経済破局は来るのか?

経済破局がいつくるのかを、金貸し支配を読み解きながら、追及しています。

株式市場がバブルの頂点に近づいていることを示す15のサイン②異常なネット関連企業の時価総額

2015年07月31日 21時02分55秒 | 日記
ネット関連企業であるピンタレスト、ツイッター、フェイスブックは、殆ど利益が出ていないにも係らず、株価だけが高騰し、大きな時価総額をつけている。これは、2000年のITバブルと同じ状況にある。

株式市場がバブルの頂点に近づいていることを示す15のサイン
リンク

以下、引用の続き

7.現在の株価収益率が非常に高い・・・

ダウは11月29日のウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、過去四つの四半期で利益の17.8倍で取引されているという。これは1年前の13.7倍から見て上昇している。S&P 500は18.7倍、ナスダックー100インデックスは21.5倍である。少なくとも、株価は高いことを示している。

8.CNBCによれば、ピンタレスト(Pinterest)は現在、利益をかつて生み出した事が無いにもかかわらず、30億ドルの価値となっている。

9.ツィッター(Twitter)は設立して7年になる会社だが、この会社もかつて利益を生み出した事が無い。実際は最近四半期で6560万ドルの損失を出している。しかし金融市場によれば、この会社は220億ドルの価値があることになっている。

10.現在、フェイスブック(Facebook)はその価値がほぼ100年間の収益分と等しいものとなっていて、1150億ドルの価値があるとなっている。

11.オークツリー・キャピタルのハワード・マークスは最近、「市場は2008・2009年危機の時以来、最も危険な状況にある」と語った。

12.グラハム・サマーズは最近、個人投資家は2000年のドットコムバブル時のピーク以来の規模で株を購入している、と語った。

13.ロナルド・レーガン大統領時代の行政管理予算局元局長のデイビッド・ストックマンは、この金融バブルは非常にまずい形で終わりを迎えるだろうと考えている。

「我々は大規模なバブルを何処でも抱えている、日本、中国、ヨーロッパ、イギリスまで。その結果として、世界の金融市場は非常に危険で不安定で、将来深刻なトラブルと混乱に見舞われると思う」と彼は語った。

14.野村證券のボブ・ジャンジュァは、今後2年間で「25%から50%の売りが世界の株式市場で起きるかもしれない」」と考えている。

15.ゼロヘッジのタイラー・ダーデンによれば、アメリカの株式市場は過去で多く見られたパターンを繰り返している、という。彼によれば、我々は、1929年、1972年、1987年、2000年、2007年、2011年、それに2013年の2月、5月そして現在を含む、もっぱら投機市場の絶頂期に現れた「よく定義された’高く見積もられ過ぎ、高く買われ過ぎ、強気過ぎ、増大する配当’の状況を経験しているところだ、という。

この記事の最初に記したように、この株式市場バブルは量的緩和によって煽られてきた。Fedから容易く流れ出る資金は株価を人工的に押し上げ、これはアメリカ人の極わずかな数の人々に莫大な利益を与えてきた。事実、個人所有株の82%は全アメリカ人の5%になる最も富裕な人々によって所有されている。

この株式市場バブルが破裂したら、これらの富裕層のアメリカ人はとてつもない苦痛に投げ込まれることになるだろう。

しかし、それらの人々の中には、我々が経験していることは株式市場バブルなどではない、と言う者たちがいる。それらの人々の中には、新しいFed議長であるジャネット・イェレンがいる。最近、彼女は心配するものは全く何も無い、と主張している・・・

「株価はかなり力強く上昇している」とイェリンは語った。「しかし私は、従来の価値判断の基準でみれば、バブルの状況にあるという株価は見当たらないと思います」と彼女は語った。

誰が正しくて誰が間違っているかはその内わかることだ。

・・・・引用終わり


レオンロザ
コメント (2)

金融緩和観測によるユーロ高?

2015年07月30日 21時02分21秒 | 日記
ボロボロのはずのヨーロッパのユーロが高くなっている。なぜでしょう。
ネバダブログリンクより転載です。
=========================
イギリス・ポンド、ユーロ、スイスフランとヨーロッパ通貨は米ドル、円に対して異常に強くなっており、アメリカ人は
ヨーロッパ旅行を避けるようになっているように見受けられます。

ユーロドルを見ますと1.35となっており、ドルはユーロに対して35%も減価しており、アメリカ人にとりヨーロッパの物価が異常に高くなっているからです。

日本人からしましても同じであり、一ポンド164円、一ユーロ137円(いずれも外為取引価格)で、現金となりますと、この価格から15%~20%ものプレミアムを払わなくてはいけず、物価高は受け入れがたい水準になってきています。

では、このヨーロッパ通貨高はなぜ起こっているのでしょうか?
ヨーロッパの景気がそんなに良いのでしょうか?

