輪をかけているのが、例の、FRBの銀行不良資産買い上げで、その金で銀行に財務省発行の国債を買わせるスキーム、

$の単なる堂々巡りの救済型国債バブルだ、

みんな、$が増えて気持ちよさそうにしている、
しかし、臨界温度があることを知らない、

その臨界温度に至る要因とは何か、

経済破綻、戦争、自然災害(地震、寒波、竜巻、洪水、等々)が考えられるが、今現在差し迫っている中ではこのJPM決算ではないか、

先月、Cityの取付け騒ぎがあったばかりだが、銀行を巡る環境は悪化する一方、特に不動産の価格低下は銀行資産の劣化に拍車をかけている、加えて、クレジットカード問題もある、

ターナー氏のブログでも近日中のJPM破綻のうわさが流れたが、JPMの4Q決算は1/14発表であり、おそらく一両日中にアナウンスがあるはずで、あながちガセとも言いがたい、

今の状況だと、

Cityと同じく政府の救済があるのだろうが、メガバンクの不良資産(レベル2&3)は約8兆ドルリンク、国の予算より大きい負債を持つメガバンクを政府はいくつ支えることができるのか、しかも財政赤字1兆ドルが数年続くとまで言われている、

翌週はBOAが決算を控える、そこでまた救済が出たら--、

国家の信任カードの$と米国債はどういう評価を受けるのだろうか
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(引用以上)





田中素
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雇用提供が企業の役割~日本に格差社会をもたらしたアメリカ式の自由競争を止めよ!

2017年01月25日 20時27分00秒 | 日記

『雇用提供が企業の役割』(Report)リンクより転載します。
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アメリカでは、経営危機に陥っている自動車3大メーカーを救済するため、1兆円を超す公的資金による融資が行われるかどうかの調整が続いている。(ビル・トッテン)

雇用提供が企業の役割

失業が増え、経済の先行きに対する危機感が強まっているため、経営破たんの恐れがある自動車会社に巨額の資金を注入し、なんとか延命させようという声がでているという。アメリカ政府自体が赤字財政であることを考えると、救済は結局、日本をはじめ海外からの借金でおこなわれることになるのだろう。

報道によれば、その救済を待つ自動車3大メーカーの経営者は、11月ワシントンへの陳情に「自家用ジェット機」に乗ってきた。危機に瀕してもそのコスト感覚では、支援したところで経営者の懐だけを潤し、結局破綻することになるのではないだろうか。しかし金融機関や大企業に対しては、なぜ「自己責任論」が適用されないのであろう。

現代社会では、貧困や病気は同情には値せず、まるで個人の責任だといわんばかりの冷遇を受けている。日本の総理大臣による、「飲んで食べて、何もしない人(患者)の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」という発言など、まさにそれである。そして勤労者は居場所を失う(リストラ)ことを恐れて冷遇を受け入れ、さらに貧富の格差が広がっていく。

リーマンブラザースの破綻のあと融資を受けたアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)も、救済が決まった1週間後に高級リゾート地で何千万円もかけて会議を開いていたことが発覚したし、赤字でバンク・オブ・アメリカに身売りしたメリルリンチではCEOが1,000万ドルのボーナスを要求するアメリカ。多くの社員をリストラし、その一方で経営トップは持てる特権は最後まで手放さない。取れるときにできるだけ多く、自分だけがよければそれでいいという態度がアメリカ式経営手法であり、それを賞賛し模倣する日本企業が増えれば日本も同じ道をたどるしかない。

日本で会社を興して36年、先輩の教えを通して、そして実体験として、私は経営を学んできた。大変な時期も何度かあったが、今の世界経済をみると来年はおそらくこれまで以上に商売をする上で厳しい時代になるだろう。しかし減益だからリストラという選択肢は私にはない。なぜならそんなことをすれば残る社員への影響も大きく、結果的に会社にとってよいことはない。一部の社員を犠牲にするのではなく、経営者を含めて全社員の給料をカット、それも高給の社員ほど削減率を大きくするという方法をとるしかない。役員の給料は5割削減できても、年収の少ない若手社員が5割削減されれば生活できなくなるからだ。

権力を手にすると人は自分の能力や努力でその地位を得たように錯覚する。しかし本当は健康や部下に恵まれたこと、運がよかったことのほうが大きい。さらに私の経験から思うのは、企業の成功や個人の幸福は、治安や社会基盤、教育など、社会からの恩恵によってもたらされるということだ。一部の人が大部分の富を手にし、大多数の勤労者が搾取されリストラにおびえていては、治安のよい安定した社会にはならない。

日本の経営者が、雇用の提供が企業の役割であるということに気づき、それを実践すれば、2009年の世界経済がどんなに厳しくなっても、日本は乗り切っていくことができるだろう。そのためには、日本に格差社会をもたらしたアメリカ式の自由競争をやめること。弱肉強食から共存共栄へ転換することだ。
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猛獣王S
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チャイメリカとジャメリカ

2017年01月24日 20時25分06秒 | 日記
 米国と中国の相互中毒状態をニーアル・ファーガソンは「チャイメリカ」と命名した。まさに恐怖の均衡であり米中抱き合い心中は避けられないようだ。この中央日報に対し、株式日記と経済展望(リンクではコメントを書かれている。
 
