俳句日記/高橋正子

高橋正子のブログ
俳句雑誌「花冠」代表

サマードリーム/4月28日(月)

2008-04-29 02:24:31 | Weblog
俳句
春宵の駅より人のみな別れ
若葉蔭白壁古き家数軒
木蓮にかがやく甍と空とあり

晴れ
○5月5日の全国こども俳句協会設立総会の祝賀会の場所をいろいろと検討。
升本の弁当も考えたが、ラ・クローチェにする案。

○初給料で、フッチェンロイターの小さな黄色い薔薇の絵のサマードリームのマグカップをプレゼントされる。信之先生のは、オリーブ柄。

○たけのこ寿司と三つ葉のお吸い物の夕食。質素ながら、季節のものはうれしい。
夕べ漬けた糠漬けが食べごろ。お寿司にあわせて食べたが、結構いけます。グレープフルーツが随分おいしくなってきた。苦味が少なくて、爽やかな味。
去年も今頃、グレープフルーツがおいしい、と書いたような気がする。

筍蕗蕨/4月27日(日)

2008-04-28 09:06:53 | Weblog
俳句
萱葺の屋根をしずめて藤の花
欅若葉老婆よろりと立っており

晴れ
○デイリー句会の選。入賞発表。

○NPOの税金の減免申請の書類がある。いつまでも続く事後事務。郵便局に出かけたついでに自転車で散歩。
飯田家の藤がきれいに咲いている。綱島台や綱島西には、もっこう薔薇が多い。とにかく多い。大きな欅の若葉が見事。地元の家には、木蓮や躑躅が咲いて、よい家並。

○筍、蕗、蕨がそろう。瀬戸内シーフードのミックスが手に入ったので、シーフードスパゲッティ。トマトバジルソースがよく合う。瀬戸内はさしずめ日本の地中海。本物のシーフードと評判でした。筍、蕨を少々入れる。

○洗濯機を3回回すという忙しさ。洗濯指南を新聞紙上でしていたが、洗濯機任せにしないで、必要ならば手洗いを。クリーニング屋さんには、背広、スーツ、コート類を出せば済むらしいと、家庭洗濯の勧め。糊で固めたワイシャツ、カッコよさそうで、悪い。バブル期の経済の象徴のよう。ソフトに糊付けし、丁寧にアイロンをかけたほうが、上質感があって、暮らしのよさが偲べます。

道掃除/4月26日(土)

2008-04-26 11:25:19 | Weblog
俳句

曇り
○信之先生は、高田馬場リーガロイヤルホテルで、松山から上京の伸生さん、志蝶さんに会う。志蝶さんの息子さん(わが家に勉強に来ていた。S企業に勤務)も会いに来てくれる。私は仕事のため出向かず。

○今日はごみを出す日。家の前の道のごみと雑草が気になるので掃除する。かわいい雑草は残しておく。大きなごみ袋いっぱいになった。朝小一時間。ごみは、煙草のすてがらと飲み物のパック。歩き煙草はおやめなさい。飲み物を飲んだら、空は、持ち帰りなさい。

○マンションの名前も、レストランの名前も、英語ではないものに出会うことが多い。フランス語とイタリア語が多いのだろう。意味がわからないと気がすまない性分なので、インターネットの翻訳辞書で調べている。先日のla croce はthe cross と言う意味とのこと。al borgo は to the suburb。

○スーパーで、手をさっと真横に振って、スポンジケーキが欲しいという外国人に出会った。ケーキのスポンジ台がいるのだなとすぐにわかったので、教えてあげると、にっこり。さらに3パーセントオフで、賞味期限が3週間先の品物を見せると、平気、平気と喜んだ。ところが、こちらの日本人は違う。値引きしたものは、安いから買うとは言わない。今日食べるからこれでいいんだと言い訳をして買う。どうして安いものを安いからと言って喜んで買わないのだろう。安いものを買うのに、人目をはばかることも、遠慮もいりません。もっと合理的で良いと思うが。お金は上手に使いましょう。この屈折した心理はよくない。笑ってしまう。

ジャスミン/4月25日(金)

