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次代へ捧げる、即時荷重・極小侵襲・審美インプラントへの道8

2011年05月31日 | 日々のインプラント臨床の話
次代へ捧げる、即時荷重・極小侵襲・審美インプラントへの道と言いながら、何時になったらインプラントの話が始まるんだ、と言う感じで受け止めている方も多いかと思います。

しかし、何度でも繰り返しますが、ビフォーインプラントの段階で既に問題を抱え、必然的に失敗をしてしまう、ただインプラントをすれば良いと言う風潮が蔓延するのに対抗して、ひたすら基礎の重要性、本来の歯科治療の丁寧さ、完璧さが物凄く重要だ、と私は言い続けたいのです。

前回は、全体的な理想的な治療計画をDR側は少なくとも立案できないといけない、と言う話を致しました。


私の場合、まず主訴があれば、勿論それを何とかします。

こんなのは当たり前ですね。

たいてい緊急の主訴は、何処かに痛みとか、腫れとかの問題がある訳ですから、取り敢えずの患者さんの苦しみを取り除く、それによって患者さんの精神的な落ち着きを取り戻す事が肝要です。

ここら辺に関しては、一般開業医の先生なら誰でもができる、しているものでしょう。

そして、一般的な開業医の先生は、それで終わってしまう。

そこに問題があります。


主訴を解決してしまう、言い換えれば例えば根管治療をして、被せ物にしてしまって終わる、と言うスタイルです。

そして、次に又痛む所とかがあって、同じように治療続けて補綴してしまう。

この繰り返しが、患者さん達にも馴染みの深い、実に一般的な歯医者の姿でしょう。


しかし、このような姿は、家などを建てる時のことを考えれば、一部屋ごとに造って行って最終的に家にするようなものです。

つまり、継ぎ接ぎだらけの家を建てて、そこに住む、そう言うやり方のことで、それでちゃんと綺麗な調和した家ができるんでしょうか?と言う事なのです。

勿論、最初から設計図をきちんと描いていて、それに基づいて部屋ごとに組み立てて建てる方法もあり、それなら調和は取れるでしょう。

しかし、主訴だけで次々と治療をして行くと言うのは、調和のない、悪い言い方をすれば行き当たりばったりの治療なんだ、と言う事なのです。

それでは決して綺麗な整った口腔内を再構築はできなくなるでしょう。


なので、主訴、不具合を解決する事が出来たなら、全体的なDR側の考える理想的な治療計画を考え尽くす事が必要になるのです。

インプラントが考慮される現在、口腔内の長期的予後の見通しとしては20年まで求められている時代が来ているのです。

この事は、KIRGの患者さんへのアンケート調査でハッキリと示されています。

このアンケートの一番長い設定期間が20年だった為に、ここに答えが集中したと言う分析でしたので、もしここに30年と言う答えがあったならそこに集中したかも知れない、と解説をされています。

このことを我々はかなり厳しく受け止めるべきです。

患者さん側の考えが一概に正しい、とは言えませんが、現時点での受け止め方、考え方は我々は必ず知って置くべきでしょう。

つまり20年先、30年先を見通しして、患者さんにデータを示す、計画を提案できる所まで現時点では求められ出している、と言う事です。


これは大変です。

神様ならぬ人でしかない一歯科医が、口腔内の変遷を何処まで予想して、どう患者さんを守って行けるのか。

私自身でも、まだ開業して13年にしか過ぎませんから、これからの経過を見ていかなければ分かりません。

それでも、できるだけ長く長く将来を見越してのお話をさせていただいています。


主訴が一応落ち着いた後、まず考えるべきは、その患者さんの理想的な口腔内です。

これは専門雑誌等で、良く語られている診断的ワックスアップによる咬合器付着が具体的例として分かり易いでしょう。

残存歯のカリエスの状態、根管治療の状態、歯周病の状態、そして、3次元的な歯の位置、噛み合わせの位置を追及して診る、当り前のことを当り前のこととしてやる、それだけなのです。


