経済破局は来るのか?

経済破局がいつくるのかを、金貸し支配を読み解きながら、追及しています。

中国経済の行方、住宅価格20%下落が臨界点→2021年に金融危機か

2019年09月29日 14時21分53秒 | 日記
吉田繁治氏 ビジネス知識源408号:特別号;負債の臨界点を超えたように見える世界経済 リンク 
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米中貿易戦争に加え、天安門のミニ版のように「民主化の要求」なった香港の学生デモが、終結の兆しをみせず、中央政府は軍の出動をほのめかすまでに至って、中国経済が揺れています。
中国のGDP成長を支えてきたものは、輸出の増加と、社会固定資本投資に含まれる住宅建設(1000万軒/年:毎年日本の10倍)です。社会固定資本の、中国のGDPに占める構成比は、44%と大きく、企業と政府を合わせても22%である日本の約2倍です。住宅の販売が減ると、中国のGDPは伸びません。

【輸出と住宅価格】
輸出(GDPのプラス要素)が減り、住宅需要を示す住宅価格が下がると、中国のGDPは、他の国より深刻な打撃を受けます。一桁の下落幅なら問題はない(2016年の香港不動産の下落は8%:WSJ紙)。香港の住宅で20%の下げが、全中国の不良債権増加の臨界点でしょう。臨界点は変曲点とも言いますが、「量的な変化が質の変化」変わる点です。

【香港の住宅価格】
香港の住宅価格は、統計偽装は少ないので、基準として見ることができます。リーマン危機の2008年のあと、香港の不動産の価格指数は、人民元の増発原因にして、60から180にまで、3倍に上がっています(年率平均11%)。11%は、この間の中国(香港)のGDPの成長率の約2倍です。人民元増発によるバブル部分は、1年に5%と見ることができるでしょう。
2016年には、人民元危機(人民元の切り下げショック)から、金融に敏感な香港の住宅価格も14%下げています。2017年からは、政府の融資対策で再び上がり、2018年に、米国による中国関税から8%下がったのです。

【20%下落が、中国の金融危機の臨界点】
住宅価格が20%下がると、GDPの増加率より大きく膨らんできた企業の債務にデフォルトが増え、銀行の貸付資産が劣化して信用が低下し、マネー不足からの金融危機になっていきます。

【空き家の在庫が5000万戸という異常】
企業部門は、建設のあと売れていない在庫を、大量に抱えているからです。中国では、建設会社が住宅の躯体を作り、それを買った個人が内装と設備を施します。住人がいない空き家が、全土で5000万戸あると報告されています(2018年11月WSJ)。一戸平均の土地代と建設費を2000万円として1000兆円、1000万円としても500兆円の空き家であり、これが不良化すれば、金融危機を起こす金額です。

【不動産価格の下落から金融危機までのタイムラグは2年】
一般に、住宅価格の下落のはじまりから金融危機までは、2年のタイムラグがあります。
前回、米国の住宅価格の下落が始まったのは、2006年でした。信用状態の低い人に貸し付けられたサブプライムローンからデフォルト(支払の遅延と不能)が増えて、ローンの回収を保証する保険であるCDSの高騰により、保証をしていたリーマン・ブラザースとAIGが、同時破産したのが、2008年の9月です。
1990年代の日本では、全国の地価下落の開始が1994年からであり、資産バブル崩壊後の金融危機は、1998年でした。

香港は、1997年に英国から返還されました。中国は、香港の経済体制には変更を加えず、「一国二制度」として、50年は自治を保証していました。その保証を、反故(ほご)にしたのです。
香港は、自治政府(特別行政府)が法をもちます。ここに中国が触手を伸ばしたからです。香港の、トップの行政長官は、1200人からなる中国政府寄りの選挙委員会で選ばれています。香港も、まだ民主制ではない。

金融都市の香港では、人民元の売り(マネーの海外流出)が多かったのです。香港ドルはドルペッグ制ですから、ドルと連動した価値の通貨です。
人民元で香港ドルを買うと、元をドルに交換したことと同じ効果になります。3月からの人民元安は、政府でなく、民間の「人民元売り/ドル買い・香港ドル買い」で起こったものです。
米ドルに対して、人民元は6.22元(2018年3月)から6.97元へと12%と大きく下げた元安になっています(8月13日)。一方、香港ドルは、1米ドル=7.79香港ドル~7.84香港ドルで、ほとんど変わっていません。
これは「人民元売り/香港ドル買い」が香港で行われ、香港からドルに流出したことを示します。中国政府の、元安への介入はない。むしろ、人民元を買って米ドルを売るという「元の買い支え」を、中国政府が行っています。
トランプがいう「為替操作国」は、当をはずしています。中国は、政府が資本規制(外貨の買いの制限)を撤廃すれば、大きな元安になる国です。

【2021年が、中国の金融危機か】
1平米の単価では、NYを超えて世界1高くなっている香港の不動産の下落(昨年8月も前年比マイナス9%)が、中国の住宅価格下落のはじまりとすると、中国の大きな金融危機は、2年後の2021年でしょう。2019年中の下落では、15%を予想している米系の機関もあります。中国の不良債権の、大量発生の臨界点は、不動産価格の20%下落です。

【運動の要求事項は、民主化に変化した】
2か月前、運動の起点になったのは、「逃亡犯条例」の改正案への反対でした。この「条例」は取り下げられました。しかし、デモは止まらない。現在は、中国にとってタブーの「選挙制の民主化」など5つの要求をするものに変わっています。

この騒動から、アジアと中国の金融センターとしての香港の地位が揺らぎ、世界の金融関係者の撤収が起こり、外資資本の流出から、香港の不動産は20%から30%は下げるという見方もあります。

習近平主席が、天安門事件のように人民解放軍投入を決断するかどうか(現在、国境を隔てたシンセンに集結しているという)。仮に、中国軍が制圧に乗り出したあとの展開は、どうなるか。ソ連邦の支配下だった東欧諸国に広く起こった、1989年の「民主化運動」の規模を小さくしたものが、香港のデモでしょう。日本のメディアは習近平政権への遠慮から、香港のデモを詳細には報じません。




匿名希望
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1 コメント

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その日の為に (市井)
2019-10-02 22:46:55
中国発ドイツ銀行破綻で世界恐慌が起きる前に、食料自給率が最低の日本だ、家族が路頭に迷わないように食料を備蓄する用意をしているよ。

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