2008-04-26 11:07:50 | Weblog
俳句
柿若葉駅まで続く曇り空
わらび茹で青きみどりを炊き惜しむ
蔕までも茄子の紫紺に漬けあがり

晴れ
○6月号校了。

○ジャスミンともっこう薔薇を垣根に絡ませた家があって、幸せな暮らしが感じられる。マダガスカルジャスミンと言うのだろう。この花ももうすぐ咲くだろうが、まだ毛糸のセーターが仕舞えない。ここは北の国なのだろうと、冷え冷えとした朝にそう思う。

○愛代さんからいただいた筍を炊いた。おいしいこと。わが家の木の芽を飾って。

○筍のシーズン到来。掘りたての筍を友人からもった。コイン販売所があって、偶然農家の人と出会って、朝の筍を掘ってもらったそうだ。八百屋へ糠を買いに行ったが、金(かね)はいらないからあげるという。精米機の傍に糠が置いてあった。筍シーズンは嬉しい。おまけに鯛も安くなっている。

里山散策/4月24日(木)

2008-04-25 01:20:52 | Weblog
俳句
青嵐の中の色濃き高野槙
谷戸の水滲み菖蒲を育てける
 境田貝塚跡
森奥のたんぽぽ大方は絮に
青葉若葉あふふる山の鳥の声
森の池さみしからむは春の鴨
都市空間メタセコイヤの若葉が埋め
楠若葉まぶしきほどに雨が降り
登りゆくほどに若葉の色に染み
雨傘を差す人差さぬ人楠若葉
キャンドルの若葉の窓に映りたる
青嵐石に座りて飲むコーヒー

曇り、ときに小雨。
○水煙編集会議と6月号校正。

○編集会議後、グリーンラインでセンター南駅まで行く。駅から徒歩で都築里山に行き散策。風が強い。檪、桜の若葉、野いちご、たんぽぽの絮など。高野槙がめずらしく植えられたあった。人口の池もある。芹の花が咲いていた。霧島躑躅の紅白が満開。

○散策後、レストハウスの休憩所で、持参したおにぎりの弁当。愛代さんのお母さんのたくあんをいただいたので、お弁当に入れて早速いただく。昔ながらのたくあんの味。おにぎりの海苔は千葉の順子さんにいただいたのがあったので、それを焼いて使ったが、いい香り。あとは、かまぼこと卵焼き。

○茅ヶ崎のバスのロータリーあたりで、喫茶店を探していて、イタリア料理の al Borgo(英語で言えば、to the suburb) を見つけたがあいにくランチタイムは終了で、またの機会とする。もとに引き返して、ロータリーの傍の銀座Candle Light Club で休憩、句会。パン、ワイン、オードブル、コーヒー。

たけのこ/4月22日(火)

2008-04-23 00:17:46 | Weblog
俳句
八百屋まず茹で筍を店頭に

晴れ
○今日の朝日文化欄。「新たな知識人像探る」の終わりに「かつての知識人は、恵まれた出自の後ろめたさが社会に対する使命感につながった。」とあった。今の知識人は、恵まれない、あるいは平凡な出自のために名利のための知識人となっているのではないか、と思えるふしがある。それが今の知識人の面白くなさだろうと思う。

○かつては、新聞取材があっとき、「今回は自分が取材を受けたから、次は、○○さんを取材してあげてください」、と言ったものだ。それがどうだろう、「今回は自分が取材を受けた。この調子で次回も自分に取材をよろしく」となった。なんだか、出自のせいかどうか、知らないが、卑しい品性になった気がする。

もっこう薔薇/4月21日(月)

2008-04-23 00:00:44 | Weblog
俳句
三軒の家にいずれももっこう薔薇
暮れてより足下に匂うフリージア

○編集会議を24日(木)に予定。
6月号校正。発送準備、6月期会費請求用紙の作成(余裕をもって1ヶ月前に連絡)。

○中予地方局から書類が届く。

○「自己責任」は、小泉首相が好きな言葉だ。後期高齢者健康保険についての話題が尽きない毎日だが、これも自己責任。だれかが、失敗したり、ひどい目にあったりすると、自分のことではないから、個人的には、その人の責任であろうと思うと
なんだか納得する。身銭を切って他人を助けるのはご免こうむりたい。この心理を上手く利用したのが小泉首相と言わねばならないだろう。しかし、国家や上に立つものが自己責任と言い出したら、国家の値打ちも、上にたつものの値打ちもない。大衆はこの自己責任のからくりに上手くだまされているとしか思えない。自己責任に喝采を送るのをやめなければ。

