獣害を裏返せ!

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肉食獣による忌避剤、効果は?

2009年07月09日 | 獣害-対策:シカ・イノシシ
高速道サル害対策に、狼の尿が効果という記事がありました。
↓↓↓↓
http://response.jp/issue/2009/0706/article126897_1.html

・高速道路で狼の尿を使った動物忌避剤が、管内のサービスエリアでの猿、鹿の侵入対策に効果を発揮

・天敵であるオオカミの存在に警戒して近づかなくなる哺乳類の忌避行動を利用

・100%天然オオカミの尿の動物忌避剤で、アメリカ国内の保護施設で飼育されているオオカミが自然に排泄する尿を採取し利用

・臭いを発散させるだけなので、人や動物に影響を与えず、安全かつ有効的に野生動物の害を防ぐことができる

・2009年3月~2009年7月現在まで、約2kmののり面に沿ったフェンスに、4 - 6m間隔で専用容器に入れた忌避剤を設置

・頻繁に見受けられた猿の侵入が確認されていない

・鹿もみかけなくなった。

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こうした忌避剤は、オオカミだけではなくライオンもありました。

【071027】オオカミの尿効果上々 仙台の農家、猿害対策実験
http://blog.goo.ne.jp/nougaku_hiro/e/8d0788a6d8a5d2f05cf2666079166e25

【070902】“獅子フン迅” シカよけ特効薬にライオンの糞成分
http://blog.goo.ne.jp/nougaku_hiro/e/8a397dc9a30d5a365ebde9b1c95adbf6

ただ、上記の記事にもありましたが、持続性、つまりサルやシカがどの程度で慣れてしまうかが肝のはずなのですが、商品のHPをみても詳細なデータが提供されていません。

研修では、直ぐに慣れるので意味がないというお話しをよく聞きます。
しかし、仮に持続性が低いとしても、使い方次第で、多少なりとも効果があげられそうな気もしますが、いかがでしょう?

例えば、次のような考え方は、万全ではありませんが、他の対策と組み合わせることで、一時的な効果を得られそうにも思います。

・獣害の初期段階で利用する(はぐれ猿や偵察猿が来ている状態)
 →学習能力を発揮する前に他へ移動させるよう仕向ける
・使用時期を限定する
 →収穫時期等のどうしても被害が出ては困る時期のみ使用し、匂いに慣れさせない
・スポット的な利用に限定する
 →柵と同じように全般に配置するのではなく、どうしても守りたいスポット1点に絞り込むことで、少なくとも行動抑制できないか



いずれにしても、新聞記事等による「短期的な効果」をみて、利用者が疑心暗鬼になりながら試用する必要がないよう、メーカー側もしっかりとデータ提供をした上で、それらを前提とした使い方を利用者に考えてもらう仕組みが必要なのではないでしょうか。
農薬しかり、肥料しかり、万能薬はありません。得手不得手があって当然です。

長い目でみれば、正しい情報を正確に流すことが、得策なのではと思ったりもします。


考えれば、他にもいろいろとあるかもしれませんが、要は一つの対策だけに頼る、あるいは防ごうとしてはいけないということなのでしょうね。



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