経済破局は来るのか?

経済破局がいつくるのかを、金貸し支配を読み解きながら、追及しています。

国家と国民を混乱に陥れることが、金貸し達の本業~②

2016年03月31日 21時04分34秒 | 日記
考えてみれば、冒頭の商売の鉄則を最も熟知しているのは、かれら金貸し達(金貸し達が長年の経験で得た知恵だとも言える)であり、サブプライムローンがいずれ破綻することは織り込み済みであったことは間違いない。

【ロイター:サブプライム問題は「起きるべくして起きた」=前FRB議長: リンク 】

この記事によると、グリーンスパン前FRB議長は「新築住宅の在庫がほぼ一掃され、住宅価格下落に歯止めがかかった場合にのみ、クレジット市場は回復する」と述べたいう。

「新築住宅の在庫がほぼ一掃され」というが、住宅という商品は、腐るか誰かが口にするしかない小麦やマグロとはわけが違う。アメリカの住宅は十分すぎるほど供給されており、猛烈な移民受け入れ政策と住宅バラマキ政策でも採らない限り、今後10年以上は供給過多の状態が継続するだろう。

しかも、アメリカは日本と比べものにならないくらい住宅の中古市場が発達しているので、詰まるところ、投機筋が手を引いた今、需給関係が価格に正確に反映される=住宅価格が暴落する、ということを意味している。

しかし、とりわけ問題なのは、ダメージを被るのが問題を引き起こした張本人のアメリカ国民のみならず、何の因果か日本に請求書が回ってきていることだ。

焦げ付いたCDOの引取先として、米財務省から東京三菱UFJFGを始め、日本の大手三行に支援金拠出の命が下ったという。
【ロイター:三菱UFJなど3メガバンクに米サブプライム対策基金で協力要請=関係筋: リンク 】

日本のバブル崩壊によって金融危機が叫ばれたとき、アメリカは何をしてくれたか。「不良債権問題は日本の構造問題であって、処理不能に陥った場合日本経済はIMFの管理下に置かれることになる」と言ったのである。

当然のことながら、日本は、日本人自身の血を流してこのツケをきっちり支払う羽目になった。

そればかりか、外資が大挙して押し寄せ、金の回らなくなった日本の資産を買いあさっていった。

7兆9千億円もの日本の血税がつぎ込まれ、結局は破綻した長銀は、リップルウッドにたったの10億円で買い叩かれた。あげく、瑕疵担保条項を忍ばせた売買契約によってライフ、そごう、第一ホテル等の長銀をメインバンクにしていた企業までもを破綻に追い込まれた。
【日本長期信用銀行 - Wikipedia リンク 】

こうして新生銀行と名を変えた長銀の不良債権処理は成功した。その後、新生銀行は上場を果たし、リップルウッドは2200億円の利益を得たが、この利益に対して日本は課税をすることが出来なかった。

東京相和銀行を手に入れたローンスターは、つい先日これをアドバンテッジに売り払い、900億円の利益を得るつもりらしい。
【ロイター:アドバンテッジが東京スター銀買収、1株30万円台後半で1月にTOB: リンク 】

バブル崩壊後の日本は、国際金融資本やヘッジファンドらの草刈り場になったのである。

これらのやり口をみると、「危機」とか「破綻」というものが、金貸し達にとっては巨大な儲け口になっているということがわかる。

まず甘い汁を吸わせ、意図的にバブル状態を創りだし、頃合いを見計らって爆弾を炸裂させる。焼け野原で呆然としているところへやってくるのが、潤沢な資金を持った資本家達である。

市場の危機は、過剰な流動性を産む。そして、破綻は、国家による資金注入を余儀なくさせる。

前世紀の市場の危機は、国内の超インフレと大量の失業者をもたらした。それを解消したのは言うまでもなく領土侵略という名の市場拡大であった。

現在熱心に行われているのは、流動性を吸収するマネー市場とそれを下支えする実体経済の市場を拡大すること。それが原油先物であり、中国大陸である。

金貸し達が望んでいるは、戦争でも内乱でもテロでも原油の枯渇でも株の暴落でもバブルの崩壊でもなんであれ、国家と国民を混乱に陥れることであり、その混乱に乗じてあぶく銭を吸い上げる仕組みを作り上げることこそが、彼らが最も熱心に行ってきた戦略なのである。



渡辺卓郎
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国家と国民を混乱に陥れることが、金貸し達の本業~①

