映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

天使と悪魔

2009-05-22 | 映画 た行
15日、公開初日のレイトショーに行ってきました。もう一週間も経っているやないか~
630席の館内はほぼ満員。
ラングドンシリーズへの期待の大きさがうかがえます。

「テンプル騎士団」「イルミナティー」「フリーメイスン」「秘密結社」「陰謀」「謎解き」って
何~て好奇心をかきたてる言葉なんざんしょう。


**** *****************

      天使    と    悪魔  

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むかしむかし「見てから読むか、読んでから見るか?」なんてキャッチフレーズがあったけれど
私、読んでから見ました。

昨年友人に「面白いから是非読んで」と薦められ、上中下3巻に大作にもかかわらず、
面白くって一気に読んでしまいました。
これを映像化ってどうなるのかなぁ~と、読んでからだと結構思い入れがあったりして、
ちょっと心配しましたが、なかなかどうして、
結末は違うし、かなり重要な部分がはしょられているけれど、
映画もとても面白いエンターテインメントでした。

   

 < ストーリー >
爆発すれば核にも勝る驚異的な破壊力を持つ“反物質”がジュネーブのセルンから盗まれ、
新教皇を選出するコンクラーベに沸くヴァチカンでは有力候補の4人の枢機卿が誘拐される。
秘密結社イルミナティから、科学者を迫害した教会に復讐する為彼らを1時間おきに殺害し
反物質でヴァチカンを吹っ飛ばすと脅迫を受ける。陰謀を阻止するため、ラングドンが暗号を解読し
ローマ、バチカンを走り回る。果たして陰謀を阻止することができるのか?新教皇は選出されるのか?

   
本を読んだ後、ヴァチカンとローマに行って、出てくるスポット巡りをしたいなぁ~
なんて思っていたら、やっぱりきたね!HIS!素早い!
しっかりツアーが企画されてテレビでCM流してる~。
この映画見たら、絶対行きた~~~いって思うよねぇ~!
この地図片手にゆ~っくりミステリーツアーいいねぇ
映画はテンポが早過ぎて、ローマに詳しくないとついて行けんから・・・。


「ダ・ビンチコード」の原作は未読ですが、
キリストが結婚しその家系が今に続くというどう考えてもというストーリーであること、
私のキリスト教や宗教画の知識が乏しいこと、そしてハンクスの髪型が変~など、いま一つのりきれなかった気がします。

「天使と悪魔」は『宗教VS科学』という現実的な対立を
ヴァチカンのコンクラーベや、街そのものが美術館のようなローマの街並み、
ベルニーニの彫刻などと上手く絡めた原作を、これまたコンパクトに映画化したなぁと思います。
原作を読んでいても読んでいなくても、十分満足できるエンターテインメントですね。

ポーランド出身の前ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世(1920~2005)は、カトリック教会の犯した過ちに対し
精力的に謝罪を表明してきた方で、ガリレオ裁判が誤りであったことを認め、
350年たって謝罪を表明なさったという新聞記事を読みました。
20世紀の終わりになって「バチカン、ガリレオに謝罪」なんて、え~何を今さら?とも思いますが
「神による天地創造」「マリアの処女受胎」「キリストの奇跡」など
どう考えても科学的にありえないことを大前提に成り立っているキリスト教が、
クローン技術など神の領域に足を踏み入れている現代科学の進歩とどう折り合いをつけていくか、
宗教家にとっては悩みの尽きない時代です。

何を今さら?遅すぎるよ~ではありますが、
科学の進歩を受け入れようと変わる努力をしているバチカンも評価できるんじゃないかなと思います。
現教皇ベネディクト16世は、どこぞの政治家みたいに失言が多く、折角の前教皇の謝罪に
ケチをつけるようなこともあるようですが・・・

そんな所に着目したダン・ブラウンの原作はなかなかです。
最初に殺されるセルンの所長が実は枢機卿でもあり、宗教と最先端科学は共存しうる
といったことも盛り込まれていたと記憶しています。


1966年の「ビートルズはキリストより人気がある」というジョン・レノン発言に対して
「ジョンを赦します」という声明を出したという記事を昨年読みました。
めっちゃ上から目線やねぇ。
こちらは42年経過、ヴァチカンの決議時間もかなり短縮したということかなぁ?

