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しまいびと

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意思決定支援という考え方

2019-08-09 | エンディングプラン
介護や福祉の世界では、
利用者と関わる際に、
『自己決定を尊重する』ことが、
基本中の基本になります。

当たり前のことなのですが、
自分で意思表示できない方や、
判断能力が著しく低下している方の場合、
この自己決定はどうすべきなのでしょう?

この場合については、
平成29年3月に厚生労働省から発出されている
『障害福祉サービスの利用等にあたっての
意思決定支援ガイドラインについて』の中に、
「本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は、
本人をよく知る関係者が集まって、
本人の日常生活の場面や事業者のサービス提供場面における
表情や感情、行動に関する記録などの情報に加え、
これまでの生活史、人間関係等様々な情報を把握し、
根拠を明確にしながら障害者の意思及び選好を推定する。
本人のこれまでの生活史を家族関係も含めて理解することは、
職員が本人の意思を推定するための手がかりとなる。」
と書かれています。

これを読むと、
我々が介護サービス利用の際に必ず開催する
「サービス担当者会議」も
意思決定支援のための話し合いの場とも
捉えることができますね。

そして、その意思の推定の際に、
「本人に不利益になるような決定はしない」
ことがほとんどだと思います。

ところが、
大阪意思決定支援研究会が、
平成30年3月に発表した
『発表意思決定支援を踏まえた成年後見人等の
事務に関するガイドライン』の中には、
「最善の利益は
代行決定を行う場面において検討される概念であり、
客観的最善の利益と主観的最善の利益に分類される。
客観的最善の利益とは、
支援者の価値観に基づき本人にとって客観的、合理的に
良いと考えられるものをいうのに対し、
主観的最善の利益とは、
本人の希望や価値観などを最大限に考慮し、
本人の価値観において最善と考えられるものを指す。
いずれも本人以外の者により判断されるが、
本ガイドラインでは主観的最善の利益を採用し、
意思決定支援におけるチームミーティング参加者により
判断されるものと定めている。
なお、意思決定支援の場面においては、
あくまで本人が表明した意思を中心に支援が行われる。
ここでは主観的最善の利益も客観的最善の利益も
検討されることはない。」
とあります。

要するに、極論ではありますが、
本人の意思であれば、
本人の不利益になることでも尊重する、
という考え方です。

例えば、
〇タバコはドクターストップの方が、
 タバコを吸う
〇自宅での一人暮らしはかなり危険な方が、
 施設には行かず自宅で住み続ける
〇屋外での歩行は極めて転倒の危険性が高い方が、
 一人で外出される        などなど。

もちろん、
その行動に対するリスクを丁寧に説明することが
大前提にはなると思いますが。

さて、この考え方・・・
基本的に私は大賛成です。
自分が支援を受ける立場であっても、
そうして欲しいと望みます。

ただ、
今の日本の社会にこの考え方は、
受け入れられるのでしょうか?

先日のブログ記事「尊厳ある介護とは」の中で、
裁判になったデイサービスの話を紹介させて頂きました。
この裁判結果と相反することにはならないでしょうか?
また、「セルフネグレクト」の方への対応とも、
矛盾すると言えるかもしれません。

とはいえ、いかなるときでも
本人の意思は最大限尊重されるべきであり、
我々のような支援者は、
「主観的最善の利益」を常に意識しておかなければ、
画一的で無難な意思決定の支援につながってしまう
かもしれません。

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