経済破局は来るのか?

経済破局がいつくるのかを、金貸し支配を読み解きながら、追及しています。

世界の上場企業の潜在不良債権2100兆円、世界経済の成長要因は見当たらない

2019年10月04日 16時14分27秒 | 日記
吉田繁治氏 ビジネス知識源408号:特別号;負債の臨界点を超えたように見える世界経済 リンク 
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■1.世界の上場企業の、問題ある負債が2100兆円

2008年のリーマン危機のあと、負債の大きさの問題を抱えるのは、中国だけではない。日経新聞が、「世界のゾンビ企業が倍増し、上場5300社になった」というコラムを書いています(8月11日)。営業キャッシュフローでは、借金の金利が払えない上場企業数です。これらの企業の、有利子負債の合計は、20兆ドル(2100兆円)、支払利息が7500億ドル(82兆円:平均金利は約4%)という。
世界的な低金利と金融緩和の10年で、負債は2008年に対して55%増えています。増えた負債に対して、営業キャッシュフロー(現金の利益)での利払いができなくなっている企業数です。
まだ不良債権とはされていないので、銀行からは、不足する利払いの「追い貸し」が行われているでしょう。銀行の帳簿上では利払いがあったようにして、その分を貸し付ける行為です。総負債の2000兆円は、潜在不良債権です。

地域別には、以下です。有価証券報告書等から集計されたものです。非上場の企業のP/L、B/S、キャッシュフロー計算書は、銀行の融資案件の内部資料でしか分らない。このため、不良債権の発現は、いつも遅れます。

▼有利子負債の利払いが営業利益を上回る企業数
 合計上場企業数は、2万6000社(金融業を除く)
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欧州 1439社(企業数構成比27.4%:ユーロのゼロ金利にかかわらずイタリア、スペイン、ギリシアに多い)
米国  923社(同32.1%:FRBは短期金利を2.00~2.25%下げた)
インド 617社(同26.3%:不良債権の多さが問題になっている)
中国  431社(同10.8%:実際にはもっと多い:推計30%以上)
台湾  327社(同19.1%)
日本  109社(同3.3%:ゼロ金利策のため世界比較で最も少ない)
リンク  (参照データ)

上場2万6000社の、支出は、投資とM&Aの投資キャッシュフロー、配当・自社株買いを含むと6兆ドル(630兆円)。それらの2万6000の企業が、事業で稼いだ営業キャッシュフローを、1兆ドル(105兆円)上回っているという(2018年)。
2018年から、(1)トランプ関税、(2)世界的なサプライチェーンの分断、(3)英国のEU離脱と、その波及を理由にして、2018年、19年、20年の世界のGDPは、低下に向かっています。
メディアと金融市場は、今も、トランプがしかけた対中貿易戦争の早期終結を想定しています。このため、GDPの低下予想はまだ低い。トランプの政策の目的は、2020年の再選に収斂します。対中強硬策が、国民からの支持を得るからです。このため、経済の論理からは計ることができない。

【2019年のGDP見通し】
IMFは、世界の2019年のGDP(約8000兆円)の増加を、3.2%としています(2019年4月発表)。この見通しも、IMFの、世界経済への役割を意識した「甘い」ものでしょう。IMFは、米国が支配しています。米国の投資家でも、2019年の米国経済の減速と低下を予想しているのは、34%(3人に1人)です(バンカメ・メリルリンチの調査)。IMF同様、まだ、楽観的です。

ところが中国やインドでは、自動車販売の急減など、世界の成長の減速を示す指標が出始めています。19年7月のインドでは、自動車販売29.9%減。中国は、19年1月から7月の7か月で、前年比13.5%減です。これらの実態データには、偽りはない。
2017年までは、年間15%くらい増えていました。トレンドに対しては、中国では3割減です。
代表的な消費財の自動車の販売台数が、前年比で13.5%も減っているのに、中国のGDPが6%台の成長(実質+6.2%:19年4月~6月:国家統計局発表)というのは、普通は「ありえないこと」です。中国での自動車の販売は、小売り需要の中の28%もあって、食品の15%、石油製品の13%、衣類の10%よりはるかに大きいからです。中国は、国家統計では普通の国ではない。実質GDPの増加は3%以下、悪くすると、1%以下でしょう。3か月単位ではマイナスもありえます。

【2019年、20年の成長要因はない】
負債で上がってきた不動産価格の世界的なピークアウトと重なって、2019年、2020年の、世界経済の成長を促す要因は、見当たりません。
世界のGDPの成長が、IMFの3%台という予想より低下すれば、上記の2万6000社の潜在不良債権(負債総額では2000兆円)は膨らみつづけます。銀行の追い貸しが増加するからです。
負債の劣化は、世界的です。日本の資産バブル崩壊(1990年代の10年)、リーマン危機(2008年から2011年)、南欧危機(2011年~12年)のようには国を特定できず、集計も難しい。マネー移動のグローバル化の進展により、危機は世界に分散しているからです。
どうとらえたらいいのか。1929年からの世界恐慌の推移に似ています。


匿名希望
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「ゴールドトラップ」 なぜ世界中で金の購入が加速しているのか?

2019年10月04日 16時11分37秒 | 日記
表題は、スプートニクの記事 リンク

米中の経済摩擦(報復関税の応酬)、ドイツ銀行破綻の噂 等、顕在・潜在のいずれも安心感が薄れているのが現在の経済情勢。結果として、安定的な金(ゴールド)に資金が向かっている、という話。
だが、世界的にドル依存から脱する流れが生まれているのは確か。全体として通貨の信用が下落しているという表れでもある。

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ロシアは金の保有量で初めて中国を抜き、上位5か国に入った。2019年7月1日時点で、ロシア連邦の金の保有量は2208.35トンに達した。他の国も積極的に金を購入している。しかし、ロシアにとって金への投資はまず何よりも通貨と制裁のリスクを中和する試みであるのに対して、他国の中央銀行は起こりうる経済危機に対する保険としてこれを購入している。

2019年2月のワールド・ゴールド・カウンシルのデータによると、世界最大の金保有国は、米国(8133トン以上)、ドイツ(3369トン以上)、イタリア(2451トン以上)、フランス(2436トン以上)、 中国(1864トン以上)となっている。

近年、トルコ、インド、カザフスタン、エクアドル、カタール、コロンビアも金の積極的な購入を始めている。

ワールド・ゴールド・カウンシルは今年春、金の購入ペースを分析した上で、中国やロシアなどの金を積極的に購入している国々が世界経済に「ゴールドトラップ」を作りだしていると懸念を表明した。明らかに、各国はこのような方法で世界経済危機から身を守り、米ドルへの依存を減らしようとしている。
しかし、結果的に、金保有量の増加は、金が主要な決済単位の地位を取り戻し、金価格が高騰することにつながる。通貨の下落は債務市場の崩壊を引き起こし、その結果、世界経済全体の崩壊を引き起こす。

専門家によると、中国とロシアの金保有量は世界の金保有量の約18%を占めているという。実際、ロシアは2019年第1四半期だけで金保有量を145.5トン増加させている。2018年同時期比で68%の増加である。

そしてこれは米国債への投資の減少と連動している。2019年6月、ロシアは米国債への投資を10億ドル削減した。2018年を通じてロシアは米国債への投資を大幅に減少させ、米国債保有国トップ33から脱落した。6月の米国債の保有者リストのトップは日本であり、次いで中国とイギリスが続く。

(後略)



HAYABUSA
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