映画のラストで枢機卿の台詞
穏やかな口調で「宗教には欠点もある。それは人に欠点があるからだ」は説得力のあるいい台詞でした。


ところで、この手の映画は「あくまでフィクション」を強調しておかんとね。
映画のチラシで「ガリレオはサタンのリーダーだった」って言い切っちゃぁまずいよね~。
せめて?マークを付けときましょうよ。
  
アンビグラムは最新デジタル技術でも難しいって、原作者の友人が作ったって書いてあるけど・・・どういうこと?
歴史的事実とフィクションを混ぜたストーリーってワクワク感が増すけれど、
あくまでフィクションってことを強調しておかないと信じちゃう人いるもんね。

ヒストリーチャンネルだか、ナショナルジオグラフィックの「天使と悪魔」検証番組で、
ダン・ブラウンはとんでもない奴だと怒っている宗教関係者いらっしゃいました。

サタンのリーダーじゃあ、ガリレオさんも草葉の陰で安眠を妨げられたとお怒りかもよ?



いつの間にかすっかりハリウッドの大物俳優になっちゃったトム・ハンクス。
私は1984年初主演作「スプラッシュ」や初アカデミーノミネートの「ビッグ」の頃が
良かったなぁ~



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10 コメント

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こんばんは (hash)
2009-05-25 00:34:20
アンビグラムや秘密結社と聞いただけで、興味津々となってしまいますね。
映画自体も原作の面白さを損なうことなく、テンポよくまとめてあり、楽しめました。
そして、ローマに行きたくなりました。
コメントありがとうございます! (hashさんへ(ryoko))
2009-05-26 01:03:28
やっぱり秘密結社なんて言葉は、惹かれますね~。
これだけで「掴みはオッケー
その上テンポ良く、ローマ・ヴァチカン観光もできて、楽しめました。
私も、「ローマ行きたい!」と叫んでます。
どこもかしこも、イタリアの街は街全体がミュージアム、ゆっくり見て歩きたいもんです。
こんにちは (iina)
2009-05-27 17:46:04
「見てから読むか、読んでから見るか?」
いずれにせよ、原作を読むと詳細が理解できますね。
でも、ほとんど読んだことがありません。
映画は、映画と思っているせいでしょうか。

さいきんは、映画公開にあわせてテレビでも前作を放映したり、世界遺産ヴァチカンを
紹介したりといろいろと宣伝しますね。
こんばんは♪ (SOAR)
2009-05-27 23:53:18
いつもTBのみで失礼していますところ、コメント頂きありがとうございました。
私も原作を読んでからの鑑賞でしたが、原作があまりに傑作のためか物足りなさが先に立ってしまいました。
でも、たしかにエンターテインメント性の高い作品に仕上がってましたよね。

トム・ハンクスの過去作品、ちょっとマイナーかもしれませんが「マネー・ピット」がかなり好きです。
こんにちは (まりっぺ)
2009-05-29 15:29:34
ラストの枢機卿のセリフは本当に良かったですよね。
Unknown (iinaさんへ(ryoko))
2009-05-30 00:33:44
コメントありがとうございます。
映画化されることも知らず、たまたま薦められて読みました。でも結構内容を忘れていたみたいで・・・それがかえって良かったみたいで、楽しめました。
あのボリューウムを2時間ほどに纏めるってことを考えれば、原作にないキャラを入れたり思い切って変えたり、よく纏めたなぁ~というのが実感です。
「世界遺産ヴァチカン」は見逃しましたが、「不思議発見」が役に立ちました。
Unknown (SOARさんへ(ryoko))
2009-05-30 00:50:53
こちらこそ、TBのみで失礼しておりました。
読んで直後だと不満があったかも知れませんが、1年以上前のことで、結構忘れちゃってました。
覚えている所で内容を補完し、忘れたことで大して不満には思わず程よい塩梅でエンタメとして楽しめました。
若い頃の作品は全部見ています。勿論「マネー・ピット」も好きな作品です。穴の開いた床にはまって身動きが取れなかったり、足場が壊れていくシーンでハラハラさせるシーンなど、爆笑でした。
指揮者で恋人の元夫を演じたアレクサンダー・ゴドノフも好きでしたが、若くで亡くなられたのは残念です。
Unknown (まりっぺさんへ(ryoko))
2009-05-30 01:03:33
コメントありがとうございます。
あの台詞、良かったですね~。
枢機卿役の俳優さんは「ザ・バンク」や「イースタン・プロミス」で悪役だったので、途中まで今回も悪?なんて勘ぐってしまいました。
こんな台詞で閉めてくれるなんてね~。失礼しちゃいました。
こんばんは (Hiro)
2010-06-17 00:27:06
コメントありがとうございました。
自宅にいながらバチカン観光2時間の旅を
気忙しいながらも満喫させて頂きました(笑)

トラックバックの方法についても
記事で取り上げましたので
一度ご覧頂ければ幸いです。
Unknown (Hiroさんへ(ryoko))
2010-06-22 21:13:22
こちらこそ、トラコメありがとうございます。
トラックバックの方法を取り上げていただき、早速試してみました。
できてると思います。
ありがとうございました

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