街の至る所にホームレスがたむろし、道は汚く、小さな店は閉店し、レストランは売上不振で平気で上乗せしてくるようになっており、国・地域全体が病んできています。
物価も下がり、マイナス金利を導入しなくてはいけないというところまで来ています。

ところが、通貨は買われる。
全く矛盾した動きが金融市場で起こっているのです。

金融市場は、ユーロを買い上げることで、ECBによる一段と踏み込んだ金融緩和策を求めているのです。

金融緩和=マイナス金利を導入することにより資金が市場にばらまかれますが、金融市場は株を買い上げる資金をもっとくれとして督促しているのです。

今までもあり得ない程のお金が市場にばらまかれていますが、金融市場は今の株価を維持するにはもっとお金が必要として、ユーロを買い上げ、金融緩和を督促しているのです。

結果、何が起こるかといいますと金融市場のマヒです。

お金が株式市場だけに滞留し、他にはいかなくなり、金融バブルが発生しいびつな市場が形成されるのです。

イギリス・ポンド、ユーロ高が進めば進むほど、イギリス・ユーロ圏内の経済は疲弊し、デフレが悪化することになります。

今のECBの政策は誤っていると気づいた時には、手遅れとなります。


匿名希望
コメント

時代に合わない組織は消える。つまり「国家」は消えていく

2015年07月29日 16時13分18秒 | 日記
従来の近代国家という存在の意味が消滅しつつある。現代のさまざまな社会問題の根源にこの問題がある。
*********************************
(引用)
【時代に合わない組織は消える。つまり「国家」は消えていく】
(リンク)

必ず消えていく組織、問題を抱えた組織は、次の3つの特徴を持っている。

(1)時代に合っていない。
(2)社会の総意を得ていない。
(3)借金まみれである。

時代に遅れていくもの、時代に合わないものは、いずれゴミのように捨てられてしまう。それが非常に長らく世の中を支えていたものだとしても、ゆっくりと捨てられる。

また、社会の総意を得ていないものも捨てられる。

望まれておらず、むしろ疎んじられている組織がまともに生き残れるとは誰も思わないはずだ。そういった組織は何とか生存できたとしても、トラブルで火だるまになる。

あるいは、借金にまみれて自転車操業をしている組織もいずれはどこかで破綻して消えていく。借りた金は絶対に消えることはないからだ。

3つの特徴のすべてが当てはまる組織がある
(中略)
それは「国家」である。現在、世界中で多くの「国家」が時代に取り残されただけでなく、国民の総意も得ておらず、借金まみれになっている。

先進国では累積債務による破綻の危機、後進国では権力者による汚職と独裁、あるいは国民弾圧が恒常化している。

また、ほとんどの国で国民と国家は対立構造の中にある。本来は国民を守るべき国家が国民を弾圧・搾取する側に回ってしまっているから、どうしても対立構造になってしまう。

国家と国民が対立するのは、政治家は必ずしも国民が選んだわけではないからだ。政治家は利権団体が選んでいる。

その利権団体というのは、超巨大企業であったり、宗教団体であったり、マイノリティ(少数派)だったりする。政治家のやることなすことはすべて利権団体の思惑通りになっていき、これが国民との軋轢を起こす。

別の言い方をすれば、巨大企業・宗教組織・少数派団体が、ロビー活動をして政治が歪み、国民と軋轢を起こす。

これは日本の政治家を見ても顕著に分かることなのだが、問題になっているのは日本だけではなく、アメリカでもフランスでもドイツでもイギリスでさえも同様だ。

政治は利権団体の思惑によって歪められており、もはや国民を代表していない。その問題が累積債務問題や、領土問題や、貿易問題と、とめどなく拡大していく。

【国家は国民の代表ではない。利権団体の代表になっている。】
(中略)
国家がグローバル化するというのはどういうことか。それは、国家が国民のために動くのではなく、国際社会のために動くということである。

実は、世界中の多くの国民が、それを拒否した。国民は誰でも自国の文化が何よりも大事だと思っている。しかし、企業は逆だ。世界中の文化が単一であり、国家も国際社会のために動き、単一化したほうが仕事がしやすい。