木の芽田楽/4月20日(日)

2008-04-21 11:19:04 | Weblog
俳句
摘み集め空気のごとき木の芽なり

くもり
○デイリー句会の選とコメント。コメントの依頼五人。

○久しぶりに日吉に自転車で出かける。赤門坂を行き来する人の数が減ったように思う。二丁目あたりの人たちは、本町駅から電車にのっているようだ。人の流れがすっかり変った。

○無印に寄って、白い半透明の整理箱を一つ買って帰る。

○鉢植えの木の芽が増えたので、木の芽田楽を作る。老夫婦二人の食事なので、すり鉢で摺るとすり鉢についてしまうほどだが、それでも良い香りを楽しむ。

○シェリーの「西風の賦」を見ると、「冬来たりなば、春遠からじ」がある。
パーシー・ビッシイー・シェリーという名。春の地中海、夏の地中海が鮮やかに読まれている。西風は秋風。いまは、その時季ではないが、ミルトンは落葉を見て、地獄の群集だと想像した。われわれには、思いつかないことだろう。

イギリスの大詩人もいいが、群小詩人に、日本人にも通じる心情があるのがいい。

小石川植物園/4月19日(土)

2008-04-20 00:33:30 | Weblog
俳句
 播磨坂2句
どこまでも新緑の坂駆け下る
葉桜を下りつつ行き時計あり
 植物園
草青むところどころに落花溜め
やわらかに足裏に踏んで桜蘂
池水におたまじゃくしの流れける
風冷えて残花飛ぶことしきりなる
若葉してメタセコイヤの鉾林立
吹かれ来て池水の端に寄る落花
大いなる若葉の冷えし植物園
たんぽぽの草の平らに散らばりぬ

曇り。
○小石川植物園吟行句会。
経路は、グリーンラインで日吉本町から日吉まで、日吉から武蔵小杉まで東横線、武蔵小杉から目黒線、目黒からは南北線に変るが直通なのでそのまま乗って後楽園まで。後楽園から丸の内線で、次の駅の茗荷谷まで。約1時間。420円。

参加者は、信之先生、圭泉さんご夫妻、秀之さん、淳子さん、みのるさん、荘二さん、宏さん、弦さん、愛代さん、加代子さん、正子。(12名)
句会・昼食は、茗荷谷駅前のラ・クローチェのイタリア料理。あとジョナサンで喫茶。

○小石川植物園は、ゆるい坂になっていて、森の雰囲気がある。こういうところで働ければいいと思った。ドイツでは、森林保護員というか、そういう職業があって、地位も高いと聞く。さすが森の国ドイツではある。
ハンカチの木も見た。苞ができていたが、開花は4、5日あとになるそうだ。なにげなく若葉していて、見逃してしまいそう。一才藤の紫と白が咲き始めていた。日本庭園には、みずすまし、おたまじゃくしがいる。里桜が花を散らす。ひえびえとした若葉の植物園だった。

○吟行句、1人一句を選んで、オフ句会報に掲載。

○帰宅すると、水煙6月号の校正がファックスで届いていた。夕食後、校正。

花もあらしも/4月18日(金)

2008-04-18 23:03:17 | Weblog
俳句
鉢植えの木の芽したたか雨に濡れ
摘み取って雨滴の残る木の芽なる

○風雨強し。今朝路上に壊れた傘が、5.6本転がっていた。吹き飛ばされたか、壊れたので捨てたか。どれも骨が折れて、無残。桜蘂はすっかり落ちてしまった。本格的な若葉の季節になる。

○昨日片付ける予定の、法務局の書類は、片付かなかった。というより、法務局に電話で尋ねると、送られてきたものの他に、もう一種類の書類がいるとのこと。至急郵送をお願いした。

○日経新聞をスタンドで買ってきていたのを、読む。文化面は、朝日に比べると、すっきりとして、骨がある。このすっきり感がよい。一日の文化情報としては、これくらいでよい。