 特にジャメリカ(日本とアメリカの繁栄時)との比較で書かれている所が興味深く、今後の日本とアメリカの関係性を見ていく上でも参考になる。

以下引用転載
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 昨日の株式日記でも、アメリカの発行する巨額の国債をどこが買うのかという疑問を書きましたが、アメリカ政府は中国に期待しているのだろう。中国も生産品をアメリカに買ってもらわなければ高度成長政策は続けられない。このような関係は90年代から現在に至るまで成功してきたのですが、アメリカがコケれば中国もこける相互依存関係であり、株式日記でも米中は抱き合い心中するだろうと書いてきました。

 これは日米関係で成功してきた経済モデルであり、国際金融資本は中国を新たなる投資先として選んで、集中的に投資してきた。ロックフェラーにしてみれば中国のような独裁国家なら労働者を安く使えるし、中国政府の要人を丸め込んでしまえば好きな事ができる。

 78年からの改革開放政策も当初はなかなか上手く行かず、90年代になって外資を積極的に利用する事で高度成長の波に乗る事ができるようになった。外資には日本企業も入っているのですが、東南アジアなどでは高度成長が続くと人件費が上がり採算が取れなくなるのですが、中国は若年労働者が無尽蔵にいるから人件費の心配が無い。

 それとは対照的に日米関係は貿易摩擦が悪化して日本叩きが行われるようになって、円高で日本の輸出企業は採算が取れなくなって行った。その結果、日本企業も続々と中国へ工場を移転させて貿易摩擦を回避しようとした。その結果、中国は世界の工場となり外貨準備を2兆ドルも溜め込むまでになった。

 まさに「チャイメリカ」というべき体制が出来上がり、米中経済同盟が出来上がった。それに対して日本経済の地盤の沈下はじわじわと進んで90年代からの長期の低迷は「日本病」とも言われるようになり、一人当たりのGDPは18位まで落ちて太田弘子経済財政大臣は「もはや日本経済は一流ではない」と国会演説までする事態となった。

 まさに米中経済同盟は成功して、日本は国際金融資本にとっての草刈場になるところだった。サブプライム問題から発生したアメリカの金融恐慌はまさに「神風」というべきものであり、リーマンブラザースは破綻してベアスターンズやメリルリンチは吸収合併されて、ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは商業銀行への転換を余儀なくされた。

 このような投資銀行はアメリカの金融立国における中心的存在であり、政権内部には投資銀行出身者が要職を担ってきた。そして米中経済同盟を進めてきたのも投資銀行でありBRICs戦略はゴールドマンやモルガンの経済戦略だった。日本に対して多くの規制の緩和や改革を要求してきて日本企業は丸ごとM&Aで買収される寸前に「神風」が吹いた。

 まさに「チャイメリカ」は「世界の陸地面積の10分の1と総人口の4分の1を擁し、過去8年の世界の経済成長の半分を担う」超大国なのですが、その戦略は曲がり角に立っている。中国は55兆円の公共事業で内需の拡大を図るようですが実現は可能なのだろうか?

 アメリカも公的資金で金融機関や自動車メーカーを救済するようですが、数百兆円もの資金を中国からの資金で賄えるはずがない。アメリカの経済戦略を担ってきた投資銀行は無くなり、銀行も企業も巨額の赤字と不良債権を抱えて、その規模は計り知れない闇の中だ。まさにアメリカと中国は抱き合い心中してもらうしかないのであり、アメリカや中国のような超大国が生き残れる時代は終わった。

 アメリカも中国も、ソ連のように幾つかの国家に分解して生き残っていくしか方法は無い。それだけ地球規模のパラダイムの変化が起きているのであり、石油エネルギー文明が終わろうとしている。アメリカ文明は大型乗用車に乗って巨大スーパーで買い物をして大型の冷蔵庫に冷凍食品を詰め込んで生活してきた。中国も年間500万台もの自動車が売れて石油爆食時代を迎えた。その結果が1バレル147ドルの石油の高騰だ。

 「チャイメリカ」は中国の奴隷的低賃金でアメリカの繁栄を維持しようとしたのだろうか? あるいは経済発展が進めば中国も民主化が進んで日本のような自由な民主国家になると思っていたのだろうか? アメリカも金融立国で恒久的な繁栄を維持できると思っていたのだろうか? そしてイラクを占領すれば石油は手に入ると思っていたのだろうか? そしてドルは印刷すればいくらでも使えるというドル基軸通貨体制がいつまでも続けられると思っていたのだろうか?

 「チャイメリカ」アメリカ人と中国人の幻想の産物であり、日本からのマネー供給と技術供給が絶たれてしまえば投資銀行も巨大自動車メーカーも破綻して倒産してしまう。投資銀行は日本からの資金を調達して40倍から50倍のレバレッジで投資をしてきたが、日銀が金利を上げたとたんに歯車は逆回転を始めた。さらにアメリカのメーカーが作る自動車はガソリンバカ食いで商品としては売れなくなった。

 80年代までは日本とアメリカとの「ジャメリカ」でアメリカの繁栄を維持できましたが、中国とアメリカとの「チャイメリカ」は破綻の兆しが見えてきた。アメリカと中国とは相互補完的ではなく利害が対立して石油などの資源を奪い合う事になれば「チャイメリカ」は幻想の産物である事が分かるだろう。アメリカはパートナーの選択を間違えたのだ。アメリカは日本から見放されればおしまいなのだ。

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転載終わり



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