2016年03月30日 21時03分51秒 | 日記
貧乏人を相手にしてはならない、というのは商売の鉄則とも言える。

もちろん現金取引をするのならタヌキが相手でも構わないのだが、こと商品を先に渡して後から金を払ってもらおうとか、ましてや金を貸すのならば、相応のリスクを覚悟しなければならない。

金貸しの本来の技術は、回収のノウハウ以前に、貸し倒れのリスクをどれだけ正確に見積もれるか、というところが真髄であり、リスクが読めない相手と取引することなど本来はありえないからである。

銀行は100万円借りるには100万円もっていないと貸してくれないところなので、担保になる資産がない人間はサラ金に行く。サラ金は本人のものだけでなく親類縁者や職場まで巻き込んで担保を見積もれるし、取りっぱぐれのリスクを上乗せした金利が設定されるから、そういう人間にも貸し付けることが出来る。

サラ金でも借りることのできないブラック(信用が極端に低い人)は闇金に行くしかない。ここでの担保はクレジットカードだったり本人の戸籍だったりひどい場合は腎臓だったりするが、クレジットカードや戸籍を現金に換えるノウハウ(犯罪だが)や臓器を生きている人間から取り出して売買するルートを知らなければ話にならない(犯罪だが)。

それでも全く担保のない人間に現金を貸す闇金がいて、その最小単位は500円だという。金もモラルも持ち合わせていない最悪な貧乏人でも、500円玉程度の価値は有していると言うことだろうか。

これが、実体経済において人間が労働存在として評価される、厳然とした有り様である。冷徹ではあるが、貧乏人は貧乏人としてしか評価されない世界だ。

しかし、サブプライムローンという「金融工学」的手法に基づいたマネー経済の世界では、こうした500円玉の価値しかない人間が、贅沢な一軒家を手に入れることが出来たのである。

工学的手法とは、「貧乏人を束にしてかき集め統計的に処理を行い、他の健全な商品と抱き合わせた目くらましの販売セットを作成すること」を意味している。そうでもしなければ彼らのリスクが評価の俎上に乗ることはない。

もっとも、蓋を開けてみれば、「貧乏人と商売をしてはならない」という鉄則は崩れることはなかった。むしろ、評価不能なサブプライムローンが混入したことで、CDO全体が完全な紙切れになった(カレーの中にウンコが一粒混じったせいで一口も食べることが出来なくなった(ネットゲリラ: リンク ))のである。

それでも、これらの紙くず(あるいはウンコ入りのカレーが)が、まだ価値があるはずだ(現金に換金できるはずだ)(あるいは食べられるはずだ)という驚くべき主張がある。

大和証券は、11月16日の9月中間決算において、保有する額面19億円のCDOについて、評価損を14億円とした。(評価損率73%)
これは正直な数字と思われる。なぜ正直か。たったの19億円しか持っていないので、ウソをつく理由がないからだ。

しかし、他の金融機関では評価損を20%程度と見積もっているところが多い。つまり、シティを始め大手銀が軒並み大損をこいた、と報道されているが、それは1/3から1/5、UFJに至っては1/10程度に小さく見積もられた数字なのである。

【↓は各社が発表した評価損率。World Report Vol.71 Nov/15/2007 リンク 】
シティーグループ 20.0%
メリルリンチ 19.3%
バンカメ 18.5%
モルガンスタンレー 35.5%
みずほ 25.0%
三菱UFJ 9.6%
三井住友 25.7%
大和生命 73.7%

↓のブルームバーグのコラムでは面白いことが書いてある。フォーチューン紙の指摘では、「CDOは”流通市場がない”というのは誤りで、価格を十分に下げて”投げ売り”をすれば買い手が付くはずだ。」というもの。もはや笑い話に聞こえてくる。
【ブルームバーグ: リンク】

架空の世界の評価がゼロになったところで、マネーゲームをやってる人間の帳簿上の資産が減るだけだし、サブプライムで分不相応な家を手に入れた貧民はスラムに戻るだけだが、そのツケは確実に普通の人間の生活を直撃している。

【ニュース読解 フロリダ教職員の給料遅配(2007.12.10) リンク 】

アメリカフロリダ州の地方自治体投資運用プール(LGIP)が破綻し、学校教職員や水道局員、消防署員などに対して給料の遅配が起こっているという。これはコネチカット州、オハイオ州、メイン州、モンタナ州にも広がる気配がある。(給料の遅配とは、民間企業ならばほぼ間違いなく倒産する事態だ。)

※この自治体が投資運用を委託していたのは、ベアスターンズ、メリルリンチ、レーマンなど大手証券会社だ。

~続く
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NYダウが下がらないのはなんで?

