>一般人が「消費せねばならない」「貯蓄せねばならない」という脅迫観念にとらわれているからではないでしょうか。 <
子守組合の例で考えると、「出掛けたいから、誰か信頼できる人に頼みたい」という単純な話が、クーポンを介することによって、蓄えの有無や、季節による価格変動などによる駆け引きが発生しています。
その結果、やりとりを円滑にするためのクーポンが、駆け引きの道具になり、その損得判断により、逆に活動が制約されるというおかしな現象が起こっています。
例えば、この子守組合に太郎さん夫婦という貯蓄好きのカップルと、ジョンさん一家という遊び好きのカップルが居たとします。
太郎さんたちはいざというときのため、喜んで子守をし、クーポンを貯めようとします。そして、ジョンさんたちは太郎さんのお陰で、どんどん子どもを任せて、遊ぶことがことが出来ます。
そうして気がつくと太郎さんは、1年分以上のクーポンを貯めました。逆にジョンさんは1年掛かっても返せないほどの借りを作ってしまったのです。
太郎さんはクーポンを貯めて安心と思っていたら、ジョンさんは1年以上子守しないまま、遊んでいたので、今後、クーポンを返せそうにありません。
さて、他のメンバーはこの状況を見てどう思うでしょうか?
私なら、浪費したジョンさんも問題だが、自分の安心のために相手の返済のことを考えずにひたすら貯め込んだ太郎さんも同罪だ、50歩100歩だと考えるでしょう。
結局、誰かの貯金は別の誰かの借金であること。また、金利が下がったから、借りようと言う人は、普段から借りている人で、借金をする人はする一方、貯金する人は貯まる一方でどんどん偏ってしまうと言うことのようです。
そして、これは貯めたい人と浪費したい人の両方がいて、初めて成り立つ構造です。
現実に、多くの日本人は貯金をすることによって安心を得ようとして、貯金をため込みましたが、その陰では、日本国政府やアメリカが膨大な借金を抱えています。
この貸借関係は清算されるあてのないまま、膨らみ続けます。見方を変えれば、お互いの欠乏を満たしているので、清算云々さえ言わなければ、恒常的に安定しているとさえ言えそうです。
しかし、清算について考え始めたとき、この関係は破綻し、それまでの安定を失ってしまうのです。
玉川泰行
子守組合の例で考えると、「出掛けたいから、誰か信頼できる人に頼みたい」という単純な話が、クーポンを介することによって、蓄えの有無や、季節による価格変動などによる駆け引きが発生しています。
その結果、やりとりを円滑にするためのクーポンが、駆け引きの道具になり、その損得判断により、逆に活動が制約されるというおかしな現象が起こっています。
例えば、この子守組合に太郎さん夫婦という貯蓄好きのカップルと、ジョンさん一家という遊び好きのカップルが居たとします。
太郎さんたちはいざというときのため、喜んで子守をし、クーポンを貯めようとします。そして、ジョンさんたちは太郎さんのお陰で、どんどん子どもを任せて、遊ぶことがことが出来ます。
そうして気がつくと太郎さんは、1年分以上のクーポンを貯めました。逆にジョンさんは1年掛かっても返せないほどの借りを作ってしまったのです。
太郎さんはクーポンを貯めて安心と思っていたら、ジョンさんは1年以上子守しないまま、遊んでいたので、今後、クーポンを返せそうにありません。
さて、他のメンバーはこの状況を見てどう思うでしょうか?
私なら、浪費したジョンさんも問題だが、自分の安心のために相手の返済のことを考えずにひたすら貯め込んだ太郎さんも同罪だ、50歩100歩だと考えるでしょう。
結局、誰かの貯金は別の誰かの借金であること。また、金利が下がったから、借りようと言う人は、普段から借りている人で、借金をする人はする一方、貯金する人は貯まる一方でどんどん偏ってしまうと言うことのようです。
そして、これは貯めたい人と浪費したい人の両方がいて、初めて成り立つ構造です。
現実に、多くの日本人は貯金をすることによって安心を得ようとして、貯金をため込みましたが、その陰では、日本国政府やアメリカが膨大な借金を抱えています。
この貸借関係は清算されるあてのないまま、膨らみ続けます。見方を変えれば、お互いの欠乏を満たしているので、清算云々さえ言わなければ、恒常的に安定しているとさえ言えそうです。
しかし、清算について考え始めたとき、この関係は破綻し、それまでの安定を失ってしまうのです。
玉川泰行