のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

私の殻を脱ぎ捨てるとき 10

2008-02-09 | 人間力
かあやん 私は母をそう呼んでいた そのことばは私と母が  心と体でつながる力を持っていた だが、学校では母をかあやんと呼ぶものは誰もなかったのだ 人並はさげすむように私を笑った かあやんと呼ぶたびに私は 喉が枯れるほど恥ずかしさを覚えた そして私は みなと同じように おかあさんと呼ぶようになった おかあさんと呼ぶたびに 私は自分の中の嘘に傷ついた 嘘をつき通す自分の心に砂漠を感じた 学校 . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 9

2008-02-08 | 人間力
大人に囲まれて甘えるだけでよかった私が 小学校の教室の中に 一人で投げ込まれてしまった 不安が付きまとい 人並だけが私を安心させてくれる 私が安心していられるのは人と同じことをしているときだった それが人並の策略とも知らずに 人と同じことをすることが しあわせなのだと思うようになっていったのだ 無垢な心が陥る 最初の落とし穴だった  マイホームページ入り口   プチッと押してブログの応 . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 8

2008-02-07 | 人間力
小学校は わたしが始めて体験する場所だった ただそこにいれば抱きかかえられ、居場所を与えられる オトナに囲まれた家庭ではなかったのだ 保育園も幼稚園もない山村で わたしは始めて他人を意識する場所に 収容された 人並みはそこに現れて わたしにその姿を見せたのだ その見えない姿を  マイホームページ入り口   プチッと押してブログの応援お願いします . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 7

2008-02-06 | 人間力
お馬の親子は仲良しこよし いつでも一緒にポックリポックリ歩く 私は皆と同じように 母と手をつないでお遊戯の輪の中にいた あの時どうして皆はあんなに無邪気だったのだろうか 私はどうしても お遊戯の最後に母と顔を見合わせる動作が 恥ずかしくて出来なかったのだ 教室の皆が 私だけを残して どこかに行ってしまうのではないかと思われた 私は一人置いていかれることに 恐れと不安と悲しみを覚えた 同時 . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 6

2008-02-05 | 人間力
ピンクの花びらが私の目の前を通り過ぎた ランドセルの重さで 花びらのやってきた空を見上げることが出来なかった 人並みが笑いかけた 横も後ろも皆、私と同じように 母に抱かれるように立っていた 甘えられない相手 私は幼い同級生達にそんな思いを抱いて 怯えた仕草で記念写真におさまった 今もその写真が一枚 時間を止めている その代償のように自身が朽ち初めているというのに  マイホームページ . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 5

2008-02-04 | 人間力
お祭りのような賑わい お兄さん達が駆け回るグランド 空にひるがえる万国旗秋の運動会 聞いたこともない華やかな音楽とピストル、人の壁 母に連れられて私は始めてその中に立った しがみついたそのぬくもりの中で 私は自分と同じたくさんの子供達を見ていた みな来春、同じ小学生なる 横並びになった子供らが駆け出した 母の横で泣きそうになっている私の背を 人並みはそっと前に押し出した 私は押されるままに . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 4

2008-02-03 | 人間力
あの雨の日に 人並はなにくわぬ顔で 私にことばを届けてきたのだ 小学校 母のぬくもりのある 軒下の柔らかな土の上から 雨だれのカーテンの向こうの 灰色の景色に 見たこともないそのことばがにじみ始めた  マイホームページ入り口   プチッと押してブログの応援お願いします . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 3

2008-02-02 | 人間力
人並みが私を捕まえたのは まだ小学校もにも上がらない 雨ふる軒下の柔らかな乾いた土の上だった あり地獄のクレーターが いくつも出来ていた 生まれたままの柔らかな 痛々しい心の肌で 私はそのクレーターに指を入れたのだ 寒村の 私以外に同じ歳の子を知らぬ 初心な背中に雨だれが落ちかかった  マイホームページ入り口    プチッとブログの応援お願いします . . . 本文を読む
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私の殻を脱ぎ捨てるとき 2

2008-02-01 | 人間力
私が私のままで生きられたら どんなに素晴らしいだろう 分かりすぎるほど分かっているのに 羽化したばかりの 初々しく痛々しい柔らかな肌に 人並みが容赦なく襲いかかって 私を殻に閉じ込めるのだ 子供のように 無防備な私は 何度もそのたびに心の血を流す 人並みが笑っている  マイホームページ入り口    プチッとブログの応援お願いします . . . 本文を読む
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