そして、客観的資料、口腔内写真、綺麗なレントゲン写真を揃えることは当り前です。

失礼ながら、相談して来られる先生方は、これらの基本ができていません。

これではできなくて当り前、と私は感じてしまいます。

厳しい事を書きますが、インプラント治療に取り掛かる以前に問題を抱えていることに気が付いていない、もしくは気が付いていても面倒臭くて手掛けていない方が、まだ多く見られるのです。

レントゲンを見れば、根管治療が必要なのか否かは分かるでしょう。

歯周ポケットを測れば、どれだけ進行しているのか分かるでしょう。

欠損を見れば、どう補綴しようか、インプラントにしたいと思うのでしょう。

歯牙の位置、頭蓋骨との関係もセファロレントゲンとかで客観的に見ることもできるでしょう。

そういう個別の一つ一つのことは、歯科医ならそれなりに腕に応じて診ることはできる、と信じます。

しかし、木を見て森を見る、森を見て木を見るの心構え、患者さんから全部任せます、と言われた時に、一気に全てを考えて手掛けて治せるのか、そこが重要なのです。

自慢臭くなってしまうのですが、私が驚異的に早く、綺麗に治せてしまうのは、そこに秘密があります。

歯周病、抜歯、インプラント植立、同時のGBR骨造成、歯茎の再生、そして、固定源を元にして歯の位置修正、歯周病の歯の固定源にまでしてしまって一気に治してしまう。

そう言うことが出来てしまう時代、真のMI超低侵襲歯科治療の時代が来てしまったのです。


個別にデータを揃えて、それなりに診ることはできるでしょうが、それを統合的に捉えて、どう治して差し上げるのが早くて綺麗なのか、それが描けないといけないのです。

インプラントという怪物は、ある意味凄まじ過ぎる成果をもたらす可能性を秘めているのです。

これは、両刃の剣、とも言えるでしょう。

あなたは、使いこなす自信がありますか?

私は、正直まだ修行が足りない、いつの日にか飼い慣らしたい、総義歯と同じレベルの境地に至りたいと願っています。

オーバーロードの問題も含め、インプラントはまだ読めない問題が沢山あります。

しかし、現実の患者さん達は答えが出るまで待てません。

そんなに待っていたら、寿命が持たないかも知れないのです。

そんな中、我々は患者さんを救わなければいけません。

試行錯誤しながら、逡巡しながらにならざるを得ないのです。

だから、常に学ぶ、全体を診る、細いところばかりに走らない。

とても大事なことです。

忘れないで下さい。

ビフォーインプラント。

インプラントに行く前に、考え為すべきこと、ちゃんと出来ていますか?

インプラントに逃げるのは決して良くありません。

インプラントは所詮2次的な欠損を埋める人口歯根にしか過ぎません。

過信は禁物です。

歯科医がインプラントを過信すれば、患者さんも過信するでしょう。

過信は、今回の原発事故でも分かるとおり、何かあれば大変なことになります。

用心深い姿勢、あくまで2次的な付加物、完全な正常な健康ではないこと、決して軽く見てはいけません。

今のインプラントは信頼が置けるモノで、成功するのが普通です、と言い切るのは異常です。

まだそこまでのものではありません。

だから、先生方は腕も磨く必要があるし、勉強して知識を修得する必要もあります。

患者さんだって真剣になって、大丈夫そうな先生を探すべきでしょう。

治療費だけが選択基準では、絶対にいけません。

大切な体の一部を切り開き手術されるのです。

先生は慎重にも慎重を重ね、選びましょう。


今日は熱が入って、手厳しいことを書きました。

しかし、嘘偽りない本音です。

そして、私がこのシリーズに賭ける本気度が伝われば本当に嬉しいです。

それだけの情熱を込めて、今後も書き続けます。

では又。

PS.総義歯臨床の鉄則の方でも、本気で書き続けます。





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