グローバル社会の中で、企業は効率性を求めている。効率性は「流通・経済・情報」の動きを加速させる。

競争に打ち勝つために、賃金の安い国に工場を作り、自国の労働者を切り捨てる。

企業がグローバルな競争に打ち勝つには、安い賃金を求めて海外に出ていくしかない。だから、企業は常にグローバル化の立場にある。

この図式を分かりやすく言えば、このようになる。

「国民は、グローバル化を求めていない」
「企業は、グローバル化を求めている」

国家は、この2つの板挟みに合っている。

国家が国民を守ってグローバル化を阻止すれば、企業から突き上げられる。国家が企業を守ってグローバル化を推し進めれば、国民から突き上げられる。

どちらからも敵視され、どちらにも不要だと思われる。「国家」はどうなるのか。恐らく、存続が不可能な状況になって、最後に自壊していくことになる。

【これから起きるのは、国家という存在の破壊】

国家という大きなシステムが壊れていこうとしているのが今の時代だ。グローバル経済、グローバル化がとめられないのであれば、ますます国家は取り残されていく。

世界中のあちこちの国家が国民から「要らない」と突き上げられ、企業から「邪魔だ」と邪険にされている。

そして、国家は累積債務や国民の不信によって現実的にも存続が難しい状態になっているのだから、これから起きるのは、国家という存在の破壊だ。

【分かりやすく言えば、「国」が消滅するということになる。】

「国」がなくなるとは、現代人には想像をつかない世界だ。しかし、国民も企業も「役に立たない政府はいらない」と思っているのだから、それは遅かれ早かれ捨てられる。

多くの国民は、もう国家は自分たちの生活を脅かし、税金という名の搾取を行う腹立たしい存在であると考えるようになっている。

企業もまた、国家が邪魔だと考えている。政府は常々、企業を裏切るし、官僚は様々な規制をかぶせて企業活動を制限する。

どちら側から見ても、国家は「やるべきことをやっていない」のであり、歳入も歳出も管理できずに「混乱を増長させている」と認識されている。

グローバル化が進んだ社会では、あらゆる国がそのようになってしまっている。これは、もはや国家という概念そのものが機能不全に陥っているということだ。

機能不全に陥った組織は、いずれどこかで崩壊するのだから、国家が崩壊したり、消失したりするのは別に不思議でも何でもない動きなのである。

【それが起きるのは、そんなに遠い未来の話ではない】

是正されないものは捨てられる。だから、今の「国家」という形はもう存在できずに消えてしまう類いのものだと言える。

国家が崩壊していくのであれば、崩壊したあとに何か別の形のものが出てくるのだろうが、それが何かはまだ分からない。

しかし、まずはあらゆる国の国家がグローバル化によって混乱し、最後には崩壊するのだと考えれば、「これからどうなるのか」と五里霧中に放り出されなくて済む。

(1)グローバル化が加速する。
(2)国家が取り残される。

今はここまで来ている。これから先はこうだ。

(3)国家が問題に対処できなくなる。
(4)世界が大混乱する。
(5)国家そのものが同時崩壊していく。

ひとつの国が崩壊するのではない。崩壊するときはバタバタと崩れていく。皮肉にも、グローバル化によって全世界がつながっているからだ。

そして、この「国家の同時崩壊」が起こるのは、そんなに遠い未来の話ではないはずだ。私たちがまだ生きている間に、それは必ず起きる。

だから、突如として国家崩壊の事態に放り出されて驚愕するよりも、「いよいよ来るべきものが来たか」と覚悟しておいたほうがそのときになって慌てずに済む。

世の中はシンプルなのだ。時代に取り残されたものは捨てられていく。次にやってくる大きな波は、想像を超えるものになるのではないだろうか。



本田真吾
コメント

アベノミックスのまやかしに国民は気付きだした。非正規雇用者が増え、給与は減る

2015年07月28日 16時12分39秒 | 日記
アベノミックス(日銀による大量の資金供給、公共投資の増大)で、企業と富裕層だけが潤い、大衆にはその効果が全然届いていない。大衆は、アベノミックスのまやかしに気付きだしている。マスコミ調査で「景気回復の実感なし」と答え、地方選挙では、自民党にNOを突きつけだした。

減少し続ける給料と正社員
リンク

以下引用・・・・

9月の「毎月勤労統計」によると、賃金が3ヶ月連続して前年割れとなっており、この原因が非正規労働者が増え、正社員が減ったためと日経は報じています。

正社員は一年前に比べ32万人減少し、非正規社員は1,908万人と79万人増加しているのです。
そして非正規比率は36.7%に上っており、40%に接近しているのです。