2016年03月29日 21時03分16秒 | 日記
サブプライム関連の損失がどんどん表面化している中、いつ暴落してもおかしくないNYダウは持ちこたえている。短期的にはFRBの利下げ示唆やサブプライム金利の据え置き政策で一時凌ぎをしているだけとも言えるが、NYダウはこの間、長期的にも上昇基調が続いている。この理由は、どうやら為替変動と合わせて考えていく必要がありそうだ。

以下、リンクより引用(11/23の記事)
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 米国市場は、株価指数を見る限りは、うまくやっているように見えるが、実は「粉飾」しているに過ぎない。それはドルの価値崩壊が物語っている。
 
日経平均は7月につけた18300円をピークに、14600円まで下落。約20%価値が吹っ飛んだことになる。

 一方、ダウはこの間、おおよそ14000ドルから12800ドルまで低下。単純計算で10%程度しか下落しておらず、日本市場より好パフォーマンスを上げているように見える。

 しかし、ドル下落を織り込んで考えてみよう。ダウが14000ドルをつけた当時、おおむね1ドル=120円だった。12800ドルに下落するのに合わせてドルの価値も下落、1ドル=110円までドル安が進行した。

 円換算でピーク時のダウの価値は、単純に14000ドル×120円/ドルで、168万円あったことになる。同様に計算すると、サブプライム・ショック後、12800ドル×110円/ドルで、ダウの価値は140万円まで下落したことになる。

 この計算だと20%弱の下落であり、日米の株価の下落幅と、それほど違わないことになる。為替は一時1ドル=124円をつけており、また現在1ドル=107円台にあることを考えると米国株の下落幅は、日本株以上ということになる。

 米国政府、FRBは株価を維持することで、うまくマネージメントしているように見せかけ批判をかわしてきたが、ドル下落は止まらず、総体的に見ると米国株の価値崩壊は明白である。

 かろうじて13000ドル近辺の水準を維持しているが、米国企業の業績が悪化すると、目に見えて米国株の価値が暴落することになる。

 バブル崩壊はまだ入り口であり、今後、徐々に状況が悪化、いずれかの時点で加速度的に滑り落ちていくものと考えられる。
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確かに、21世紀に入って以降、NYダウは2001年1月の11,300ドルから今年10月の14,200ドルと、26%も上昇している。しかし一方、ほぼ同じ期間にドルとユーロの為替相場は、1ドル1.18ユーロから0.67ユーロと、ドルの価値が57%に下落している。つまり、欧州のユーロという通貨から見れば、米国株はこの6年で実に30%弱も下落しているということだ。

NYダウが上昇基調を続けてきたように見えるのは、FRBの買い支えに加えて、為替変動によって割安になった分だけ、欧州勢が米国株の買いを増やした結果に過ぎないのではないだろうか。しかも、ドル/ユーロの為替差を考えると、実際には欧州資金は米国市場から少しずつ引き上げられていっているとも考えられる。もはやNYダウだけ見ていては、株式市場の動きも分からなくなってきているのかも知れない。




田中素
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米没落、新興国隆盛の予兆--証券化錬金術、破局の末

