のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

濃い人 恋人

2008年06月25日 | 日記・エッセイ・コラム

 マホメッド君とムハマンド君がシリアに帰国するので、成田行きの高速バス乗り場まで見送りしました。成田からエジプトのカイロに行き、そこからシリアのアレッポに行く飛行機に乗る予定です。
 交代要員で来たのがまた同じ名前のムハマンド君とアブドゥーラ君。前任者よりもさらに濃い顔つき。これがまた極端に性格が違う二人で、親分格のムハマンド君は陽気で始終喋っているタイプで、若いアブドゥーラ君は寡黙でほとんど喋らない。

 お近づきの印に羊のひき肉をヨーグルトで和えたパンを持ってきて、最初に被害にあったのはロシア人のセルゲイ君「腐ったピロシキのようだった。」
 気前のいいシリア人がたびたびこうした料理を作って持ってきてくれるので、このすっぷあさと甘さになれつつもありますが、食欲が吹っ飛ぶようなかおりとは味わいも同じ。

 ファーファイア君は出入り業者の女性に並々ならぬ好意を持っている。と、言うより、誰の目にも「恋」しているのですが、彼女の前では中学生の初恋のようにオドオドしているだけ。
 この女性が来ると、いつにも増して仕事に精を出したり、用も無いのに近くを通り過ぎたり、「挨拶に行くか?」と誘うと喜んでついてくるくせに、目が合うと物影に隠れてしまうありさま。

 「ファーファイアがあなたと結婚したいって言ってたよ。」と言うと、「え?ほんと?かわいいじゃない!」日本女性はしたたかです。「結婚式の打ち合わせをしようか」と言えば「面白そうじゃない」。

 大慌てなのはファーファイア君。「困ったなあぁ。困ったなぁ。」彼が心配していることは、日本の女性はお金をたくさん稼がない男性とは結婚しないと言う事。「私給料安いなぁ。マレーシアの会社給料たくさんくれないなぁ。」 
 「それ問題ですよ。給料安いとタイホですよ。」と彼女にからかわれて、「困ったぁ。」

 女性のほうがファーファイア君より10歳近く年下ですが、「カワイイ!」とすっかりペット感覚。
 
 今日はいつもより長くお話できたので「とてもいい1日。ほんと、今日は幸せ。」と心の恋人にあえてご機嫌のファーファイア君でした。 

コメント
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