熊野の森再生を目指し、植樹活動をしている「熊野の森ネットワーク・いちいがしの会」(竹中清会長)は、動物からスギやヒノキの苗木を守る保護管が、カシ類にも効果があることを確認した。カシ類は、スギやヒノキの針葉樹と違う広葉樹だが保護管で囲っても苗木の成長は順調で、同会は「見回りの必要もなく、普段の管理も楽になる。森再生活動に弾みがついた」と喜んでいる。
獣害対策として開発された保護管は高さ約1・5メートルの六角柱で、太さ約15センチのプラスチック製。苗を植えるときに囲んで立てる。
同会は和歌山県上富田町岩田の民間が所有する山を借り受け、2000年から毎年、アラカシ、イチイガシ、ツクバネガシ、ウバメガシなどの常緑広葉樹を中心に苗木200~300本を植えている。
当初、シカやウサギの食害が多く、二重のネットで植栽部分全体を覆ったり、ネットを針金製にしたりしても、破られたり、地面を掘って侵入されたりし、ほとんどが枯れてしまったという。
困り果てた同会は05年、メーカーに相談し、見本として保護管の提供を受けた。試験的に苗木25本に付けたところ、1年後には苗木自体の不良で枯れた3本以外は、順調に成長しているのを確認した。
その後、保護管を購入して設置。いまのところ、保護管を付けた苗木のほとんどが順調に成長しており、大きいもので高さ2・5メートルほどになった。一方で保護管を付けなかった苗木はほぼ全滅したという。
保護管はそのまま設置しておけば成長した幹に圧迫されて、自然にはずれる仕組み。しかし、植樹しているカシ類などの広葉樹は、スギやヒノキなどの針葉樹と違い、枝が横に張るため、放っておくと成長を阻害する恐れがある。そのため、今年2月、2メートル以上に成長した苗木5、6本の保護管をはずした。現在は経過を見守っている。
竹中会長は「本来は対策などはしたくないが、獣害がひどい場所ではやむを得ない。対策としては、保護管がこれまでで一番有効。ただ費用面もあるので、新しい対策も探したい」と話している。
同会は1997年に発足。常緑広葉樹を植樹したり、荒れた人工林を手入れしたりして本来の熊野の森を取り戻そうと活動している。
(和歌山県)
紀伊民報
http://www.agara.co.jp/modules/dailynews/article.php?storyid=142632
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獣害対策として開発された保護管は高さ約1・5メートルの六角柱で、太さ約15センチのプラスチック製。苗を植えるときに囲んで立てる。
同会は和歌山県上富田町岩田の民間が所有する山を借り受け、2000年から毎年、アラカシ、イチイガシ、ツクバネガシ、ウバメガシなどの常緑広葉樹を中心に苗木200~300本を植えている。
当初、シカやウサギの食害が多く、二重のネットで植栽部分全体を覆ったり、ネットを針金製にしたりしても、破られたり、地面を掘って侵入されたりし、ほとんどが枯れてしまったという。
困り果てた同会は05年、メーカーに相談し、見本として保護管の提供を受けた。試験的に苗木25本に付けたところ、1年後には苗木自体の不良で枯れた3本以外は、順調に成長しているのを確認した。
その後、保護管を購入して設置。いまのところ、保護管を付けた苗木のほとんどが順調に成長しており、大きいもので高さ2・5メートルほどになった。一方で保護管を付けなかった苗木はほぼ全滅したという。
保護管はそのまま設置しておけば成長した幹に圧迫されて、自然にはずれる仕組み。しかし、植樹しているカシ類などの広葉樹は、スギやヒノキなどの針葉樹と違い、枝が横に張るため、放っておくと成長を阻害する恐れがある。そのため、今年2月、2メートル以上に成長した苗木5、6本の保護管をはずした。現在は経過を見守っている。
竹中会長は「本来は対策などはしたくないが、獣害がひどい場所ではやむを得ない。対策としては、保護管がこれまでで一番有効。ただ費用面もあるので、新しい対策も探したい」と話している。
同会は1997年に発足。常緑広葉樹を植樹したり、荒れた人工林を手入れしたりして本来の熊野の森を取り戻そうと活動している。
(和歌山県)
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