のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

カスバの女

2013年01月20日 | 日記・エッセイ・コラム

  その昔、私がまだご幼少の頃「カスバの女」なるアンニュイな歌が流行ったことがありました。「ここは地の果てアルジェリア どうせカスバの夜に咲く 酒場の女の うす情け」 とか 「明日はチェニスかモロッコか ないて手を振る後ろ影 外人部隊の白い服」なんて歌詞が意味不明で奇妙な歌だなと子供心に思ったものです。

 アルジェリアの独立戦争とそれを阻止するフランス軍が雇った外人部隊の兵隊。怪しい雰囲気漂う夜の街カスバの女。あんまり健康的な歌ではありませんわな。

 日本人にとって一番身近なアルジェリアはこの歌の歌詞に出てくるアルジェリアだったかもしれません。

 1962年に独立するまではフランス領だったのですが、今回のキリスト教とイスラム教の対立以前にこうした歴史が問題になっているかもしれません。

 ロシアでお笑い映画となっている「カサブランカ」などフランス領だったモロッコのカサブランカにフランスを打ち破ったドイツ軍が駐留し、フランスと同盟国だったアメリカ人のハンフリー・ボガード演じる酒場のオヤジがドイツ兵ふち殺して「俺はこんな男だが、他人に土地に土足で入ってくるやつは許さない。」と行きますドラマ。

 ほんなら、あんたが立っているカサブランカは誰の土地やねん。と思い切り突っ込まれる戦意高揚のアメリカ映画でしたが、私には結構おきに入りの映画なんですね。イングリット・バーグマン大好きですから。

 なぜか彼女がアップになるシーンはソフトフォーカスがかかってこれがまた妙に色っぽいのですが、美人の産地ロシア人に言わせると「ロシア女性ならボカさなくても美しい!」。

 アフリカの地図を見れば国境が直線。こりゃ揉め事起きるわけです。

 国外に進出する企業もまた戦場に乗り込むようなものなんですね。日揮のように需要が国外に多い企業ならこうした覚悟もあるのでしょうが、円高や電力不安や人件費で国外に出て行く製造業にその覚悟はあるのだろうか?

コメント
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