○あるノーベル賞作家も、あるウィーンフィルの指揮者も、力のない者からみれば、世界の辺境に住んでおられるのか、という気がする。ならば、力のないものは、肩肘はらないで、肩の力を抜いて、なんでもやればよろしいのでは。

○航空自衛隊のイラクへの空輸は、憲法9条に反している。違憲の判決。9条はあってなきがごとく扱われていたが、食い止めが少しはできるだろうか。マスコミは現実を報道するので、ことがつぎつぎにが進めば、どんどん進む方向へ連れて行く宿命となるようだ。

○久しぶりに俳句葉書を書く。手持ちの葉書に書いたが18枚。いわゆる写生でない俳句を多く書く。明日の句会のお土産に。

スイートピー眠くなるほど束にする
竹落葉わが胸中を降るごとし
葉桜に夜も残れる空の紺
野ばら咲く愛のはじめのそのように

おぼろ夜/4月16日(水)

2008-04-17 03:51:49 | Weblog
俳句
柿若葉あしたの空のとのぐもり
おぼろ夜の町騒のみが浮き上がる

晴れ。
○随分暖かくなった。開通したグリーンラインも 日吉駅のホームでは、ラッシュ時には、混雑しているらしい。目黒線が乗り入れられると、さらに混雑しそう。

柿若葉/4月15日(火)

2008-04-15 22:26:43 | Weblog
俳句
明け初めし空の丸さに柿若葉
うぐいすの声が聞こえて寒き朝
はや明けて柿の若葉が目にしみる

晴れ。気温20度。
○5月5日に、全国子ども俳句協会が発足する。深川の芭蕉記念館にて。晃さん、多津子さん上京される予定。

コスモスの種/4月14日(月)

2008-04-15 01:07:00 | Weblog
俳句俳句
牡丹の蕾に雨のくる気配
瀟洒なる窓をかくして花ミモザ
手を振って青める草を出勤す
大木の伐られ積まれて樫の花
粗衣ゆるり着てゆっくりと春の宵

小雨のち晴れ
○新聞配達所からコスモスの種の袋をもらった。種を蒔くといっても、それ用にプランターを用意しなくてはいけないし、そのまま引き出しに入れると、播かないで終ってしまう。それももったいない。思いついて、近所の雑草が生えている空き地にぱらぱらと放り投げて種を播いた。これなら、風で種が飛んできたか、土について運ばれたかと思われるだろう。ある日ひょっこり、コスモスが、なんてことになるかも。

○避雷針を発明したり、そのほか偉大な仕事をしたベンジャミン・フランクリンは、ルピナスの花が大好きだったそうだ。散歩に出るときは、ポケットにルピナスの種をしのばせて、播いて歩いたということだ。アメリカやヨーロッパの絵本によく画かれている「のぼり藤」とも呼ばれる花。タフな感じの花なので、日本人はあまり好きではないかもしれない。

○家に飾る花は、なるべく野にある花にしている。愛媛にいるときからそうだ。庭にあるときは、庭の花を。無いときは、野に摘みに出る。こちらに来てからもずっとそうしている。探せば、あるもの。今飾っているのは、蔦若葉。棚の柱に掛けていると、丈夫なのだろう、どんどん成長して、緑の色を楽しませてくれる。

○娘の小学校PTAの美術クラブにお付き合いでほんの少し入っていたことがある。だから、十五年くらい前。焼き物をしたが、先生が大学も美術の先生だったので、素人ながら、いいものができて大事にしている。絵も画いた。薔薇と竜胆を画材に買ってきたことがある。それを机に出すや、「ノー、ノー、ノー」と慌てた感じで、先生の制止が入った。「その薔薇ではダメ。わが家へ来なさい。薔薇が咲いているから。」俳句では、何でも詠んでしまう私だが、画材となれば、吟味が必要のようだ。句材でも吟味が必要であろう。ついに日を変えてみんなでお宅に伺い、男の先生ながら、手作りのおすしと、針生姜ののった肉じゃがをごちそうになった。本来の姿でないと、絵にならない。今夜はこんなことを思い出した。