また、サンケイ新聞とFNNの調査では、『アベノミクスで景気回復を実感していない』という回答をした人の比率が81%にも達していると報じていましたが、今、ようやく、アベノミクスの「正体」に国民が気付いてきたと言えます。

アベノミクスは、株を所有する銀行、大企業、富裕層に恩恵がある政策であり、一般人には何ら恩恵はない政策ですが、それどころか、円安で物価が上昇して、かえって一般人は生活に苦しむという政策になっているのに、一般人がようやく気付いてきたのです。

ただ、国政選挙は当分ありませんので、国民は今のアベノミクスに反対することが出来ず、反対の意思を表明できませんが、地方選挙では明らかに自民党に”NO”を突き付けており、福島市長選では、自民党の現職が新人に大敗するという状況になっています。

選挙結果には、いろいろな要因が絡みますが、今、仮に衆議院選挙をすれば自民党は分裂し大敗を帰すかも知れません。

それほど、国民は今のアベノミクスに不満を持っていると言えますが、安倍総理は今のまま突っ走るはずであり、今は怖い物知らずの政権であり、国民はただ耐えるしかありません。

円安は日本の富を海外に流出させる政策であり、今その富の減少が国民の収入減という形で表れているだけであり、何らおかしなことではありません。
国民は株高で実態が見えなくなっただけなのです。

今後益々国民は貧しくなりますが世界情勢次第では、とんでもない負の連鎖が日本人を襲うことになります。

・・・・引用終わり


レオンロザ
コメント (2)

アジア最高の経営者:香港の李嘉誠が率いる長江・和記黄埔グループが、欧州に脱出中!!

2015年07月27日 16時12分02秒 | 日記
その原因は
①中国の経済破綻か? ②政治リスクか? それとの両方か?
沈没船からねずみが逃げるように、内実を分かっているから逃げるのか?