2016年03月28日 21時02分38秒 | 日記
毎日JP 「記者の目:サブプライムローン焦げ付き」よりリンク
  以下引用・・・・・

9月末、ワシントンに特派員として赴任した。渡米直前、米国の低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)の焦げ付き問題が、欧米で金融危機に発展した。「サブプライムローン」。日本人にとって聞きなれない言葉が、世界経済を震撼(しんかん)させている。
 サブプライムローンとは何か。私は説明を求められるたびに「消費者金融のようなもの」と答えてきた。
 日本の住宅ローンを想像すると、本質を見誤る。担保は確かに住宅だが、ただの住宅ローンではない。借りた金の使いみちは広く、自動車や洋服の購入にも充てられる。それが米国の“住宅ローン”だ。価格の上昇する不動産を担保にすれば、借金可能な枠がどんどん広がる。「担保は住宅だが、むしろ消費者金融の融資に似ている」と私が理解したのはこのためだ。
 米国に赴任後、現地で米国人の消費行動を見て、自分の推論が正しかったことを確信した。クレジットカードでも銀行口座でも、返済を後回しにして消費を優先できる仕組みが見事に整っている。「まず使って後で払う」というシステムが、米国経済の成長の源泉、過剰消費体質の個人消費を支えてきた。ところが今、住宅価格の下落とローンの焦げ付きでその仕組みが傷み始めている。
 今年、米国内で「アメリカ衰退論」が盛んに論じられた。古代ローマ帝国の興亡などと比較した論調がほとんどだったが、過剰消費を生む米国式錬金術が行き詰まった現状にこそ、米国衰退の予兆を感じる。
 今回のバブルが「新興国」への資金集中から始まったことも、時代の変わり目を暗示している。中国や中東の産油国は、経済成長や原油高騰で獲得した巨額の資金を一番安全な運用先に預けた。それが米国の銀行だった。銀行は集まり過ぎた金の運用先に困り、上昇を続けていた不動産につぎ込んだ。米国では、大手銀行の関連会社が、次々にサブプライムローンを組み込んだ商品を買いあさった。
 この典型的な不動産バブルが「証券化」でさらに複雑になった。証券化は、90年代からリスク分散の切り札として欧米で盛んに利用されてきた手法で、それ自体には問題はない。
 例えば、高層ビルを建てる時、事業者は資金を銀行からの融資に頼るより、100人の投資家から集めたほうが多額の借金を抱えずに済む。出資者も事業が成功すれば配当を受け取れるし失敗しても出資金をあきらめるだけで傷は小さい。
 80年代の日本では、銀行が不動産融資にのめり込み多額の不良債権を抱え込んだ。その反省に立てば、証券化商品は「夢のリスク分散商品」だったはずだ。
 ところが、である。欧米金融機関の作る証券化商品は年々複雑になり、一度作った商品を別のものと束ねて、さらにそれを別の商品に組み入れて--などと形を変えていくうちに、もともとの貸し借りがどんな姿だったか分からなくなってしまった。
 通常、金を貸す時には、借り手の信用情報を吟味してから貸すものだが、証券化したことで借り手の顔が見えなくなった。焦げ付いた債権がどの商品に組み込まれているのか把握できなくなり、一部が焦げ付いただけでも、商品全体の価値が下落した。
 中には優良債権もあったが、投資家は、危ないと思った証券化商品を早めに売ろうとしたため価格は急落、市場全体が疑心暗鬼に陥った。夏の金融危機はこうした構図で発生した。
 経済協力開発機構(OECD)は、サブプライムローン問題の損失が最大3000億ドル(約33兆円)に達すると見通しを発表、「まだ我々は最悪期に至っていない」と警告した。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長も「最も悲観的な見通しを上回る損失になりそう」と話す。
 いったい損失はどこまで膨らむのだろうか。日本はバブル崩壊後「失われた15年」を経験した。米国が同じ轍(てつ)を踏むとは限らないが、世界経済が米国への依存度合いを低下させ、中国やインド、ロシアなど新興国の影響力が相対的に増すことは容易に想像できる。
 そんな折、米金融大手シティグループがアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁からの出資を受け入れた。その額は75億ドル。日本円で8000億円以上の巨額出資だ。米国最大の金融機関がオイルマネーに救われる構図は、米国の黄昏(たそがれ)と新興国の台頭を象徴している。
 「20世紀初頭に経済の中心が英国から米国にシフトしたような、大きな経済の地殻変動が近づいている」。米国赴任から2カ月、日に日にそんな思いを強めている。
 ・・・・・・以上引用

アメリカのサブプライムローン焦げ付き問題からアメリカ没落の予兆に繋がる、という論調がここ最近多く見られるようになった。

最初は秋口頃からネット記事で取り上げられるようになり、先日はアメリカの雑誌『ニューズウィーク日本版』11月28日号でも「ドル安で始まる帝国の終焉」という記事が掲載された。

