獣害を裏返せ!

獣害に関する状況と対策の最新ニュース。他地区での取組や状況を知り、「マイナス」を「プラス」に転じよう!

【100912】シカ食害対策、小学校区ぐるみで 篠山に検討委 

2010年10月08日 | 獣害-対策:シカ・イノシシ
獣害対策を知れば知るほど、広域での取り組みの重要性を思います。

しかるに、獣害対策に積極的に取り組めない地域ほど、コミュニティ機能の低下も顕著で、集落をまたがるような広域な取組みが難しい、そんな感じを持っています。

井上先生の言われる獣にとって「こわい地域」を、どう実現するか。
どのように集落を結びつけるか。

獣害だけを「取り除く」のではなく、むらにとって本当に必要なモノを「プラス」していく。

その取り組み過程の中に獣害対策を位置づけることができれば、きっと次につながるのではないでしょうか。


~ 転載 ~

 深刻化するシカの農作物被害を食い止めようと、篠山市最北部の西紀北小学校区で、住民が「草山鹿柵検討委員会」を発足させた。住民は現在、それぞれの田んぼに網などを張って対応しているが、「校区全域での対策が必要」と団結。校区の山沿い、総延長約30キロに金網を設置する大作戦も浮上した。専門家を招いた講演会も開き、シカを近づけない校区づくりを学んでいる。

 京都府境にある西紀北校区は、本郷、川阪、桑原、遠方の4集落からなり、約850人が住む。稲作や果実の栽培が盛んだが、近年、イノシシやサルに加えてシカの被害が急増。各自がのり網や電気柵、金網などを張ってしのいでいる。

 だが、網をくぐり抜けて作物を食べたりし、個別の対応では間に合わないという。6月、4集落の農会長や副自治会長ら12人でつくる委員会を立ち上げた。委員長の谷掛弥一さん(66)は「個別対応では、例えば病気で網を張れない家などは集中攻撃に遭う。集落の枠を超えた対策が急がれる」と危ぐする。

 話し合いの結果、校区全体の山すそに金網を設置する作戦が候補に挙がった。だが、費用は約1億円。政権交代後、75%まで公的補助が出る「中山間地域総合整備事業」は、昨年度までの要望分しか採択されなくなった。落胆は大きいが、実施への道も探っている。

 篠山市では今年3月末までに、畑校区や福住校区など各地で、計164キロの金網が設置されたが、未設置で被害に悩む地域も依然ある。市は昨年度、獣害対策として5千万円の基金を設立。約4700万円が残っているといい、市農林課は「今後は国、県の動向も見ながら、市の単独事業も考えていきたい」とする。

 委員会は2日、近畿中国四国農業研究センターの井上雅央専門員(61)を招いて講演会を開いた。井上専門員は参加した約90人に、「収穫しない作物もシカから見たらエサになる。放っておかずに対策を。また、地域を挙げてシカを威嚇し、シカに『ここは怖い』と思わせることだ」と伝えた。委員会は年内に、金網設置を含めた対応策を決める。

神戸新聞
http://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/0003425525.shtml

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