「東京経済」リンクから引用
~~~~~~~~~~~~~・~~~~~~~~~~~~~~~

■アジア最高の経営者が、中国から逃げ出すワケ 
「超人」李嘉誠が試みる「脱亜入欧」

◆資産を拡大し続けるスーパーマン企業家
アジアで最も成功した企業家とされる香港の李嘉誠が率いる長江・和記黄埔グループが、中国・香港の資産を次々と売却し、欧州に移転させる「脱亜入欧」を進めている――そんな観測が、ここ数カ月、関心を集め続けている。

現在、80歳を超える李嘉誠は、香港では「李超人(スーパーマン・李)」と呼ばれている。常人離れした洞察力で、アジア経済危機、中国SARS問題、リーマンショックなどの危機でも巧みに資産を守っただけでなく、逆のその危機を生かして李一族の企業グループを雪だるまのように大きくしてきた。

通常、代表的な企業家としてもてはやされる期間は長くて10年だ。企業には栄枯盛衰があり、どうしても全勝ではいられない。しかし、李嘉誠は半世紀近く、つねに香港の企業家のトップに君臨し続けている。そのすごさに敬意を込め、香港人は「超人」と呼んでいるのである。

そんな李嘉誠の「脱亜入欧」の動きに、皆が注目している。誰も無視できない。「中国や香港から逃げ出す気はない」「あくまでもビジネス上の決定にすぎない」と対外的にコメントしているが、その言葉を額面どおり受け取る人は少ない。いったい「超人」は何を狙っているのか、投資家や経営者たちを疑心暗鬼にさせている。

李嘉誠は総資産310億米ドル、世界トップ10人にランクされる資産家で、アジア人としては最も成功したビジネスマンとして世界に認知されている。その人生そのものが、華人の成功物語の一代記だと言える。

李嘉誠は潮州人だ。潮州人は日本では知名度は高くないが、東南アジアでは福建人、広東人に並ぶ一代勢力で、独自の金融・物流ネットワークを張り巡らしていることで知られる。

李嘉誠は広東省と福建省の境界にある潮州で1928年に生まれ、日中戦争のさなかに家族とともに香港に逃げた。家は非常に貧しく、高校も卒業できずに働くことになった。戦後の香港で造花を売って稼いだ資金で、不動産会社「長江実業」を設立。現在に至るまで長江実業の社名は李嘉誠の成功の象徴となっている。

◆?小平、江沢民の信頼を獲得
李嘉誠のビジネスの特徴は「逆張り」の一言に尽きる。

1967年の香港暴動で暴落した香港の土地を買いあさって、その巨大ビジネスの基礎を築いた。1989年の天安門事件では、皆が中国から逃げ出すところを逆に中国進出を加速させて、?小平、江沢民の信頼を獲得し、中国の発電インフラなどの大型案件を次々と引き当てた。

なにしろ、長江実業など傘下のグループ企業は、香港の株式時価総額の3分の1をコントロールしている。李嘉誠の名前をもじって香港を「李家城」と呼ぶぐらいだから、その行動の影響力は香港経済、そして、中国経済をも直撃するインパクトを持ちうる。

香港では、英国統治時代から中国返還後の現在に至るまで、真の意味で香港人の政治権力が存在したことはない。徹頭徹尾の経済都市であり、香港経済のトップ、すなわち香港のトップはいつも李嘉誠であった。

そんな李嘉誠氏のグループは、この数カ月で、香港のビジネスセンター、電力企業、香港のスーパーマーケットチェーン「百佳超級市場」、上海の東方匯 經センター、広州ショッピングセンターなどを売却するか、売却する方針を明らかにした。その総価格は400億香港ドルを超える見通しだ。

一方、今、李嘉誠がチャンスととらえているのが金融危機後のヨーロッパ市場だ。英国など各国のエネルギー関連への投資を急速に増やしており、この3年間での欧州への投資額は、李ファミリーが営む事業の3分の1に達するとも言われている。
問題は、普段から「愛香港」「愛中国」を口癖のように語ってきた李嘉誠が、今の時点で中国と香港に「売り」を仕掛ける理由が、どこにあるのかである。

中国では、人件費が10年で数倍にも上がり、製造業には以前のようなうまみがなくなってきている。薄地価や株価も一部では頭打ちになってきているし、シャドーバンキングの問題など、金融システムの不安もささやかれて久しい。

◆思わしくない政治状況
李嘉誠が最も懸念していると言われているのが、中国での政治リスクの問題だ。共産党一党統治による法制度の恣意的運用の問題は相変わらず深刻で、自己本位的な理由で中央や地方の政府の政策変更も頻繁に行われる。こうした「人治」の問題が、企業にとって政治リスクであることは間違いない。

李嘉誠はもともと江沢民をバックにつけてきたので、政治リスクという点でも十分に安全圏にいることができた。しかし、江沢民もすでに高齢に達して健康不安がささやかれるうえ、習近平指導部が発足したことで、相対的に江沢民系の力が弱まったとされる。李嘉誠が将来に不安感を抱いても不思議ではない。
盤石に見える李一族のビジネスだが、それは基本的に法治が保証された世界でのことであって、中国共産党式の人治社会では、ビジネスマンの繁栄など一瞬にして無に帰する。

一方、香港でも、李嘉誠にとっては思わしくない政治状況が生まれている。2012年の香港特別政府のトップを決める長官選挙で、李嘉誠など香港財界が推したヘンリー・タン(唐英年)氏が、当初、本命と見られていたにもかかわらず、親中色の濃いC・Y・リョン(梁振英)氏に予想外の敗北を喫した。その背後に、中国政府の意向が働いたと見る向きは少なくない。

◆いつでも逃げられる態勢づくり
香港返還からすでに20年近くが経過した。「港人治港」や「一国家二制度」は、十分に定着したとは言いがたく、むしろ中国との関係においては矛盾点のほうが目立つようになっている。

もともとリベラルな思想の持ち主が多い香港財界が政治的リアリズムに基づいて、中国政府と適度な距離を保ちながらうまく付き合ってきたのが、 1997年の香港返還後の香港財界のあり方だった。しかし現在の香港では、共産党の意向で物事が一気に変わりかねないとみる向きもある。

その反動もあって、最近の香港では市民の間に反中国感情が強まり、中国との一体化を批判するデモが多発している。また、李ファミリーの香港支配を批判するデモやメディアの記事も増えている。


筆者は李嘉誠の行動が、共産党による一党支配の下で資本主義経済を維持している中国・香港の政治・経済システムの「不確実性」に対するリスク分散である可能性が高いとみている。同時に、中国・香港の成長局面は近いうちに限界に達するという予測もあるだろう。李嘉誠が中国や香港を完全に捨て去るとは考えられないが、両足とも中国にはまり込んでいたところから、片足を抜いて、いつでも逃げられる態勢に変えようとしているとは言えそうだ。

「超人」李嘉誠の行動は、ほかの企業家や市民に対する心理的影響は大きい。北京はしばらく李嘉誠の動向に頭を悩ませそうである。


猪飼野
コメント