徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

今朝の風景 ある老夫婦

2013-08-21 12:59:51 | その他
 今朝、中坂を車で通りかかった。中坂というのは坪井方面から京町台に登る狭い急坂だが、ここを歩いて下って行く老夫婦と思しき二人連れが眼に入った。妻は腰が大きく曲がり、杖をつきながらの足取りは覚束ない。夫はこの妻の片腕を両手で掴みながら付き添っている。朝と言ってももう10時近く、このところ連日の猛暑が容赦なく二人に降り注いでいる、にもかかわらず、二人は日傘をさすこともままならない。咄嗟に「これは見過ごせる状態ではない」と思い、車を停めた。「どちらまでいらっしゃいますか?」と声をかけた。すると意外にも腰の曲がった妻の方から「ありがとう!すぐそこのお寺までですから…」と品の良い物腰で返事が返ってきた。夫は僕の顔を見ながらにこやかに頷いている。中坂の登り口にある専念寺へ墓参りにでも行くところらしい。「お気をつけて」とだけ言って僕は発車した。バックミラーの中の二人の姿を目で追いながら僕は「熱中症にならないだろうか…」とか「子供たちは遠く離れて暮らしているんだろうか…」とか「他人事ではないが、老々介護は大変だな…」とか、いろんなことが頭の中を駆け巡った。


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