今度は毎日新聞による、サブプライムローン焦げ付き⇒「米没落、新興国隆盛の予兆--証券化錬金術、破局の末」である。

サブプライムローンの焦げ付きが、何故アメリカ没落の予兆なのだろうか。

サブプライムローンというのは、低所得者(低収入者)向けの住宅ローンのことで、アメリカにしかない。ここがポイントである。

>クレジットカードでも銀行口座でも、返済を後回しにして消費を優先できる仕組みが見事に整っている。「まず使って後で払う」というシステムが、米国経済の成長の源泉、<

であり、アメリカ経済の本質そのものだ。
金貸しが儲けるには、如何に、多く且つ継続的な借り手を確保していくかである。

貸し手にとってリスクのある低所得者(低収入者)向けローンを作った背景は、他の借り手=儲け相手が,他にもういないということを示している。

資産がなく所得も少ない、低所得者(低収入者)が高い利息を返済していくには、経済が常に右肩上がりで,買った住宅が値上がりし、それを売れるという状態でない限り、成り立たない。恒常的に右肩上がりの経済なんて、あり得ないし、最初から、何れ破綻することが解っていて貸してきたのが、サブプライムローンである。

そうでもしないとアメリカ経済は廻っていかないし、それほど、アメリカ経済は追い込まれていたのである。

記事にある、「サブプライムローンとは消費者金融のようなもの」は正にそのことを突いている。

その意味でサブプライムローンの破綻とは,アメリカ経済の凋落に直結するのだと思う。





TAB
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多極化の次の戦略は、世界帝国化=超中央集権化?

2016年03月27日 21時02分04秒 | 日記
欧米を支配し世界の金融を牛耳る金融資本は、わざとドルを弱体化させ、世界を多極化させている動きが明確になっている。(164823)
では彼らは、その後の戦略は描けているのだろうか?

「EUは世界帝国に向かう」 リンク より
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EU統合と通貨ユーロの先行の懸念材料として、「国家の枠が無くなった」ための、金融政策の手詰まり、が上げられる。
・・・(中略)
 しかし、ユーロ通貨のように統一通貨と統一金利を創立すると、この金利政策が使えなくなる。景気の悪い地域では、低金利政策により資金が借りやすい状況を作り、景気を上昇させ、逆に、景気が過熱した地域では高い金利政策を取り、資金を借りにくくする事で、景気の過熱を冷やし、インフレの防止を行う。こうした地域ごとの景気状況に合わせた金融政策が、EU等の広域経済圏では取れなくなる。
 景気の良いドイツに合わせ、ユーロ圏全体で高金利政策を採用すれば、景気の悪いイタリアでも高金利で資金が借りにくくなり、悪い景気がますます悪化する。

 こうした問題は、国家の枠を無くし、EUのような広域経済圏を創立した場合に必ず起こって来る。・・・・・
 しかし、これは、あくまで金利政策という「市場原理」の枠内での限界である。
 先進国が採用してきたケインズ政策のように、「市場の失敗」は国家介入によって補う事が出来る。日本でも、豊かな地域から税金を取り、その税金で貧しい地域に道路建設等の公共事業を行い、貧しい地域の経済活性化を計って来た。これは市場原理ではなく、国家介入による再分配経済である。

 「現在は姿を見せていない」が、EUのような広域経済圏を創立した場合、地域ごとの金利政策が採用出来ないという「市場の失敗」は、強力な「中央集権国家」の管理体制、再分配経済により、補われる。市場原理から再分配経済=超中央集権への移行である。

 世界帝国を目指すロックフェラー等が、南北アメリカ経済圏、アジア広域経済圏の形成を目指し、米国ではロックフェラーこそが社会民主主義=民主党を強く推進している理由は、ここにある。

 目的は、世界帝国である。
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(引用以上)

では多極化した後の世界帝国は可能なのだろうか?
彼ら金融資本の成功パターンとして、アメリカ帝国型の支配システムがあり、そのシステムを、複数の世界帝国候補国へ移植することを考えているのではないだろうか?

そのシステムは、以下の2点に集約される。
①強い権限を持った大統領職or独裁者を傀儡化することによる政治支配(131301)、及び2大政党による政治支配(164969)
②中央銀行による通貨・金融支配

すでに通貨統合し、欧州中央銀行を設立したEUは、次の段階に向け2009年大統領職の創設と政治統合に向っている。(リンク )
⇒EUは、彼らが支配できる世界帝国化に向けて着々と進んでいるように見える。

※他の多極化候補(中国、中東?、ロシアも?)は、国際金融資本の誘導で経済成長は着々と進んでいる。どのように政治支配(対立→戦争を利用か?)し、かつ金融支配していくのかは道筋がはっきりしていないが、各候補国で政府系ファンドが次々と設立されている(おそらく金融資本のコンサルが入っている)のは、気になるところ。





南風小僧☆ 
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