
「私は、取り戻します」(1)謙虚で正直で国民の思いに近い政治(2)透明・公平・公正な政治・行政(3)課題に正面から挑み決断する政治-を列挙し、「迅速に党風刷新」「官邸の信頼回復」などの言葉も並べた。これは9月の自民党総裁選への立候補を正式に表明した石破茂が記者会見で配ったビラだ。石破の特設サイトのプロフィルには、「正直、公正、石破茂」を強調しているが、1986年衆院選に「全国最年少議員」で初当選し、11期連続当選、農水相、防衛相、自民党幹事長、政調会長といった要職歴を得意気に明記して、自民党一筋の如く振舞っている。しかし自民党が野党だった93年、党の方針に反して「政治改革関連法」に賛成したのを機に離党し、小沢一郎(自由党代表)の手先となり新進党結党に参加した過去には触れていない。総裁選で不利になると判断したからに他ならない。この『隠蔽』に対して、ネット上では「不正直」「隠蔽体質」「インチキ」「印象が悪い」「消極的な自己防衛」と散散批判されている。石破は一般国民が忘れたり、知らない世代が多いと踏んでの事だろう。小沢、船田元などと組み、改革の会、自由改革連合、新生党、新進党、無所属と渡り歩き、自民党が政権復帰するや自民党に復党する狡さ。こんな『裏切り男』が自民党内で支持されないのは当然だろうし一般社会でも信用されまい。石破は首相の政権復帰当初に幹事長を務めたが、26年は安全保障法制担当相就任を固辞し、27年に石破派を創設した。28年には閣内残留も拒み、政権や党運営に積極的に関与せず、安倍政権との対決姿勢を強め「反安倍」勢力を取り込もうと、安倍批判をしても疾うに地金が出ており党内では相手にされていない。総裁選を見据えて頻繁に地方遊説を行い地方票の取り込みに精を出したが今回は地方票でも不利だとされる。「憲法改正は急ぐことはない、自衛隊を明記する必要はない」などと左翼野党立憲の枝野かと錯覚を起こさせるような言い分。尤も石破は「北朝鮮の核やミサイルは脅威ですが、いたずらに不安を煽るべきではありません」北朝鮮拉致議連の会長だった時も何もしていない。今度は「拉致問題の全面解決がなければ、何も進展しないというものからは脱却しなければならない」「東京と平壌に連絡員事務所をつくって、お互いに『本当にあなた方が言っていることは真実ですか』と日本政府が確認しないことに、どうして拉致問題の解決があるのか」と述べている。これに対して拉致被害者救う会の副会長で、福井県立大学教授の島田洋一氏は、「これは北朝鮮側に『死亡という調査結果を出してもいいですよ』と言っているのと同じだ。石破氏は拉致問題に無関心どころか妨害している」と憤慨している。安倍首相陣営は、「責任、実行。平成のその先の時代へ」と題した党員向けの政策ビラを作り、配布を始めた。「安倍晋三 5つの決意」として、政策の柱に(1)経済成長(2)社会保障改革(3)地方創生・国土強靭化(4)地球儀俯瞰外交(5)憲法改正-を掲げた。総裁選で圧勝し「石破を完膚なきまでにたたき、『ポスト安倍』の芽を断ちたい」とまで語る。石破の戦略が吉と出るか凶と出るかは間もなく明らかになるが、期待の地方票も望めず、惨敗の可能性が高い、これで石破は致命傷を負うのではないか。国民党の代表選は台風に襲われ、自民党総裁選は地震に見舞われた、災害多発国日本を象徴しているのだろうか。孔子曰く『巧言令色鮮し仁』=詐欺師は口が上手い。










