徒然なか話

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細川ガラシャイメージの変遷

2018-06-25 14:19:23 | 歴史
 先週土曜日、熊本県立美術館で行われたセミナー「ガラシャイメージの形成と展開」を聴きに行った。これは、8月4日から同美術館で開催される「特別展 細川ガラシャ」の前説とでもいうべきイベント。講師は同美術館学芸員の山田貴司さん。山田さんはNHKBSプレミアムの番組「英雄の選択」などへの出演をご覧になった方も多いだろう。
 講演は、同美術館永青文庫展示室開設10周年記念行事として、なぜ「細川ガラシャ」の特別展をやるのかという趣旨の説明から入った。ガラシャ自身は熊本とは直接的な関係はないけれど、細川家の歴史を語るうえで欠くべからざる人物であり、彼女に関する史料の多くが細川家に残っているということ。しかし、熊本に残るガラシャゆかりの品々や関連文化財等は熊本でもほとんど知られていないこと等々の説明があった。
 その後、文献や関係史料に記されるガラシャの生涯の話。時代背景やそれに伴う人々の意識の変化とともに、「節女」「烈女」というガラシャのイメージが、明治以降、キリシタンのイメージが強くなるなど変遷してきたこと。特に多くの人が関心を持つ、ガラシャ最期の場面に関する諸説などについて話を進められ、とても興味深かった。

 7年ほど前、同美術館で「ガラシャと細川家の女性たち」という展覧会が行われた。僕も含め観客のほとんどがお目当てはガラシャ夫人だったにもかかわらず、期待したほどガラシャ夫人をイメージできるような展示もなかったのでガッカリした憶えがある。今回こそはきっと満足させてくれるだろう。


2016年7月14日放送の「英雄の選択 加藤清正・熊本築城」に出演の山田貴司さん(右から二人目)


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