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【100817】エゾシカ、イノシシ…食べて駆除  加工に工夫、ジビエに習え

2010年09月09日 | 獣害-利用
ジビエとして利用する上の課題についての記事。
この記事から簡単に整理すると、次のようなことが課題となっています。

1.販路
2.食習慣の壁
3.価格
4.料理法
5.安定供給
6.鮮度・品質

つまり、新しい農産物を商品化する際と同じ課題です。
全国各地でこの「新産物」の商品化に取組んでいるという状況は特殊ですが、重要なポイントですよね。

ターゲットをどこにおくのかを明確に絞り込んで、商品化なり営業することが求められているのではないでしょうか。

皆が先行している「おおち山くじら生産者組合」になる必要は全くないと思いますが、いかがでしょう?


~ 転載 ~

 野生動物による農作物や森林の食害が各地で増え続ける中、捕獲したイノシシやシカの肉を食材として活用する動きが広がっている。野生動物を調理するフレンチのジビエ料理にならい「おいしく食べよう」という“一石二鳥”の対策だが、課題も多いという。

 北海道では明治初期に絶滅しかけたエゾシカが、オオカミなど天敵の絶滅や保護政策などで増加。昭和末期から平成にかけ、被害が急増した。道庁によると、平成21年度の推定生息数は過去最多の約64万頭で、放置すれば年間2割増えるという。

 道は環境相が指定する狩猟期間を延長するなどして捕獲頭数の増加を目指している。しかし、道の担当者は「増える分さえ獲りきれない状態…」とイタチごっこの状態に頭を抱える。

 そうした中、注目されるのが食材としての利用だ。野生動物の料理は、高級フレンチレストランなどで「ジビエ」と呼ばれ、女性客らの人気を呼んでいる。

 エゾシカの食肉利用は16年の5千頭から20年には1万2千頭に拡大。それでも約8万5千頭にのぼる捕獲数の約14%にすぎない。

 道担当者によると、現在は飲食店の利用しかなく、スーパーなどで精肉は手に入らない一般向けにも販路の拡大が課題だという。担当者は「エゾシカを家庭で食べる習慣がないうえ、価格は和牛並み。料理法も難しい。焼くだけのたれ付きパックにするなど工夫が必要だろう」と話す。

 一方、駆除と食肉利用が両立しているケースもある。16年からイノシシを食肉に加工、販売している島根県美郷町の団体「おおち山くじら生産者組合」だ。

 各地で販路確保に苦心する中、16年にフランス料理に使う国産食材の見本市にイノシシ肉を出展したところ、東京・日比谷の帝国ホテルの総料理長の目にとまり、取引を開始。口コミなどで取引先は都市や県内の約30件に広がった。ここ数年は黒字も出せるようになったという。


 また、野生動物の肉は死んでから時間が経つと臭みが出るのも課題だったが、同組合では、わなで捕らえたイノシシを生きたまま食肉処理場へ運搬。鮮度を保つようにしている

 野生ゆえの安定供給への懸念も、「農家は被害を受けているため駆除に積極的」(美郷町)という協力態勢でクリア。旬の冬場だけでなく、年間を通して肉を確保できるという。同町の担当者は「品質のそろった食肉を安定供給できれば、遠くの地域からでもニーズはある」と話す。

 農水省も20年度から捕獲した動物を活用する自治体を後押し。処理加工場整備に補助金を交付するなどしている。同省は「食べることで駆除も進むうえ、地域活性化にもつながる」と期待を寄せている。


産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100817/biz1008172348026-n1.htm


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