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自動車の運転におけるアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違い事故防止に関わる実験的研究(1)結論

2012年10月12日 12時45分23秒 | 日記
230-20125801 自動車の運転におけるアクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違い事故防止に関わる実験的研究(1)*
大野一郎¹⁾ 松永勝也¹⁾ 合志和晃¹⁾ 林政喜¹⁾ 隅田康明²⁾ 西島衛冶³⁾ 
鳴瀬益幸⁴⁾ 本多好男⁵⁾ ポール ターナー⁶⁾
*2012年10月5日自動車技術会秋季学術講演会において発表.

1)九州産業大学(813-8503 福岡市東区松香台2-3-1)2)九州大学大学院 3)九州看護福祉大学 4)ナルセ機材 5)株式会社プロスパー 6)University of Phoenix(Master of Business Administrator)

上記論文の実験部分を割愛し、結論のみ下記に掲載した。



4. 結論
 シミュレータ実験においては,Nペダルと従来型ペダルでほぼ同様に誤操作を発生したが,誤操作リカバリ操作率ではNペダルが従来型ペダルよりも良い結果を示したことから,Nペダルは誤操作後にリカバリ操作し易い構造であると考えられる.また,突然の外乱に遭遇してアクセルの誤操作を行った際,従来型ペダルでの誤操作2名中リカバリ率はゼロであったが,Nペダルでは5名中4名でリカバリ操作ができたことは,Nペダルが誤操作後にリカバリ操作しやすい構造を持っていることをさらに補強するものである.
また,Nペダルにおいては,走行中は常に右足をブレーキの上に載せているため構造上,アクセルペダルからブレーキに踏み替える時間が不要であり,その分空走時間(空走距離)を短くできる.従来型ペダルではアクセルペダルからブレーキペダルへ踏み替えを行う時間が生じるため,この分,空走距離が長くなる.
踏下すれば必ずブレーキとしてしか作用せず,アクセルの操作が踏下しない方式であるNペダルは,運転者がアクセルをブレーキペダルと混同して操作することはあり得ないと考えられる.このことから運転者がアクセルペダルとプレーキペダルを混同した結果発生した暴走事故の防止には有用である可能性がある.

参 考 文 献
(1)(財)交通事故総合分析センター ITARDA:平成22年度交通事故例調査・分析報告書(2011)
(2)一般社団法人日本自動車販売協会連合会資料(2011)
(3)松永勝也他:ペダルの踏み間違い発生メカニズム解明のための一実験報告,自動車技術会2011春季学術講演会前刷集No.49-11 11-14(2011)