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<ブログアーカイブ5>不況業種を元気にする法教えます!<ファッションチェーン店>2012-06-10 掲載

2015年03月18日 11時05分15秒 | 経営
この「不況業種を元気にする法教えます!」シリーズは6/1の「ファミリーレストラン」、6/4の「百貨店」に続いて今日はバブル時代まで隆盛を極めながら今日は極度の不振に喘ぐ「ファッションチェーン店」を取り上げます。

私のようなオールドボーイには「レリアン」「キャビン」「絵里奈」「オオコシ」等のレディースファッションチェーン店やメンズの「高久」等が出店ラッシュで沸いたバブル時代が懐かしく思いますが今や本当に衰退し、元気なのは不況と共に根付いた「お洒落でなくてもいいかも心理」がもたらした「ユニクロ」「しまむら」それにブランドを安く買えるネット通販の「zozotown」やTVショッピングそれに息の長い「アオキ」「青山」「コナカ」等だろうか。

それでは何故かくもファッションチェーン店は衰退したのか?その理由は意外に経営者も知らないIT活用の失敗にあり、ショッピングセンターラッシュに伴う過剰出店現象を除いても次の課題が上げられます。

①店舗への初回デリバリープランにPOS(ビッグ)データが活かされず最適な店頭フェースが創れていない。
②POSシステムが売上と在庫の把握だけで肝心の店毎の適正在庫コントロールの構築ができていない。
③PBオリジナル商品の生産量の予測システムが欠落で適正生産数の算出基準が無く無駄が多く結果廃棄ロスが大きい。


そこでこれらの課題に対するソリューションのポイントを提示します。

①の課題は店毎分類別「適正投入量計画システム」の導入で解消できます。
 過去のPOSデータを店/カテゴリー毎のプロパー(値下げなし)販売数の計測によるシーズン(年13)別の総投入量計画を作成し、更に総量の6割しか初回投入せず残りは売れたら補充する方式に革新します。これで店頭にはその店の力量に合った陳列数が実現し、チャンスロス(機会損失)とマークダウン(値下げ)の大幅削減が実現します。この効果は商品力とは関係なく粗利益率を3~10%拡大させる力があります

②は投入後の店別色/サイズ(SKU)別「売切り日設定」と「適正在庫自動コントロールシステム」の導入が必要です。
 これは各店ごとの在庫を「「在庫日数」に変換した「売切り日」予測システム」が必須です。現状店スタッフで分かるのは品切れ品と一部の過剰在庫品のみで他店の在庫状況を睨んだSKUレベルでの全店レベルの適正在庫数までは把握出来ないのです。先ず移動は毎週日曜日の夜に売り切り日をオーバーした店からショートしそうな店へ全店がほぼ均一の売切り日になるように算出して月曜日の朝一で各店に移動指示を出すのです。これによりマークダウン率はほぼ半減するでしょう

③の課題は①の課題のソリューションに工場への「分散型追加生産システム」の導入(多くは海外/中国等)を加えることになります。これは初回生産を単品ごとのミニマム予測数に設定しその後は手配した生地&補材量を最低ロット単位で即時生産出来るシステムです。云うまでも無くこれは日本から海外工場へでもwebシステムで実現します。この効果は先行型のPB(オリジナル)生産の最大のリスクを回避して過剰在庫を抜本解消するので粗利増大効果も絶大です。
いずれにせよこの業界はITを真に有効なシステムに進化出来ていない事が最大の不幸です!


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